沖縄県豊見城市内のマンションで、2024年4月、内縁関係にあった当時24歳の同居女性の顔を包丁でたたき付けて殺害しようとしたとして、殺人未遂の罪に問われた那覇市の無職の被告(25)の裁判員裁判判決公判が9日、那覇地裁(小畑和彦裁判長)であった。小畑裁判長は、傷害罪の範囲で有罪とし、懲役5年(求刑懲役10年)を言い渡した。
小畑裁判長は判決で、「殺意があったとは認められない」として検察側が主張した殺人未遂罪の成立を認めなかった。被告側が殺意を否認しており、同罪の成否が争点となっていた。
判決理由で、包丁をたたき付けて女性の右眼を失明させて「命が危ぶまれるような状態」に陥らせた被告の犯行は「非常に危険で悪質」と判示した。一方で、「重量約85グラムと比較的軽い包丁」を顔面にたたき付ける犯行が、「人が死ぬ危険性の高い行為であったとまでいえるかには疑問が残る」とも指摘。犯行で女性が死亡することを「認容する心理状態にあったとはいえない」として被告の殺害の意図を否定し、傷害罪の成立にとどまるとした。量刑判断に当たって、「傷害の事案の中でも非常に悪質な部類」で刑事責任が重いと認定したとした。