阪神が17日の中日戦(甲子園)に3―4で逆転負け。開幕戦以来の借金「1」となった。痛恨は名手・鳥谷敬内野手(34)の失策。9回、同点に追い付かれ、なお一死一塁で遠藤の何でもない飛球を落球し、走者がたまって、決勝点へとつながった。このプレーに金本知憲監督(48)は怒りをあらわにし、球団フロントも糾弾したが、その一方でチーム内ではカミナリが鳥谷の復活に向けて「逆効果にならないか」と心配されている。
試合後の金本監督の怒りは尋常ではなかった。「フライが捕れんと野球にならん。(内野手が飛球をお見合いして逃げ切れなかった15日のDeNA戦に続いて)2試合連続で落とすなんてプロ野球じゃない。恥ずかしいし、あり得ない。高校生に笑われるわ! 主力がミスしたら駄目。使っている俺が悪いけど、野球になりません」。同点に追いつかれた9回一死一塁で鳥谷が遊撃後方に上がった飛球に追い付きながら、まさかの落球。このミスが響き、決勝点へとつながったからだ。
指揮官だけではない。球団フロントからも怒りの声が噴出した。「今日は鳥谷のミスに尽きる。叩かれてしかるべき」「あれだけの給料(チーム最高の推定年俸4億円)をもらっているんだから、なおさらだ」…。チームのシンボル的存在の主将に対して、まさに容赦なしだ。
鳥谷の連続試合フルイニング出場記録についてチーム内で再び「打ち止め論」が出始めている中での今季6つ目の失策。金本監督は「鳥谷が変わらないと、このチームは変わらない」など、監督就任時から主将の奮起を促してきた。今回のカミナリも本調子ではない鳥谷の闘争心をかき立てる意味もあるのだろうが、この状況にチーム内ではこんな声が出ている。
「(早大から)鳴り物入りで入ってきた鳥谷は1年目から大事に育てられてきた。非難されたり、矢面に立たされる場面が極めて少なかった。だから集中砲火を受けることに対して“免疫”がないところがある。周りがハッパをかける意味で発した言葉が逆効果にならないか。萎縮してしまわないか、心配だ」(鳥谷を入団時から知るチーム関係者)
この日の鳥谷は打撃では2安打。15日のDeNA戦では18試合ぶりの本塁打も放っており、バットの方は復調気配を見せているだけに、別の関係者は「せっかく打撃の方で波に乗ろうという時に今日のミスは痛い」とタメ息をついた。試合後「また明日、頑張ります」と、か細い声で話した鳥谷。プロ13年目の試練を乗り越えられるか。












