東大生が女子枠に反対する理由 「男性が犠牲に」大学入試の理工学部

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 理工系分野に進む女子学生を増やそうと、大学入試で「女子枠」を設ける動きが広がっている。2025年度に実施される入試では、国公立の38大学49学部が理工系学部に女子枠を設けている。性別による枠は妥当性があるのか。

東工大の「女子枠」導入に抱いた懸念

 大学が設ける「女子枠」に対して、「男性に対する差別では」と懐疑的な立場の人もいる。国公立大学の女子枠設置に反対する学生団体の代表は、「性別で枠を設けるのはおかしい」と疑問を投げかける。

 東京大学の男子学生が代表を務める団体「UT-SFFA」は、同大生を中心に約10人で活動している。今年5月に設立し、女子枠が違憲に当たるかどうかを検討するオンラインの勉強会を開いたり、女子枠が設けられている東京科学大学のオープンキャンパス会場付近でビラを配ったりするなどの活動をしてきた。

 3年ほど前、当時の東京工業大(現東京科学大)で女子枠を設けるというニュースを見て、「性別で区別する枠は合法なのか」と疑問に思ったのが原点だという。一般受験の定員を減らして女子枠を拡大する動きを知り、一般枠でぎりぎりで落ちた人と自分が重なるような感覚を抱いた。「受験生の一生に影響を及ぼす制度であり、もしかしたら自分が『被害者』になっていたかもしれない。他人事ではないと思いました」

理工系で学ぶ女性を増やし、研究に多様性をもたらすと期待される女子枠。記事の後半では憲法学の観点から検討しました。

他大学経て東大に「性別でなく個人の能力尊重を」

 小学生のときから塾に通い、中高一貫校に進んだ。高校3年時の受験では東大に届かずに他大に進学したが、諦めきれずに中退して東大を再受験することにした。親には頼らず、夏季講習や模試の費用など約50万円は働いて工面した。早朝に3時間ほどアルバイトをした後、午後9時まで図書館で勉強する生活だった。

 東大に入学すると、裕福な家…

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