サル、ウサギ…保護動物の楽園に 「日本一客が来ない動物園」のいま

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後藤隆之
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 10年近く前に「日本一客が来ない動物園」といわれた茨城県石岡市の「東筑波ユートピア」が今年、開園50年を迎えた。学校や閉鎖した別の動物園などから保護した動物が9割を占め、気軽にふれあえる環境を整備。自然災害やコロナ禍を経て、懸命の経営が続いている。

 1975年にオープンした園は、市北西部に位置する峰寺山(標高約380メートル)の山頂付近にあり、広さは約6ヘクタール。かつてはライオンやトラといった猛獣もいたとされるが、いまはイノシシやクマ、小動物など約20種類が飼育されているという。

 11月中旬のとある平日。園の駐車場に止めた車から降りると、ニワトリの集団が出迎えてくれた。「放し飼いにしているので」と従業員の椎名千恵美さん(57)は笑う。

 「グァ、グァ」。園内を歩くと、今度は大きな声を出すガチョウに囲まれた。エサが欲しいのだろう。ほのぼのした気持ちになった。

 「日本一客が来ない動物園」といわれたのは、2017年の冬ごろ。テレビ番組で紹介された。山間の立地などがたたって赤字が膨らみ、6日間連続で「来園者ゼロ」を記録したこともあったからだ。

 紹介されたことで一時は持ち直したが、自然の猛威が追い打ちをかけた。19年、大雨による土砂崩れで、イノシシ約50匹がいる人気スポット「いのししの国」の遊歩道が損壊。一部は現在も復旧できていない。

コロナ禍を転機に

 そうした中でも、行き場を失…

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