EU、エンジン車禁止を撤回へ 2035年以降も条件付き販売容認
【パリ=辻隆史、フランクフルト=林英樹】欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は16日、2035年に内燃機関(エンジン)車の新車販売を原則禁じる目標を撤回する案を発表した。一定の条件を満たせば35年以降もエンジン車の販売を容認する。
電気自動車(EV)を推進する方針は維持するものの、急速なシフトに欧州の自動車メーカーやドイツ政府が反発しており、より現実的な目標に見直す。
足元では中国製EVに...
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(更新)- 山本真義名古屋大学未来材料・システム研究所、名古屋大学大学院工学研究科電気工学専攻 教授別の視点
EV化の鈍化、各国の再エネ事業の頓挫、各地域の紛争の激化等、仮初めの正義であるSDGs狂詩曲が終わろうとしています。 例えば自動車分野においても、思想や理念、宗教、各国のルール、政治的な立場により、時代に応じて全く開発のベクトルが異なり、この世の中は正しさは流動的であることを教えてくれます。 我々は、急激に変化していく正義に迅速に対応する組織やシステムを構築して備えるのか、逆に理念や規格を掲げ、経済的に優位に立てる正義を掲げていくのかを、問われています。 特に日本のGDPを支える自動車産業においては、国が先行して新しい理念の錦の御旗を掲げ、産業界を守っていく必要があると考えています。
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(更新) - 小山堅日本エネルギー経済研究所 専務理事 首席研究員ひとこと解説
欧州はウクライナ危機を契機とした経済困難に直面し、エネルギー転換に関する方針を現実に即して調整を図ろうとしている。経済・産業・雇用を守るため、脱炭素という大きな柱を維持しようと苦心しつつ、産業競争力の強化、そしてエネルギー価格のアフォーダビリティを確保することを重視しようとしている。今回の欧州委員会による2035年に設定されていた内燃機関自動車の新車販売禁止を撤回・見直しする方針の発表は、まさに現実に即した、経済・産業を重視した方向への転換・調整を示すものと見ることができる。この流れは、欧州だけに止まらない可能性は高い。今後の展開に要注目である。
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(更新) - 湯 進みずほ銀行ビジネスソリューション部 上席主任研究員・上海工程技術大学客員教授別の視点
EV向けサプライチェーンの整備や高い投資コストを背景に、事業収益性の課題が存在するなか、欧米車大手はEVを投入したが販売不振が続いている。一方、世界市場では資源や地理的制約があり、EVオンリーにならず35年以降も内燃機関(PHVやEREVを含む)が存在する価値がある。 欧米における環境規制の変化を意識しても、中国勢は決してソフトウエア定義車両(SDV)開発の手綱を緩めてはいない。日本勢は縮小事業と注力事業を見定め、SDVの開発体制や多様な動力源を維持するためのサプライチェーン確保が急務となっている。今後消費者の世代交代や嗜好の変化に伴い、自動車市場において新たなトレンドも生まれる可能性がある。
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(更新) - 楠正憲デジタル庁統括官 デジタル社会共通機能担当ひとこと解説
欧州の急進的なEVシフトは、ディーゼル不正問題で環境規制の正統性が揺らいだことを契機に加速した。EVで日本車優位を崩す狙いもあったが、結果的には中国メーカーの台頭を招いた面がある。各国政府が国際的な潮流対応に追われる中、トヨタは電力供給制約や電池資源といったマクロ環境を重視し、HVを軸とする現実的な戦略を維持してきた。 今後、中国は内需と輸出の両輪でEVの規模を維持しつつ、淘汰と再編を進める局面に入る。一方、米国は政策支援を背景にEV投資を続けるものの、市場の受容性を踏まえた調整が進み、電動化戦略の多様化が一段と鮮明になりそうだ。
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