鹿児島地方裁判所
2020年に曽於市の昭南病院に勤務していた新人看護師の20代男性が自殺したのは、パワハラや新型コロナウイルス下の過重労働が原因として、男性の両親が病院を運営する医療法人愛誠会に約1億円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が16日、鹿児島地裁(窪田俊秀裁判長)であった。病院側は請求棄却を求めた。
訴状などによると、男性は20年4月、病棟看護師として勤務を始めたが、5月初めに適応障害を発症し、同11日に自殺した。原告側は新人教育がないままコロナ下初期の緊張を伴った業務環境に置かれたことや深夜に及ぶ課題、先輩からの「患者を殺す気?」といった発言が自殺につながったと主張している。
問題を巡り原告は23年、遺族補償を不支給とした鹿屋労働基準監督署の処分取り消しを求め、地裁に提訴し係争中。原告の代理人弁護士は「今後の争点整理で、ハラスメントや過重労働に当たるかなどが重要になる」とコメントし、病院側は「弁護士と相談し適切に対応する」とした。