外国人取得が3498件 安保上の重要施設周辺の土地調査 中国最多、5割近く占める

内閣府=東京・永田町
内閣府=東京・永田町

内閣府は16日、安全保障上の重要施設周辺で外国人や外国法人による土地・建物の取得が、2024年度は37都道府県の土地1744件、建物1754件の計3498件に上ったと発表した。国・地域別では中国が最多の1674件で5割近くを占めた。台湾414件、韓国378件、米国211件と続いた。土地利用規制法に基づき指定した583カ所での取得状況を調べた。

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22年の法施行後、2回目の調査。前回は371件だったが調査対象も7倍近く増えており単純比較はできない。国は定点観測をすることで、外国人による阻害行為を未然に防ぐとしている。利用中止の勧告や命令を出した事例はなかった。内閣府によると外国人が取得した多くはアパートやマンションで、首都圏では中国人を中心に投資目的での購入が指摘されている。

都道府県別では東京が1558件と最多。陸上自衛隊の衛生学校や防衛装備庁の艦艇装備研究所、ニューサンノー米軍センターの周辺が目立った。

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