ハーバード大学は「本物の天才」だらけ…「数学の達人」ビル・ゲイツが進路をコンピュータに変えた決定的瞬間
- 12/15 16:15
- プレジデントオンライン
「副業に興味はあるけれど、時間がない」──そう感じる人は、もしかしたら時間の使い方を客観視することで解決できるかもしれません。
働く人を中心に1000人以上を取材したライターの華井由利奈氏は、新著『月10万円を楽しく稼ぐ ちょいワーク図鑑』で、ちょっとしたスキマ時間にちょうどよく稼げる仕事「ちょいワーク」を図鑑形式で100個紹介しています。
以下では華井氏が、取材の過程で「ちょいワーク」を上手に行っている人たちから聞いた、「なんとなく過ごす時間」を「金の鉱脈」に変えるテクニックを解説します。
スケジュールを「見える化」して隠れた時間を発掘し、無理なくちょいワークを継続するための時間調整術とは?
■スマホを眺めるだけだった夜を有効活用
「時間がない」と感じる人は、自分の時間の使い方を客観的に把握できていない可能性があります。
時間管理の第一歩として、現実を把握することから始めてみるのがおすすめです。
まずは、1日のスケジュールを「見える化」してみます。
GoogleカレンダーやTimeTreeなどのスケジュール管理アプリに具体的に入力するのがおすすめです。
このとき、単に仕事の予定を書き込むだけでなく、睡眠時間、通勤時間、食事、そして最も重要な「なんとなくの時間」も含めて、入力するようにします。
手帳ではなくアプリを使う利点は、移動中でもすぐに修正・確認できる点、そして「繰り返し」の設定が簡単にできる点にあります。
ポイントは、
「夜9時から10時半まで、YouTubeとSNSを視聴」
「昼休み後の15分間、メールチェックと称してWebニュースを徘徊」
というように、実際の行動を正直に書き出すことです。
これを実際にやってみると、意外な発見があるはずです。「忙しい」と思い込んでいたスケジュールのスキマに、実はかなりの“遊びの時間”が隠れていることがわかります。
この隠れた時間こそが、今後の人生を変える金の鉱脈です。
時間の使い方を「見える化」したら、次に、隠れた時間を副業に割り当てる計画を立てます。
例えば、「なんとなく見てしまう夜のSNS・動画タイム」を、思い切って1日1時間削るとしましょう。
この1時間を、平日5日間、資格の勉強や読書、副業の準備に充てると、1週間で5時間、1カ月で20時間、そして1年間で240時間もの時間が生まれます。
240時間を有効活用できれば、スキルアップの実現や、新しいビジネスチャンスの獲得も決して夢ではありません。
■理想のスケジュールにまずはチャレンジ
隠れた時間を特定し、副業に使えそうな時間を計算したら、いよいよ「理想のスケジュール」を作り、実際に挑戦してみます。
例えば、現在副業に費やしている時間が0時間だとして、理想のスケジュールを「1日当たり2時間の副業(朝1時間+夜1時間)」と設定するとします。
朝の1時間を捻出するためには「30分早起きして、その後のSNSタイムを30分削る」といった具体的な行動を、理想のスケジュールに書き込みます。
夜は先ほど「なんとなく見てしまう夜のSNS・動画タイム」を1日1時間削ることにしたので、それを実行することにしましょう。こちらもスケジュールに書き込みます。
このとき大切なのは、完璧を目指さないことです。
最初は「30分も早起きできるだろうか?」と不安になるかもしれません。それでもまずは「設定したスケジュールで1週間を過ごしてみる」というトライアル精神が重要です。
決めたことを守れなかったときに自己嫌悪に陥らないよう、このプロセスは「自分にとって最適なペースを探るデータ収集のためにやっているんだ」と考えてみてください。
残念ながら、理想のスケジュールどおりに進むケースはほとんどありません。ここで多くの人が挫折し、「やっぱり自分には無理だ」と諦めてしまいます。
しかし、スケジュール管理において最も大切なのは、できなかったことを悔やむのではなく、なぜできなかったのかを分析し、調整することです。
できれば毎日、難しければ週に一度、振り返りの時間を必ず設けてください。
「予定どおりに進んだか?」
「何に時間がかかってしまったか? (仕事? 急な依頼? それとも誘惑? )」
「副業の時間を作れなかった原因は何か?」
と振り返ることによって、「夜1時間は確保できたが、朝30分の早起きは続かなかった」という現実が見えてきます。
原因がわかれば、あとは調整するだけです。
「1日当たり2時間の副業(朝1時間+夜1時間)」という設定を「1日当たり1時間30分の副業(朝30分+夜1時間)」に変更します。
変更後のスケジュールでも、平日5日間行えば、1週間で7時間30分、1カ月で30時間、1年間で360時間もの時間を生み出すことができます。
無理をして続かない2時間よりも、無理なく継続できる1時間30分の方が、長期的に見て圧倒的に大きな成果を生み出します。
休養のための癒やしタイムをすべて削って副業に充てるのではなく、休養と副業のバランスをとることが大切です。
■「自分のための時間」を取り戻す戦略
今回紹介したのは、単なるスケジュール管理術ではありません。
これは、「なんとなくの時間」から、「自分のための時間」を取り戻すための戦略です。
日常生活から捻出した貴重な1時間、1年で換算すれば数百時間という積み重ねは、やがてキャリアを支える新たなスキルや、人生を豊かにする経験となって返ってきます。
まずはスケジュール管理アプリを開き、時間という名の資産を、どこに、どれだけ投資するかを考えてみてください。
スマホを眺める5分、飲み会に費やす2時間。その選択1つ1つが、1年後のあなたを形作っているのです。
華井 由利奈 :ライター