Japan Data

平均給与、ようやくリーマン・ショック前の水準に : 史上最高だった97年には35万円及ばず

経済・ビジネス

2017年の民間平均給与は432万円となり、リーマン・ショック前の水準まで戻った。しかし、史上最高額だった1997年の467万3000円からは35万円ものかい離がある。
Shares
facebook sharing button Share
twitter sharing button Tweet
print sharing button Print
sharethis sharing button Share

国税庁の民間給与実態統計調査によると、2017年の1年間に民間企業の従業員が得た平均給与は、前年比2.5%増の432万2000円となった。増加は5年連続で、リーマン・ショック前の07年の437万2000円とほぼ同じ水準まで回復した。男女別にみると、男性は同2.0%増の532万円、女性の平均は2.6%増の287万円で、女性は過去最高額となった。

1年を通じて勤務した給与所得者数は1.6%増の4945万人で、うち正社員など正規労働者が3.3%増の3288万人、アルバイトや契約社員などの非正規労働者が1.8%減の1133万人。正規の平均給与は493万円だったのに対し、非正規は175万円と3倍近い開きがあった。

給与所得者の1人当たりの平均給与を事業所規模別にみると、 従事員 10 人未満の事業所では 352 万円(男性 437 万円、女性 252 万円)、従事員 5000 人以上の事業所では 507 万円(男性 672 万円、女性 272 万円)となり、大きな格差が見られた。業種別では、最高が「電気・ガス・熱供給・水道業」の747万円で、以下「金融・保険業」の615万円、「情報通信業」の599万円と続いた。最低は「宿泊・飲食サービス業」の253万円だった。

民間平均給与が最高額を記録したのは1997年の467万3000円だが、この年を境にして平均給与は下降トレンドに入った。

1997年は、4月に消費税が3%から5%に引き上げられ、増税前の駆け込み需要の反動で民需が大幅に落ち込んだ。11月に三洋証券、山一証券、北海道拓殖銀行が相次いで経営破たんに追い込まれ、金融危機的様相を呈した。企業は固定費を削減するため、希望退職を募るなどして中高年層をリストラする一方で、新規採用も抑制し、正社員比率を落とした。足りなくなった労働力を補うために、パートや派遣などいわゆる非正規社員を戦力として取り入れるようになった。こうした就業構造の変化が平均給与にも反映されたと考えられる。その後、米サブプライムローン問題に端を発したリーマン・ショックで民間給与は09年には前年比5.5%も落ち込んだ。

2012年から5年連続で平均給与はアップしているとはいえ、97年から始まった長期下落の半分ほどを取り戻したに過ぎない。賃金デフレからの脱却は、まだ道半ばといったところか。

バナー写真 : PIXTA

    この記事につけられたキーワード

    デフレ リーマン・ショック 給料 正社員

    Shares
    facebook sharing button Share
    twitter sharing button Tweet
    print sharing button Print
    sharethis sharing button Share

    このシリーズの他の記事

    シリーズ記事一覧へ

    関連記事

    Shares
    facebook sharing button Share
    twitter sharing button Tweet
    print sharing button Print
    email sharing button Email
    sharethis sharing button Share
    arrow_left sharing button
    arrow_right sharing button