記事の詳細説明~ホロライブ「清掃員」発言の真意~
この記事は【ホロライブ「清掃員事件」の真実】にて、説明しきれなかった詳細やその根拠を記したものである。この記事を読む際は先に本文に目を通して頂けると嬉しい。
以下の動画は会話の流れがわかりやすい様に編集している。会話は基本カットしていないが、前半(会話の切っ掛け部分)と後半(主な会話部分)に分かれている。余裕のある方は念のため元配信アーカイブも確認してほしい。
「語った後」の解釈に至る根拠の詳細
直前の会話
獅白「アットホームな職場ですか?」
湊「もちろん、アットホームな会社です。上司に20年ほど勤務している宝鐘 マリンさんもいます。」
尾丸「やりがいのある感じですか?」
湊「後世に語り継がれるほどやりがいのある職場です、自分の子供に”あれは パパが作った線路なんだよ”と自慢できます 」
雪花「宝鐘マリンさんの役職はなんですか?」
湊「清掃員です」
・・・
獅白「やだな、 自分の子供に語った後、パパ何やってるの?と聞かれて清掃している清掃員だよって答えるの」
「語った後」の解釈
尾丸ポルカの「やりがいのある感じですか?」という質問は、アクキン建設の待遇を気にしているものであった。それに対し「子供に『パパが作った線路だ』と自慢できる」と答えている。獅白ぼたんの「語った後」は、これを受けた発言であり「線路を作ったという自慢の後」という意味になる。
一般的な日本語では条件を付けて「嫌だ」と言う場合、それ以外は嫌ではないと解釈する。例えば「カピカピのご飯が嫌だ」と言えば、逆説的に「普通のご飯は嫌ではない」と受け取れる。なぜなら、ご飯自体が嫌なら「カピカピの」という条件を付ける必要がないからだ。
同様に「語った後は嫌だ」という発言は、「語った後」以外では清掃員という職業自体を否定していないことを示している。つまり、この発言の本質は「清掃員が嫌」なのではなく「嘘をついたり、見栄を張ることが嫌」という意図に受け取れる。「語った後」という一言があることで、清掃員という職業自体を否定する意図はないことが明らかだ。
ヤバイの意味を裏付ける文脈
本配信では「ヤバイ」という言葉が複数回使用されているが、ここでは獅白ぼたんの発言 「20年勤めてて課長とかだったらヤバいぞ」 に注目し、その意味を考察する。
配信アーカイブでは、「建設会社への就職」や「面接への参加」などの話題が出ており、直前の会話を確認すると、「ヤバイ」が「ブラック企業のヤバさ」を指していることがわかる。
獅白ぼたん「アットホームな職場ですか?」
雪花ラミィ「それ一番ブラックなやつ、駄目なやつ」
尾丸ポルカ「ヤバそうだなぁ」
獅白ぼたん「聞いておこう、これで”そうです”って言われたらヤバイよ」
この会話から、「ヤバイ=ブラック企業がヤバイ」という共通認識があったと考えられる。その直後、宝鐘マリン(慣例では副社長と思われる)の役職について話題が移り、獅白ぼたんが 「これで課長とか主任とかだったらヤバイぞ(ブラック企業)」 と発言している。
ここで、「なぜ課長や主任なのか?」と疑問に思うかもしれない。その理由は、この一連の会話が 湊あくあのボケ待ち だったと考えられるからだ。獅白ぼたんは、湊あくあが「平社員」というボケをすることを想定し、その流れを壊さないように あえて一番低い役職(平社員)を避け、課長や主任という役職を挙げた のではないか。
つまり、この発言は 「ブラック企業に長年勤めても昇進できないことがヤバイ」という文脈の中で生まれたものであり、ボケを成立させるためのネタ振りでもあった と考えられる。
慣例から考える宝鐘マリンの役職
ホロライブ5期生の間では、宝鐘マリンの役職として 「副社長」などの高い役職が妥当である と考えられていた。また、同時に 「不遇な扱いを受けることもネタとして共通認識」 となっていた。
これは、同時期に存在していた 兎田建設のムーナ・ホシノヴァが「部長」 であったことや、不知火建設に参加した尾丸ポルカが「副社長」 であったことなどから、「一定の役職が与えられる」という慣例があったといえる。
※ムーナは清掃員事件の少し前に、兎田ぺこらによってアクキン建設から引き抜かれ、兎田建設に移籍している。
ホロライブ非公式Wikiには、大神ミオなど他のメンバーの役職についても記載されているが、2020年10月2日時点では、アクキン建設に所属していたのは湊あくあと宝鐘マリンの2人のみ であり、宝鐘マリンの役職は明らかにされていなかった。
これらのページはあくまで非公式ではあるが、ホロライブファンの間で広く認知されていたことは事実 だといえる。
「察する」の解釈説明詳細
切り抜き動画では、「何を察するのか?」について明確に言及されていない。しかし、会話の流れを追うことで、消去法により発言の意図を絞り込むことができる。 可能性を順に考察してみよう。
①「清掃員だと察する」
この会話では、「パパが自分の子供に対して清掃員だと言う」シチュエーションが描かれている。つまり、清掃員であること自体は既に明確 であり、「察する」対象とはならない。よって、この可能性はない。
②「清掃員の地位が低いと察する」
全ての発言の中に、「清掃員の地位が低い」と察するような言動は存在しない。 そのため、この解釈には無理がある。
③「線路を作っていないと察する」
直前の会話では、「パパが線路を作った」と自慢したものの、実は清掃員だった、という流れがある。そのため、子供が 「清掃員だと線路は作っていないのかな?」 と察する可能性が考えられる。
④「見栄を張ったと察する」「話を盛ったと察する」
③の解釈の延長として、「見栄を張って嘘をついたのかな?」 あるいは 「担当は清掃だったけど、線路を作ったと話を盛ったのかな?」 と察する可能性もある。
⑤「ブラック企業だと察する」
この会話では、アクキン建設の面接に勧誘される一方で、「ブラック企業かもしれない」というネタが会話の中心となっている。
そのため、「宝鐘マリンが副社長かと思っていたら清掃員だった」 → 「ブラック企業だと子供でも察する」 という解釈が最も自然だろう。
以上のように、①と②の解釈は成り立たない ため、③・④・⑤のいずれかが考えられる。会話の流れを踏まえると、⑤の「ブラック企業だと察する」という解釈が最も有力 だといえる。
ブラック企業などネタの説明
ブラック企業というネタの背景
前述のとおり、この会話の主なネタは「アクキン建設はブラック企業である」という点にある。このネタは、湊あくあのマインクラフト配信で度々繰り返されてきたものであり、以下のリンクはこのネタが生まれた配信のファンによる切り抜き動画である。また、宝鐘マリン自身が過去にブラック企業に勤めており、その経験を鉄板ネタとして度々語っている。
さらに、一部の切り抜き動画ではカットされているが、元の配信では切り抜き直前の会話の中で「ブラック企業ですよ~」というやり取りが何度も繰り返され、丁寧なネタ振りが行われていた。
切り抜き動画内の会話も、その流れを引き継いだものになっている。
赤線でマークされた発言のいずれも、ブラック企業の「定番のうたい文句」として知られており、このネタが4人の共通認識であったことがわかる。そして、一部の切り抜き動画ではカットされているが、切り抜きの直前の会話の中でも繰り返し「ブラック企業ですよ~」という丁寧なネタ振りがされており、切り抜きの会話もその流れを受けた物になっている。
赤線でマークした発言はいずれもブラック企業のうたい文句としてド定番となっている。ブラック企業というネタが4名の共通認識だった事がわかる。
以下、一般認識としての参考資料
宝鐘マリン三十路説
宝鐘マリンの公式設定上の年齢は17歳であり、先日の誕生日で「17歳3週目」となった。しかし、彼女は社会人経験が豊富である。今回の「20年勤務」という発言は、主にこの「年齢ネタ」を絡めたジョークであると考えられる。つまり、「宝鐘マリンが20年勤務の17歳(?)」という形で、設定と現実のギャップを利用したネタになっている。
その他の細かいネタ
宝鐘マリンは、湊あくあと共に大型建築企画を進めていたが、マイクラが苦手なため「仕事をしていない」と弄られていた。そして、湊あくあの発言によって「宝鐘マリンの役割は清掃員」であることが判明した。
しかし、マインクラフトには「清掃」という概念が存在しない。ゲーム内では、アイテムは歩くだけでキャラクターに自動で吸収されるため、「清掃員」としての業務はそもそも成り立たない。したがって、「宝鐘マリンは私の周りをウロウロしているだけだ」というニュアンスの弄りも含まれている可能性が高い。
以下の動画では、当時の大型建築企画の雰囲気を感じ取ることができる。
この船の正式名称は「あくあマリン号」であり、湊あくあと宝鐘マリンのコラボ作品である。そのため、視聴者の「これはあくあ号です」というコメントは、「宝鐘マリンは何もしていない」という弄りとして機能している。
ちなみに、この建築企画を最初に持ちかけたのは宝鐘マリンである。
炎上の経緯と説明
拡散の状況
上記とは別に、数千~数万回再生の批判的な動画が多数投稿されており、確認できるだけで419万回以上再生されている。
また、炎上から1年以上経過した後も、一部の配信者がこのネタを取り上げている。なお、この419万回という数字には、加藤純一やコレコレの配信・その切り抜き動画・既に削除された動画は含まれていないため、実際の拡散数はさらに多いと推測される。
炎上の原因
本配信の再生数(24万回)に対し、文脈を確認できず炎上を助長した動画の再生数は合計419万回以上ある。これはSNSなどでは多くが「差別的発言をした」という認識である理由だと考えられる。
また、配信終了後わずか1時間以内に「文脈が不明な短尺切り抜き」が公開され、その後も立て続けに誤解を助長する動画が拡散されたとこで世論を形成し、結果的に十分な検証がされないまま謝罪に至ってしまった。
本配信アーカイブ、リアルタイムのチャット欄は荒れておらず、リアルタイム視聴者は発言を問題視していない。これに対しリスナーだから問題視しないだけ、との意見もあるが、デビュー間もないVtuberの配信で、数万人の視聴者に問題発言を指摘しないほど統率が取れているとは考えずらい。問題発言ならば、指摘する意見と、擁護する意見でコメント欄が分断し荒れるのが自然である。
一方で、表で紹介した切り抜き動画のコメント欄はほぼ100%が差別だとする認識で一致している。
つまり、炎上の原因は「Vtuberの発言」ではなく、「切り抜き動画による誤解の拡散」である可能性が高い。
SNSや切り抜き動画のコメント欄においても当時から少数ながら擁護する意見が見受けられる。しかし、文脈や背景などは複雑で明確に説明する術を持っていなかった印象を受ける。
Vtuberの責任はあるのか?
「誤解される発言をした時点でVtuberに責任がある」との意見もあるが、そもそも本配信では誤解を招く発言ではなかった。
例えば、私が素材提供サイトの画像を使って差別的な動画を作った場合、責任があるのは私であり、素材提供サイトではない。同様に、今回の炎上も、Vtuberの配信を「素材」として切り抜き動画を作った第三者に問題がある。
つまり、「差別的な意図」を捏造し、その責任をVtuberに押し付けたに過ぎない。
差別意識の有無について持論
私たちは他人に差別意識があったかを証明する術を持たない。しかし、それでは全ての人は差別主義者のレッテルを貼られた時点で、それを否定できない。例え根拠がなくとも、可能性を否定できないからだ。
では、どのようにして差別意識がないことを信じればいいのか?私は「差別的な言動が無い」という客観的検証と、「差別的な意図は無い」という本人の主張をもって「差別意識がない証明」とするのが良いと思う。
さて、これまでに多くの方と議論を重ねてきたが、これまでの私の差別に対する反論を否定できた方はいない。同時に「差別的だ」とする合理的な説明を見たことがないと思う。よって、これを「客観的証明」としたい。また、Twitterの謝罪文に「意図した発言ではありません」とある。これは日本語本来の意味で「差別発言はしていない」という本人の主張である。
以上をもって、差別意識は無いと結論づけた。



コメント
10もし検索ワードを含めて公開するにしても、今のままではダメだと思います。冒頭に結論を入れたり、動画としてもクオリティを上げて構成も考える必要があります。そうでないと最後まで見てくれる人が少なくなり、会話を理解出来ない人も多くなります。仮にその流れで再炎上した場合、拡散されるのは私の動画ではなく悪質な切り抜き動画でしょう。脳死で理解出来て(出来ていない)インパクトがありますからね。少なくとも悪質な切り抜き動画に負けないインパクトを出す必要があります。
また、ファンやアンチからの心無い言葉も受ける覚悟が必要です。私はレジリエンス(精神的回復力)が高い方だと自負しておりますが、それでも多数のアンチと誤解したファンの相手を1年ほど続けるとインターネットを開く際に動悸が起こるようになりました。
十分な準備と少しの覚悟が必要でしょう。
たしかに、多くの人にとって過去のことになっているなら、変に掘り返して悪い盛り上がり方をされるのもよくないですね。
自分にとっては最近知ったことだったので、感覚がズレていました。すみません。
もし、この件を誤解しているファンを見つけたら、この記事の存在を教えてあげてください。今となってはそれが最善のような気もしています。
とても分かりやすい解説でした!ストローマン論法の恐ろしさを深く実感いたしました。
ストローマン論法は、批判している本人も無自覚で使っているケースも多いので、私もストローマン論法で誰かを攻撃してしまうことのないように注意したいです。
前後の文脈を読み取る力が重要ですね。