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戻れないとわかっているのに、楽しかった過去に戻りたいと思ってしまうときは

どーも、西村です。

今回は、『戻れないとわかっているのに、楽しかった過去に戻りたいと思ってしまうときは』というテーマで話を掘り下げていきたいと思います。
  

気づけば、過去のことばかり考えてしまっている。

目を閉じれば、あのときの景色が、匂いが、空気のぬくもりが蘇ってくる。

そして、思ってしまうのです。

「もう一度、あの頃に戻れたらなあ……」

と。
  

でも、そんな自分にハッとする。

「いや、戻れないってわかってるのに、なにやってるんだろう」
「前を向かなきゃいけないのに、私、現実逃避してるのかな……」

「いい年して、こんなこと考えてちゃダメだよね……」

あなたも、こんなふうに思ってしまったことがあるかもしれません。
  

でも、私は思うのです。

「戻りたい」と思える過去があることは、決して悪いことではないと。

むしろそれは、あなたがその時間を、心の底から生きていた証拠なのだと。
  

なぜ、人は「戻れない過去」に心を引っ張られるのでしょうか。
  

それは、今が満たされていないとき、人は「満たされていた頃」を思い出す性質があるからです。

たとえば、

・今の生活に張り合いがないとき
・なんとなく孤独なとき
・誰にも必要とされていない気がするとき

などなど。
  

そんなとき、人は無意識のうちに、心があたたかかった記憶を辿ろうとします。

あの頃の友達との時間。
学生時代のバイト仲間。
元恋人との夏の夜。
両親に守られていた子ども時代。

そのどれもが、「あのときは楽しかったなあ……」と、今の自分をやさしく包み込んでくれるような記憶だったりします。

でも、同時にそこには、「戻れない」とわかっているからこその切なさもある。

だからこそ、余計に強く引き寄せられてしまうのです。
  

私のクライアントの中にも、「戻りたい過去」に悩んだ人がいました。

以前、相談に来てくれた40代の女性です。

彼女は、家庭も仕事もそれなりにうまくいっているように見える方でした。

でも、あるときぽつりと、こんなことを言ったのです。

「最近、昔のことばかり思い出してしまって……。大学時代の仲間と深夜に語り合った夜とか、恋人と初めて行った海とか……。そのときのことを思い出すたびに、涙が出てしまって……。“あぁ、もうあの頃には戻れないんだな”って」

私はそのとき、こう返しました。

「その涙は、今までのあなたが、“ちゃんと大切なものを大切にして生きてきた証”かもしれませんよ」

と。
  

過去に戻りたいという感情の根底には、

「今の自分は、あの頃の自分に比べて輝いているだろうか」

という問いが隠れています。
  

たとえば、

学生時代の自分。
夢を追いかけていたあの頃の自分。
新婚当初の、笑いの絶えなかった日々。

その頃の自分と比べて、

今の自分は、そんなふうに目を輝かせているだろうか?
本当にやりたいことに向き合えているだろうか?
大切な人との時間を、今も大切にできているだろうか?

と、自分で自分に問うているのです。

つまり、「過去に戻りたい」という感情は、実は「今の自分への問い」なんですね。
  

もちろん、過去には戻れません。

それは誰しもが頭ではわかっていることです。
  

でも、感情は頭で割り切れません。

だから、「戻れないんだから考えるだけ無駄だ」と自分を責めたり、「いつまでも過去にすがってる自分は弱い」と決めつけたりしなくていいのです。

むしろ、そうやって過去を懐かしみ、愛おしく思う感性こそが、これからを生きていく上での“灯り”になると私は思います。
  

「戻れないのに戻りたい」と思ってしまう。

それは、自分の中で“生きる軸”が一度ゆらいでいるサインかもしれません。

そんなときこそ、未来に向けて問いを立ててみてください。

・私は、これから何を大切にして生きていきたいんだろう?
・過去のどんな瞬間に、自分は“生きている”と感じていたんだろう?
・もう一度、心が震えるような時間をつくるとしたら、何をしたい?

そういう問いを、自分の中で静かに持ってみる。
  

過去に執着することは悪いことではありません。

でも、過去に“戻る”のではなく、

『過去からヒントを受け取って前に進む』

という視点を持てたとき、人生はゆっくりと、でも確かに動き出します。
  

最後に。

過去を否定しなくていいけど、未来を見つめる目も持てるのが理想的です。
  

「戻りたい」と思ってしまう日があってもいい。

懐かしい音楽に涙してもいい。

ふとしたきっかけで、あの頃の匂いを思い出して切なくなってもいい。

それは、あなたがちゃんと人生を生きてきた証なのだから。
  

でも、どうか思い出してほしいのです。

あの頃のあなたが憧れていた「未来の自分」は、今ここにいるあなたかもしれないということを。

今はいなかったとしても、これから作っていくことはできるのだということを。
  

そして、今日からまた、“未来のあなたが振り返って懐かしめる今”を、少しずつ作っていく。

戻れないとわかっていても、「戻りたい」と思えるほどの過去があるというのは、実は、とても幸せなことなのですから。
  

それでは、今回はこの辺で。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

  

P.S.

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