過去に戻りたいと本気で悩む人へ
どーも、西村です。
今回は、『過去に戻りたいと本気で悩む人へ』というテーマで話を掘り下げていきたいと思います。
「また、あの頃に戻れたらいいのに」
別に、大事件があったわけじゃない。
ただ、疲れ切った日々の中で、ふとした拍子に思い出すのです。
学生時代のあの空気、笑い合った仲間、何の見返りも求めずに夢を語れた時間……。
あなたも、もしかしたら同じように、過去に戻りたいと感じることがあるのではないでしょうか?
それは、心からそう願ってしまうくらい、今がしんどいのかもしれません。
だから今回は、「本気で過去に戻りたいと思ってしまう心」と静かに向き合ってみたいと思います。
「過去に戻りたい」という感情は、実はとても自然なことです。
心理学では、人間の脳は「安全だった記憶」を強く保存しようとする性質があるとされています。
たとえば、今が不安でいっぱいだったり、先の見えない状況にいるとき、脳は「過去の安心できた時間」に逃げ道をつくるのです。
それは、脳が「命を守ろうとしているサイン」でもあります。
つまり、あなたが過去を懐かしみ、戻りたいと本気で願ってしまうのは、今現在がそれだけ不安定で、気持ちが追い詰められている証拠でもあるのです。
決して「弱いから」ではありません。
むしろ、「生きたいからこそ」過去に逃げ場を求めている。
まずはそのことに、少しだけ優しく気づいてあげてください。
ここで、一度立ち止まって考えてみてほしいことがあります。
あなたが戻りたいと願う「過去」とは、具体的にどの時間のことでしょうか?
たとえば、
・大学のキャンパスで、夕陽に照らされながら友人と語り合ったあの瞬間
・部活終わりの汗と笑いに包まれた帰り道
・あるいは、恋人と過ごした夏の夜の記憶
など、人によってその「戻りたい過去」はさまざまです。
でも、そのどれもに共通するのは、「そこには感情があった」ということ。
充実感、幸福感、誇らしさ、切なさ……。
ただ単に出来事を思い出しているわけではなく、「あのとき、確かに私は生きていた」と感じられるような時間だったのではないでしょうか。
つまり、戻りたいと願ってしまうのは、場所や状況そのものではなく、「自分が生きていた感覚」を取り戻したいから、なのです。
では、その感覚を、もう一度感じるためには、どうしたらいいのでしょうか?
ここで、多くの人がハマってしまう落とし穴があります。
それは、「もう一度、あの頃と同じ状況を再現しようとすること」です。
同じ場所に行ったり、同じ音楽を聴いたり、当時の人間関係をたどろうとしたり。
でも、それで完全に同じものが戻ってくることはありません。
なぜなら、もう私たちは“当時の自分”ではないからです。
しかしそれは、決して絶望ではありません。
たとえば、過去の自分が「全力で向き合っていたもの」を今の自分に少しだけ取り出すことはできます。
・何かに夢中になっていた
・誰かを本気で大切に思っていた
・失敗を恐れず挑戦していた
これらは、決して過去にしか存在しないものではなく、今のあなたの中にもちゃんと眠っているものです。
「戻る」のではなく、「今に持ってくる」。
それが、過去の感情ともう一度つながる、いちばん現実的な方法です。
以前、私のクライアントに、40代の男性がいました。
若い頃はバンド活動に打ち込んでいて、深夜まで仲間と音楽を語り合い、時にはライブハウスで寝袋生活をしていたほどの熱量を持った人でした。
でも、結婚と就職を経て、いまは仕事と家庭に追われる日々。
「もう一度、あの頃に戻れたら…」と、セッション中に何度も語っていました。
私は彼に、「バンドをもう一度やりませんか?」とは言いませんでした。
代わりにこう聞きました。
「音楽をやっていたあの頃の自分って、何を一番大事にしてましたか?」
彼は、少し黙ったあと、こう答えました。
「……誰かと“本気で”つながること、だったと思います」
そこから彼は、会社の同僚や部下と、腹を割って話すことを始めました。
はじめはぎこちなかったものの、徐々に職場での信頼関係が深まり、仕事そのものが面白くなってきたと言っていました。
彼が取り戻したのは、音楽活動ではなく、「本気で誰かと向き合っていた自分」だったのです。
心理学では、過去への執着は「現実逃避」だけではなく、「現状に変化を起こしたい欲求の裏返し」でもあると言われています。
つまり、「戻りたい」と強く思う時期は、「今の自分が動き出すタイミング」に近づいているサインでもあるのです。
ですから、その気持ちを否定しなくていい。
だけど、それをただ懐かしむだけで終わらせるのではなく、何か一つ、今の自分に取り出してみてほしいのです。
過去は、もう戻れないけれど、過去にあなたが確かに持っていたものは、今のあなたがもう一度思い出すことができます。
「過去に戻りたい」と思えるのは、そこに確かに“幸せ”があった証拠です。
だったら、これから先の人生も、未来の自分が「また戻りたくなるような時間」にしていけばいい。
そのために大切なのは、「今この瞬間を丁寧に味わうこと」です。
朝の光を浴びながら深呼吸すること。
小さな達成に「よくやった」と自分を褒めてあげること。
誰かとの会話で、ほんの少しでも笑顔になれたこと。
そういう小さな出来事が、数年後には「戻りたい」と思える宝物になるのです。
最後に。
本気で過去に戻りたいと思うほど、苦しい今を生きているあなたへ。
その気持ちを否定する必要はありません。
でも、あなたの中にある「生きていた証」を、これからの人生にもう一度取り出してみませんか?
過去は、未来の中にも生きている。
そう信じられるだけで、今日の空が少しだけ違って見えるかもしれません。
あなたが、明日を選びなおす力を、もう一度取り戻せますように。
それでは、今回はこの辺で。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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