2025.11.27
AIで激変する顧客体験──「金融機関」と「消費者」の関係を再設計 Brazeが描く“真の顧客エンゲージメント”とは
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小室淑恵氏:ジャパネットたかたは、声の高いお父さまが長年(経営を)やっていらっしゃいましたけれども、今はお父さまから引き継がれているのが髙田旭人さんです。
自分の代になった時に働き方を変えようとしたんだけれども、お父さまの時代から長く仕えてきたとても優秀な女性の役員で、「絶対に休まない」という方がいたそうです。でも、その方に「どうしても休んでください」と言って、全員が連休を取らなきゃいけないという16連休の仕組みを社内に作ったそうです。
「16連休も絶対に取らない」と言っていた彼女が(実際に連休を)取ったら、「昔からの友だちと旅行に行けて、もうすごく楽しかった。私の会社はすばらしいってみんなから褒められたから、来年の16連休が今から楽しみなのよ」というふうに変わった。
そうしたら社内の雰囲気が一気に休みやすくなって、非常にエンゲージメントが上がったという話を旭人さんがしていました。頑として休まない方も含めて休めるようになると、お互いが休むことが前提の「お互いさま職場」になっていきます。
実は(スライド)左側の構造だと男女の賃金格差は埋まりません。だって、一部の時間外労働ができる人に常に頼って、その人を高評価するからですよね。そして人海戦術で解決しちゃうから、デジタル投資をしない。常に残業代がかかると思ってベースアップをしない。
ですが、「お互いさま職場」の構造だと男女の賃金格差が埋まり、デジタル投資が進み、残業代が浮いた部分がベースに入ってくるので、労働時間は短いのに以前と同じかそれ以上の給与がもらえる職場になります。
「本当?」って思うと思うんですが、実際に私たちのコンサル先でも基本給が1.5倍になっていたりと、ものすごく今はベースアップが進んでいるので、今日は時間があれば最後にご紹介したいなと思っています。
そして、2025年の5月に『日経新聞』に掲載していただいたんですけれども、右下の記事と一緒に掲載されたグラフがありました。これはご存じですかね? 今の労働力人口の推移を表しているんですが、(グラフの)赤い線のように実際に労働力人口は減少の一途をたどると予想されていました。
もうピークは過ぎたと思われていたのですが、実際には今は(労働力人口が)過去最多になっています。「えっ、なんで?」ということなんですが、特に2019年の働き方改革関連法施行の年にグッと跳ね上がっているのがわかります。
それまでは労働市場にはなかなか残れなかったり、辞めざるを得なかった育児中・介護中・残業転勤不可といった人材が再度労働市場に出てきた、もしくは残れるようになった。つまり、働き方改革が生み出した新しい労働力が緑の三角形の部分なんだということなんですね。
ただ、「人手が足りない、足りない!」と言っている企業は相変わらずあります。「長時間労働ができて、3日後には転勤してくれるような、寝ないでがんばれるような人材はいないか?」って探している企業は人手不足なんですね。
人手不足を解消できるかどうかは、ここの部分の労働力(働き方改革によって生まれた新しい労働力)を活用できるような働き方になっているかどうかが重要なんです。
今、有効求人倍率は業界によってぜんぜん違います。どの業界が不人気なのか、みなさんもご存じだと思いますが、やはり時間外が多い職場には人が来ない。だから余計に人手不足になってしまうという、こんな負のスパイラルに陥っているのかなと思います。
こんなふうに国全体の動きを説明していっても、「でも、自分は働ける時に働いておきたいんだ」「今のうちに長時間労働で急成長しておきたい」と言う若手をどうしたらいいのか? という疑問がまだ残りますよね。
ということで、これは小室淑恵の場合の人生をちょっと書いてみたんですけれども、「長時間働ける時は働いて早く成長したい」の、「長時間働ける時」とはどのぐらいあるのかという検証です。人によってぜんぜん違うんですが、私は1999年に(1社目に)入社しました。
今はちょうど50歳なんですけれども、2003年に結婚をして(2006年に)第一子を出産した。ここまでは、していたかどうかは別として長時間労働が可能だったんですね。第一子を出産して、第二子が欲しいなと思ったけれども不妊になっていることがわかりまして、不妊治療が始まりました。
その後、親族の介護がありましたので、この時に私はホームヘルパー2級(現:介護職員初任者研修)も取りました。だから今、介護のセミナーなんかでもたくさん研修をさせていただいたりして、今は糧になっているなとは思うものの、育児をしながらの介護なので壮絶でした。
そして第二子が生まれて、ここからどんどん子どもたちの手が離れてハッピーが続く……かと思いきや、長男の大病がありました。
2014年前後は安倍内閣の産業競争力会議の民間議員になった年でしたので、人生で大舞台に立った時だったんですが、その時がまさに1日3時間ぐらい働けるか働けないかぐらいの壮絶な状況でした。これが3年ぐらい続いたかなと思います。
(長男の容体が)すごく良くなって、普通に暮らせるようになって、普通の家庭みたいになるかもという時に次男の体調不良。それと同時に夫の海外転勤が始まりました。コロナがあった時なので、「次男も病気だし、みんなで一緒に過ごさないとやはり次男の体調は良くならないよね」ということで、夫の海外転勤で私も2年間シンガポールにおりました。
ここ最近の2年間、私が日本にいなかったことに気づかなかったという人も多いと思うんですけれども、対外的には言わずに行きました。オンラインでずっと仕事をして、リアルの仕事の時だけ急いで帰ってくるという仕事の仕方をしておりました。
一般的に子どもが9歳から15歳あたりが育児一段落と思われてきましたが、普通は手が離れていくと思いきや不登校がものすごく始まってきています。そして受験期に必要なのはむしろ男性の力なんですが、けっこう本気で対応しないとなかなか乗り切れないような時期になってきます。
こんなふうに、「あれ? 見て見て。ビジネスパーソン人生において時間外労働ができる時期ってたった15パーセントしかなかったよ」ということに気づくんですね(笑)。これを若手には具体的に説明してあげてほしいんです。
よく「若いうちに長時間労働してでも、一気にスキルを身に付けて成長したい」というふうに言うんですが、私たちみたいに40代後半から50代の人間は、確かに若い頃にグワーッとやると身に付くスキルってあったんです。でも、今はどうですか?
私たちがあの頃にやったことって、(今の時代なら)全部パソコンでピッとしたら終わりますよね。だから数をこなして覚えるとか、体に染みつけるみたいな仕事ってもうないんですね。
そうなると、一度学んだ後にそれが40年通用するようなスキルなんてもうないです。むしろ時間外に自律的に、誰に言われたわけでなくても自分で学び続けることのほうがずっと重要になってくる。
キャリア初期の15パーセントを「長時間労働で成果を出すスタイル」に徹底的に振ってしまうと、その後の85パーセントは「もう自分は思うように働けない。なんか周囲に申し訳ない。これは本当の自分じゃない」というふうにずっと思い続ける時期になります。
成果を出せない要因がどこか家族にあるような気持ちになるので、キャリアとトレードオフの感情が子育てや介護をよりつらくする……なんか、自分で思い出してちょっと泣けてきた(笑)。すみません。私もちょっとそう思っちゃう時があったんですよね。なので、その思考になっていただきたくないんです。
……えっ、なんか(チャットで)ハートマークとかを送ってくれるから、うるっと来てしまう。みなさんありがとうございます。自分が何かの犠牲になっているんだと思うと、子育ても介護もよりつらくなってしまうんですよね。でも、本当に時間の中で成果が出せていたら、実はそんなふうには思わないということです。
キャリア初期に成果を出したいと強く思う意識の人ほど、「こんな中途半端な働き方は職場にご迷惑だから辞める」と言って、めちゃくちゃ優秀だった女性がパッと専業主婦になるような傾向も私たちの世代にはすごくありました。でも、それって生涯賃金を2億円失う結果になるんです。これもまた後ほどご紹介しますね。
「猛烈にやらないと価値がない」という考え方が自分自身を縛ってしまうということも起きます。でも、ちょっと考えてみてください。これは厚生労働省が試算したものなんですが、赤い点線の部分が15歳から64歳ゾーンで、青い点線の部分が15歳から70歳ゾーンです。
70歳までを普通の労働力というふうに捉えると、2020年時点と2070年の労働力の比率は、実は日本社会で変わらないという試算を厚生労働省がしたんですね。「労働力人口が減る、減る」と言われるんですが、働き方を工夫して、女性や高齢の方たちも労働市場にもう少しいられるようにしたり、70歳まで現役で働けるような働き方でありさえすればいいわけなんです。
女性や70歳までの方が働けるような職場にすると、「支える側が少なくなっちゃって苦しい」ということを防ぐことができるという、衝撃的なデータでした。
だから(キャリア初期)15パーセントの時期にもがむしゃらにやるのではなくて、最初の15パーセントの時期から、ビジネス人生で100パーセント通用するような働き方をしましょうねということです。じゃあ、時間の中で成果を出すには、体力的なハードワークじゃなくて思考のハードワークが重要ですよね。
これは2025年の『ハーバード・ビジネス・レビュー』が特集をした持続可能なハードワークの表紙をいただいてきたんですけれども、そこに「体力的なハードワークじゃなく、思考のハードワークが重要なんだ」というふうにキーコンセプトが書いてあったわけです。
この「思考のハードワーク」というのは、どういうものに支えられていくんでしょうか? 私はChatGPTに聞いたんですが、これはみなさんもChatGPTに聞いていただいたら同じデータが出てくると思います。いかにして休息を取るか、です。
中でも睡眠が非常に重要になってくるんですけれども、「成果」や「発明」や「創造性」という高い付加価値を出すものが睡眠と一番結びついているというデータが、もう最近はいくらでも出てくるんですね。
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何が言いたいかというと、つらい仕事っていうのは楽しいライフを蝕む、邪悪な力を持っていて。仕事がつまらなかったら人生がつまらないなということを、すごく強く感じた原体験でした。
だから僕は今、「ワークライフミックスだぞ」と全社員に言ってるんです。日本には「サザエさん症候群」という言葉があるぐらいで、一番元気なのは金曜日の夜で「明日から週末だ!」みたいな。土曜日の遊んでいるうちはすごい元気で、「明日も休みだ」みたいな感じなんですけど。
日曜日になると、「日曜か。明日は月曜日だな」みたいな。夕方ぐらいから気分が沈んでいって、サザエさんの歌を聞いた瞬間に「もう俺の人生は終わりだ。明日は仕事だ、死にたい」みたいな感じになる。これが「サザエさん症候群」なんですけど。
引用:「つらいワーク」と「楽しいライフ」でバランスは絶対取れない マーケティングのプロがすすめる、「楽しく働く」マインドセット(ログミーBusiness)
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