チャットGPTが母親殺害を促したとしてオープンAIなどを提訴
アメリカ・コネティカット州でチャットGPTが56歳の男性を促し母親を殺害させたとして母親の遺産管理人がオープンAIなどを提訴しました。殺人事件とAIチャットボットを結びつけた訴訟は初だということです。
提訴されたのはチャットGPTの開発元であるオープンAIと、最大の出資元であるマイクロソフトなどです。
訴状によりますと、コネティカット州の56歳の男性はチャットGPTとの会話で、自分に対する巨大な陰謀が存在するという妄想にあおられ、今年8月、83歳の母親を殺害し、その後、自殺したということです。
訴えを起こした母親の遺産管理人側は、「チャットGPTは何時間にもわたり男性を引きつけ、新たな被害妄想を次々と裏付け、母親を敵や工作員などとして再定義していった」と指摘しています。
また、チャットGPTは男性に、「母親のプリンターは監視装置であり、あなたを見張るために使われている」などと伝えていたとしています。
チャットGPTをめぐっては利用者の自殺を助長したとして提訴が相次いでいますが、アメリカメディアによりますと、今回の提訴は殺人事件とAIチャットボットを結びつけた初のケースだということです。
男性が利用していたバージョンのチャットGPTは、利用者の言い分を過度に受け入れる傾向があり、問題視されていました。