リカバリーウェア、年300万枚超の売れ筋 流行語大賞候補にも
疲労回復などに役立つとうたう「リカバリーウェア」の売れ行きが急伸している。テレビCMなどで広く知られ、今年は流行語大賞の候補にもなった。主要各社の販売数量は年計300万枚を超え、市場は今後も拡大すると見込まれている。 【画像】大泉洋さんを起用したMTG「ReD」のテレビCM 作業服大手ワークマンでは、リカバリーウェア「メディヒール」の秋冬商品が9~10月に160万着も売れ、11月公表の中間決算で今年度の業績予想を上方修正した。春物も合わせると、今年1月からの販売数量は約200万着に達するという。 2月に東証グロースへの上場を果たしたTENTIALが扱う機能性パジャマ「BAKUNE(バクネ)」は、8月までに100万枚超を販売。クリスマス商戦にあわせた桜井翔さんの広告を目にする機会が多い。 美容ブランド「ReFa(リファ)」で知られるMTGが7月に立ち上げた「ReD(レッド)」、リカバリーウェアを15年前に売り出したベネクスも、大泉洋さんや冨永愛さんを起用したテレビCMを流している。 リカバリーウェアとは、鉱物を織り込むなどした生地でつくる衣服を指す。遠赤外線の作用によって血流改善や疲労回復を後押しするしくみ。2022年に一般医療機器の一分類として位置づけられ、一定の効果を宣伝できるようになった。 日本能率協会総合研究所の調査では、国内でリカバリーウェアが消費者に売れた市場規模は24年(夏までの1年分、以下同)で189億円。25年は2倍以上に膨らみ、30年には1700億円に達すると予想している。(藤田知也)
朝日新聞社