【ポケモン】人生を安価で decide…エンジョイエンジョイね【転生掲示板】   作:ユフたんマン

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氷上魔境海域決戦

 

300:安価のアンカー

死ぬかと思った

 

301:名無しの転生トレーナー

だから何で生きてんだよあの状況で

 

302:名無しの転生トレーナー

雷受けたくせになんでぴんぴんしてるの?

 

303:名無しの転生トレーナー

ランターン好き好き大好きワイ、ヌシのランターンを見て絶句

 

304:名無しの転生トレーナー

あれもうランターンじゃないだろ

 

305:名無しの転生トレーナー

ランターンという名の何か

 

306:名無しの転生トレーナー

SAN値チェック入ります

 

307:名無しの転生トレーナー

このランターン何なの?怖いよおッ!!

 

308:名無しの転生トレーナー

海ってのは奥が深いですね…

 

309:名無しの転生トレーナー

見た目からして深海の異形感がすごい

 

310:名無しの転生トレーナー

ポケモンなのに全然可愛くないぞ…

 

311:安価のアンカー

困った…ちょっと勝てない…

 

312:名無しの転生トレーナー

そらそう

 

313:名無しの転生トレーナー

ジムリが諦めたのも納得ですな

 

314:名無しの転生トレーナー

というかなんだあの波は!無法が過ぎるぞ!

 

315:名無しの転生トレーナー

カイオーガ君といい勝負してないかコイツ

 

316:名無しの転生トレーナー

わりと絶望感がすごい

 

317:名無しの転生トレーナー

>>315カイオーガ君はもっと荒々しくて雑に全部飲み込むから方向性が違うゾ

 

318:名無しの転生トレーナー

多分あの水流イダイトウじゃなきゃやばかったやろうな

 

319:名無しの転生トレーナー

自転車やったら一瞬で引きずり込まれてたでなこれ

 

320:名無しの転生トレーナー

雷の挙動バグってて逆に笑っちゃった自分に驚いたんだよね

 

321:名無しの転生トレーナー

雷ってあんな技だっけ?

 

322:名無しの転生トレーナー

雷をチャージビームと同じ感覚で放つな

 

323:名無しの転生トレーナー

技の概念壊れる~

 

324:名無しの転生トレーナー

マジレスすると恐らく特性の蓄電で体内に雷のエネルギーを貯めてるんやろな

それをそのまま前方に撃ち出した…って感じかな?

自分で書いててわけわからん…

 

325:名無しの転生トレーナー

訳が分からないよ

 

326:名無しの転生トレーナー

安心して、皆わからん

 

327:名無しの転生トレーナー

はえー、ワイのサンダースにもやらせてみよ

 

328:名無しの転生トレーナー

普通は自分のエネルギーを消費して技出すから蓄電出来たとしても元に戻るだけでぷらすにはならないんだよなあ

 

329:名無しの転生トレーナー

そも自分の技で蓄電とかもらい火の特性発動とかできないんですけど?

 

330:安価のアンカー

作戦ターイム!何かいい案無いか?

 

331:名無しの転生トレーナー

無いだろ

 

332:名無しの転生トレーナー

諦めよう

 

333:名無しの転生トレーナー

他のランターンにすれば?

 

334:名無しの転生トレーナー

うーんこの…

 

335:名無しの転生トレーナー

満場一致で諦めるなの草

 

336:名無しの転生トレーナー

妥当なんだよなぁ

 

337:安価のアンカー

諦めるわけないやろ

あれはワイのランターンや

 

338:名無しの転生トレーナー

まだ野生なんですけどね

 

339:名無しの転生トレーナー

実際レベル上げんと厳しいやろ

 

340:名無しの転生トレーナー

もう一体仲間増やして実力を上げるくらいしか思いつかんな

 

341:名無しの転生トレーナー

貯水ヌオーは?

 

342:名無しの転生トレーナー

!?

 

343:名無しの転生トレーナー

お!?

 

344:名無しの転生トレーナー

天才か?

 

345:名無しの転生トレーナー

確かに貯水ヌオーならランターンのメインウエポン無効化できるな

 

346:名無しの転生トレーナー

これいいんじゃね?

 

347:安価のアンカー

けど安価無しで手持ち増やしてええんか?

 

348:名無しの転生トレーナー

駄目です

 

349:名無しの転生トレーナー

そのための安価だろ

 

350:名無しの転生トレーナー

安価で決めればいいじゃん

 

351:名無しの転生トレーナー

安価してくれ、必要だろ

 

352:安価のアンカー

それもそうか

 

>>360ヌオーを手持ちに加えるか

 

353:名無しの転生トレーナー

近いな…

 

354:名無しの転生トレーナー

ヌオーでええんか?

 

355:名無しの転生トレーナー

トリトドンとかドオーでも代用可

 

356:名無しの転生トレーナー

まあヨロイ島ならヌオーが一番手っ取り早いよな

 

357:名無しの転生トレーナー

ザシアンちゃんとカイオーガ君のメタポケはやはり違いますな

 

358:名無しの転生トレーナー

入れる

 

359:名無しの転生トレーナー

いいんじゃないかな

 

360:名無しの転生トレーナー

今いる手持ちで頑張れ

 

361:名無しの転生トレーナー

入れる

 

362:名無しの転生トレーナー

ヌオー

 

363:名無しの転生トレーナー

ええ…

 

364:名無しの転生トレーナー

ええんかこれで…

 

365:名無しの転生トレーナー

絶対無理やろ

 

366:名無しの転生トレーナー

唯一の引いてて草

 

367:名無しの転生トレーナー

これガチで詰んだ臭くね?

 

368:名無しの転生トレーナー

絶対も何も諦めるのが早いぞお前ら

それでも誇り高きスレ民か?

 

369:名無しの転生トレーナー

埃しかないぞ

 

370:名無しの転生トレーナー

こんな場所に何を求めてるのか…

 

371:名無しの転生トレーナー

実際問題気合でどうにかなる問題じゃないんだよな

せめて陸地ならどうにかなったかもやけど

 

372:名無しの転生トレーナー

海のど真ん中にいるポケモンをどうやって陸地に引き摺り出すんやお馬鹿

 

373:名無しの転生トレーナー

ものの例えだろ

 

374:安価のアンカー

引き摺り出す…?

 

375:名無しの転生トレーナー

急にどうした?

 

376:名無しの転生トレーナー

浅瀬なら出来るやろうけど遠海じゃあなぁ

 

377:安価のアンカー

そうか!!その手があったか!!

 

378:名無しの転生トレーナー

もしや妙案が?

 

379:名無しの転生トレーナー

やめとけやめとけ、そういうのは大抵失敗するんだ

 

380:安価のアンカー

奴を俺の土俵に引き摺り出す!!

 

381:名無しの転生トレーナー

は?

 

382:名無しの転生トレーナー

だから無理だろ

 

383:名無しの転生トレーナー

海を凍らせて陸地を創るつもりか?前みたいに潰されて終わりだぞ

 

384:安価のアンカー

だがそれで私にいい考えがある

 

385:名無しの転生トレーナー

駄目そう…

 

386:名無しの転生トレーナー

一人称どした?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

 

「ポッチャマ...行けるな?」

「ポチャ!」

 

ポッチャマが冷気を纏い、海に降り立つ。ポッチャマに触れた海の表面が氷に変貌していき、一時的な氷塊を生み出す。

それをポッチャマはトボガンの状態で氷の道を創りながら滑走する。

 

「ら、らん」

 

それを見逃すランターンでは無い。ポッチャマの接近に気づいたランターンはすぐさまなみのりを展開する。先程まで緩やかだった波は荒れに荒れ、高波となってポッチャマに襲い掛かる。

 

「ポチャ!!」

 

ポッチャマは止まらない。冷気を一度解除して高波に潜る。直ぐさま通り抜けてまた冷気を身に纏う。その繰り返し。そうして近づきながらも自身の嘴に力を込める。

 

ポッチャマがこれまでに何度も使ってきた技。この技で何度同族を泣かせてきた、ポッチャマランドのヌシとして君臨していたポッチャマがこの前のような恥辱を晒すとは何事かと奮起する。

 

直後浮遊感、まるでそこに水が無いかのような、そんな感覚。

複雑な海流により泳げない。泳ぎが得意なポッチャマであっても泳げない。故に溺れる。

更に、水流が畝り押し潰されていく。とてつもない水圧がポッチャマに襲いかかる。押し潰すのはポッチャマだけでは無い。水に含まれる酸素さえも押し潰し、ポッチャマ周辺は真空状態へと変貌する。

 

海底へと落ちていくポッチャマ。

 

泳げない?息が出来ない?それがどうした!!とポッチャマはハイドロポンプを背後に繰り出しその水圧で水中を飛ぶ。そしてその勢いを利用し肉薄する。

 

嘴が伸びる。

 

つつく、これはその技が進化し、更に強力になった技。荒波を冷気の最大出力で凍らせて、嘴で貫く。

 

「ポッチャマァァア!!」

 

咆哮。身体を全身でドリルのように高速回転。

 

ドリルくちばし

 

対しランターン、既に雷のチャージを終えておりレールガンで迎え撃つ。ポッチャマへと狙いを定めた次の瞬間...

 

 

ポッチャマの姿がブレた。唐突な速度の上昇。

 

早業。

 

かつてガチグマが使ったヒスイの技術を今此処にポッチャマが再現する。

 

ランターンが気づいた頃にはもう遅い。既に懐まで潜り込んだポッチャマのドリルくちばしが、ランターンの胴体を穿った。

 

「らんた!?」

「ばっしゃらぁ!!」

 

更にイダイトウがランターンの真下から奇襲。それにランターンは初めて驚愕の表情を浮かべる。

 

ランターンは常時、微弱な電磁波を放ち、自身の縄張りの生命を探知している。故に、ランターンが奇襲される等これ迄有り得なかった。

 

しかしランターンの驚愕する理由はそこでは無い。その探知に、このイダイトウは反応が無かった。

唐突に現れた。まるでこの世ではない逸脱した世界から現れたような意識外からの攻撃。

 

イダイトウが使った技は単純。ゴーストダイブ。影の世界へと潜り込む技。

この世界とは異なる世界に存在したためにイダイトウの奇襲はランターンに悟られなかった。

 

イダイトウのゴーストダイブにてランターンが宙へと放り出される。

 

「ポッチャマ!!ハイドロポンプで押し上げろ!!」

 

ぺリッパーにぶら下がるアンカーの指示にポッチャマが応え、ハイドロポンプでさらに上へとランターンを押し上げる。

 

「ペリ!!」

 

その隙にぺリッパーがなみのり。一時的にランターンの制御を失った海をぺリッパーが支配する。

 

高波となった波がポッチャマ達に襲い掛かる。

 

「ポチャ!!」

 

ポッチャマのふぶき。これにより、発生した大波が氷漬けとなる。そうして生まれたのは氷のフィールド。ランターンが氷に着地するのと同時にぺリッパーの暴風が氷の周りを囲い込んだ。

 

氷の闘技場、暴風の障壁。

 

海の波を操ろうとするも高所により範囲外。退路を阻まれたランターンは暴風を見て理解した。この人間たちは、自身の土俵でこのランターンを倒そうとしていると。

 

氷のフィールドにてランターンを待ち構えていたのは...

 

「べあくあ」

 

ウーラオスであった。

氷という足場にランターンを引きずり出した。

 

水辺なし、拳のみ、勝者あり。

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

 

 

ランターンは生まれながらにして強者であった。

チョンチーであった頃から自在に海を操り、その特異な蓄電で他の同族達を圧倒した。

そして必然と言うべきか、ランターンへ進化を果たし、群れのヌシとなっていた。

 

そんなランターンに待ち受けていたのは…

 

 

退屈であった。

 

ヌシに成り代わろうと挑んでくる同族。縄張りを広げんと侵略を始める他種族のヌシ。

 

それをランターンは全て、ひとえに蹂躙した。

つまらない、弱過ぎる、軟弱、不甲斐ない。

 

ランターンへと挑んだポケモン達は皆全て海の藻屑となった。

 

そうしている内にランターンへ挑むものは終ぞ現れることは無くなった。

 

 

 

 

 

退屈だ。同族は常日頃から顔色を伺い、一挙手一投足を取るたびにビクビクと怯えている。最初は群れの事を気にしていたが、時が経つに連れて無関心になっていった。

退屈に屈し、海面を揺蕩いながら、日光浴を続ける。

そこに何の感情もない。ただの虚無。灰色の日常を過ごし続けてきた。

 

だからだろうか、ランターンは気づかなかった。

 

久しく現れなかった挑戦者。この海で珍しいポケモンを従えた人間。

 

どんなものか、一つ試してやろう。ほんの少しばかりの興味を湧かせながら…

 

 

つまらん…

 

人間は直ぐに撤退を始めた。分かりきっていた結末。つまらない、退屈だ。少しは骨のある連中ではあったが所詮は凡夫であった。

 

 

 

 

 

 

 

そう思っていた。

今の状況を振り返る。自身の縄張りである海から引き摺り出され、今や氷のこの闘技場で肉弾戦を強いられている。

 

退屈が裏返る予感。

 

ウーラオスが距離を詰める。両腕で構えながら、最短を。

対するランターン、接近するウーラオス目掛けて放電。氷上を全て埋め尽くす放電。逃げ場なし。

ウーラオスは見切りを発動し放電をいなす。そしてランターンの腹部に渾身の一撃を放つ。

 

ドレインパンチ。一撃をモロに喰らったランターンは顔を歪めるも、すぐさま放電。しかしまたしてもウーラオスは見切りで回避する。

 

久しぶりの痛み。これを感じたのはいつぶりだろうか…

肉弾戦が初めてのランターンには知りえぬ事だがウーラオスの武の練度は凄まじい。ランターンという格上の攻撃を華麗に捌き、更には反撃すらしてみせる。

そしてランターンに湧き上がるのは喜悦。

 

再度、ウーラオスが放つドレインパンチ。それにランターンが合わせる。

ランターンが放つはアクアテール。拳と尾が交わり交差する。

 

バリッ

 

不意に電撃を喰らったウーラオスが顔を歪める。

ランターンの尾。バリバリと音を鳴らしながら、不敵な笑みを浮かべ尾を構えている。

 

楽しい、楽しいぞ。ランターンは湧き上がる高揚感を抑えきれず、それは雷撃となって身体から溢れ出る。

 

アクアテールを放つ際にランターンの尾に纏わりつく水。それにランターンは帯電させていただけの事。

ランターンの放つアクアテールは水タイプの技でありながら電気タイプの技の性質も合わせ持つ。

 

だがそれでも、身体を雷撃に焼かれようともウーラオスは止まらない。ドレインパンチでランターンへと迫る。

時には見切りで回避し、時には被弾しながらも拳を叩き込む。弱点の技を喰らいながらも戦い続けられる理由はドレインパンチによる回復があってこそ。

 

しかしその回復、回避を織り交ぜて尚、ランターンから受けるダメージが上回る。

 

もっと魅せろ、魅せてみろ。ランターンの苛烈な攻めでウーラオスを追い詰める。

終わってくれるなよと願いながらもアクアテールを放つ。

その次の瞬間、身体が冷気に包まれる。

 

ランターンはその場から瞬時に離脱。上空を見上げる。

 

ウーラオスとランターンにより繰り広げられる激闘。その戦地へと新たに投入されたのはポッチャマ。

 

ポッチャマの着地と同時に冷気がほとばしる。それに対抗しランターンは放電。冷気が雷撃に相殺されたと同時にポッチャマとウーラオスが共に駆け出す。

 

ポッチャマが冷気を放ちながら迫る。それをランターンはアクアテールで迎撃する。尾が冷気により凍るが、それに帯びる電気により氷は破壊される。

そして間を縫うように放たれるウーラオスの拳。

避ける間もなくモロに喰らい吹き飛ばされる。

 

その手が休まることは無い。

 

巧みな連携。一番長い仲だからこそのコンビネーション。一方は背を追う相手、もう一方は背を追われる相手。仲間であり、家族であり、競い合うライバル。

そんな2匹が一糸乱れぬ連携でランターンに肉薄する。

 

ランターンが波乗りを展開しようとするとポッチャマが凍らせ阻止する。その隙をつきウーラオスが強襲。

 

ポッチャマが早業を使いこなし、ドリルくちばしで翻弄しつつウーラオスの拳が絶え間なくランターンへと降り注ぐ。

 

「らッ!?」

 

ランターンの足元を凍らせ、身動きが取れなくなった瞬間に2匹から放たれる乱打。堪らずランターンは悲鳴をあげる。

 

一瞬意識が遠のく。初めて意識を失いかけた。初めてこれほどの痛みを受けた。そして初めて、敗北が脳裏に浮かび込んだ。今までの人生で初めてを連続で経験している。

 

身体が痛い。思うように動かない。だがそれでも…楽しい、楽しい、楽しい!

今この一瞬が、彼らとの戦いが楽しくてしょうがない。もっと、もっと戦り合おう!

 

雷雲が空を覆い尽くす。

 

「これは…!!雨乞い…ではないッ…!?雷かッ!?」

「ら、ら、らんッ!!」

 

その雷雲から放たれる無数の雷。断罪の雷がポッチャマとウーラオスへと降り注ぎ襲いかかる。

 

「ポッチャッ!!」

「べあ…!!」

 

ポッチャマの守るが雷を防ぎ、その後は氷上を巧みに滑り回避する。ウーラオスは見切りで回避していき、そのままランターンとの距離を詰めていく。

 

「べあッ…!?」

 

ウーラオスの違和感。ランターンへ複数の雷が収束する。蓄電状態、前回のようなレールガンが放たれると思っていた。だが…!

 

「回復かッ!!」

「らん」

 

それは本来の蓄電の効果。電気タイプの技を受けた際に回復する極ありふれたもの。しかしそれをランターンは自身の雷でそれをやってみせた。みるみるうちに傷が癒えて回復していく。

ポケモンの技の枠組みに入れ、名を付けるとするならば“じかはつでん”とでも言ったところだろうか。

それに焦りを感じたウーラオスが駆ける。

 

「よせッ!?」

 

アンカーが制止をかける。が、遅い。

複数の雷。回復以外にもこのランターンの蓄電は転用が可能。

傷はある程度癒えた。残り電力全てを、ありったけを解放する。

 

「らッ!!」

 

全出力放電。先程までとは違う、超出力。その雷撃は逃げ場など無いとばかりに氷上を駆け巡る。

 

この放電は放電であって放電ではない。ランターンの雷さえ超えた、ポケモンの技の枠組みを超えた、言うなれば伝説にすら匹敵する決死の雷撃。

その雷撃は容易く暴風の障壁をぶち破り、上空にいるアンカーとぺリッパーにも襲いかかる。

 

「くっ!!戻れ!」

 

ぺリッパーをボールに戻し、アンカーは上空から海へと身一つで飛び込む。そんなアンカーを海にいたイダイトウが飛び跳ね確保し、その場から一時離脱する。

 

「頼むぞ…!」

 

 

 

目の前にいたウーラオスが咄嗟に取った行動は守るを展開することのみ。守るで雷撃を防ぎ、その隙に合流したポッチャマも守るを展開し、二重の守るの障壁で雷撃を迎え撃つ。

 

障壁にぶつかり雷撃が弾かれる、阻まれる。それでも氷上を黄金に染め上げる雷撃は止まらない。その凄まじい雷撃が注がれ続ける。

 

次第にポッチャマとウーラオスに冷や汗が溢れ出す。これ迄ガチグマのブラッドムーンですら防いできた絶対の守る。無敵の守るが…

 

 

ビキッ

 

 

嫌な音が響き渡る。

 

 

バキバキバキッ

 

 

まるで硝子のようにピシリピシリとひび割れていく。

 

 

 

抑えきれない。

 

遂に守るの障壁が、絶対防御の守るが崩壊した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プスン…そんな情けない音が静寂が支配する氷上で響く。

ランターンの内包する電力を全て使い切った。今現在でランターンの出せる最大の一撃。幾らランターンの蓄電器官が特別製であろうとここまで無理してしまえばショートしてしまいもうほぼ機能しない。

黒煙が吹き荒れ、氷も殆ど吹き飛び、海が露出するほどに削られている。

 

そんな中、ふとランターンは気付く。それは偶然だった。蓄電が機能しない中、電磁波での索敵は不可能。たまたま振り返った際にそれを見つけたのだ。

 

「ばっしゃらぁっ!!!」

 

迫り来るはイダイトウ。アンカーを背に乗せながら、水流を纏いランターンへ突撃する。

 

力業。

 

イダイトウもまた、ポッチャマと同じくウェーブタックルが皆伝へと至っていた。

かつての故郷を思い出すかのように、凄まじい咆哮を上げながらランターンへと力強いウェーブタックルが撃ち貫く。

 

咄嗟にアクアテールで迎撃するも、苦し紛れな防御はいとも容易く打ち砕かれ、後方へと吹き飛ばされる。

 

「ウーラオスッ!!」

 

アンカーが叫ぶ。

黒煙が漂うこの氷上で、ウーラオスの安否も気にせず叫ぶ。何故ならアンカーは信じているから。この程度でウーラオスの拳が砕かれることは無いと確信しているから。

 

「べあ…くあ…ッ!!」

 

晴れる黒煙。そこから現れたのはウーラオス。雷撃にやられ全身に大きな火傷を負う痛々しい姿に。

体毛が雷撃により焦げ、煤のように黒く染まっている。だがそれでも、フラフラとした足取りで拳を構える。

 

ランターンはそんなウーラオスを見て驚愕する。

何故動ける!?何故倒れない!?

 

ランターンが動揺するのも無理は無い。あのまままともに喰らっていれば如何にウーラオスであれど致命傷は免れなかった。

しかしポッチャマが咄嗟に放ったふぶき。前方に放たれた冷気が氷の障壁となり、更にポッチャマが肉壁となったことでウーラオスへの雷撃を最小限に防いだのであった。

 

そんな自身を庇い、倒れ伏すポッチャマに感謝を、敬意を払いながら、皆から繋がれた思いを拳に握り込む。

 

「べあッ!!」

 

咆哮と共にウーラオスが拳を放つ。

穿つは吹き飛ばされてきたランターンの急所。

 

連撃。

 

乱打が雨のように、正確無比に急所へと降り注ぐ。

 

連撃。

 

清江の如く流麗に、まるで舞うかのように華麗に。

 

連撃。

 

マスター道場に伝わる水の奥義が海域のヌシ、ランターンへと突き刺さる。

止まらない、もう既にウーラオスは息も絶え絶えの状態である。いつ倒れてもおかしくは無い。それでも尚ウーラオスは拳を振るい続ける。

決死の連撃がランターンの肉体を穿つ。

その技の名は…

 

 

連撃の型

水流連打

 

 

ずるりと崩れ落ちるランターンへアンカーはすぐさま手元のボールを投げ付ける。

そんな様子を薄れゆく視界に収めながら、満足そうな笑みを浮かべランターンは抵抗すらなくあっさりとボールの中に収まった。

 

 




ランターン  Lv70
波を自在に操る特殊な波乗りを使用出来る。
海上での波乗りは技としての水では無く、海そのものを操作しているため貯水も意味が無いし複雑な水流が襲い掛かり海の底へと誘われる。
そもそも凄まじい水圧が襲い掛かり、更には真空状態になるため並のポケモンでは脱出すら不可能である。
他の蓄電とは違った特殊な蓄電持っており、落とした雷を貯めて一直線に撃ち出すことも全方位に放電することも体に纏うことも回復することも可能。
今回アンカー達が勝てたのも油断していた、肉弾戦が初めてであった、戦いを楽しみウーラオスとの一騎打ちの際に通常の波乗りを展開しなかったからであり、本来なら無限の負け筋が広がっていた。
このランターンに水中戦で勝てるトレーナーはミクリくらい。



“じかはつでん”
あれじゃないよ。あさのひざしの雨バージョン。


群れのランターンやチョンチー
ヌシランターンは恐怖の象徴。逆らえば命はない。
この戦いで横入りすればヌシランターンが勝てただろうが確実にそのランターン、チョンチーは殺されるし巻き添えで群れが鏖殺されていたに違いない。

チョンチー「僕があの人間を殺します」
ランターン「待て待てなーんにも分かってねぇじゃん、頼むぜガキ共」

ただただランターンの不興を買いたくなかった。
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