待望の“昼スナック紫乃ママ本”、第2弾『「会社を辞めて幸せな人」が辞める前に考えていること』が発売されました。会社を辞めて幸せな人、辞めずに踏みとどまった人の話から、紫乃ママ(実はキャリア支援のプロ)が人生後半のキャリア戦略を指南します。「どん底な体験にこそお宝がある」と紫乃ママは力説。会社に「雑に扱われた」と感じたときは、いったい何をするチャンスなのでしょうか。

管理職試験に落ちて、気づいたこと

 大学卒業後、大手メーカーに入社した高木美佐さん(仮名、53歳)。33歳で初めて受けた管理職試験に落ち、直後に子会社へ3年間出向。会社員でも「キャリアの軸」を持つ必要性を感じて社会人大学院に通い始めた。47歳で再び出向した会社が売却されて窮地に追い込まれるも、本社に戻って見事に復活。新規事業を立ち上げて、軌道に乗せた。

 紫乃ママは「美佐さんはあの会社で女性初の役員になると思っていたのよ。女性活躍の星みたいな感じだったし」と話し、美佐さん自身も「もしかしたら役員になるかも」と思ったことがあったと振り返る。しかし経営方針が変わり、大好きな会社が変わっていくのを目の当たりにして……。愛社精神を持ちながらも退社を決意し、53歳で団体職員に転職した。

スナック来店時の記事は…
大手企業を50代で退社「辞めた会社」は「昔の彼氏」と同じで…
→“女性活躍の星”だった女性が退社を決意…「どんな経験も黒歴史にしなくていい」
初めての転職活動で、キャリアの軸がないと市場価値のない人間になると身に染みた美佐さん。そこからの行動が、転機を引き寄せた(写真はイメージ)
初めての転職活動で、キャリアの軸がないと市場価値のない人間になると身に染みた美佐さん。そこからの行動が、転機を引き寄せた(写真はイメージ)

紫乃ママからの言葉

「どん底」な経験にこそお宝がある

 スナックひきだしに来るお客さんで「会社を辞めそびれた」って言う人、意外と多いのよね。50代になると、定年より前に辞めようと思ったり、会社が早期退職を募集して心が揺れたりすることもあるでしょ。そのたびに「どうしよう……」って思い悩んでいるうちに、波が過ぎ去っていくの。後で振り返ると、「あ、あのとき辞めそびれたな」って気づくみたい。美佐さんの場合は、自分のタイミングでスパッと辞められた。

 それは、本業はもちろん、それ以外でもコツコツと積み上げてきたものがあったからだと思う。気持ちも行動も、10年ぐらい前から準備してきたことが功を奏したのよね。ずっと息苦しい大企業で転職もせずにやってきたんだから、そういう意味ではまさに「中高年の星」。ハッピーエンドじゃなく、「ハッピーネクスト」よね。安っぽい歌謡曲のタイトルみたいだけど(笑)。まあ、会社を辞めてもキャリアは続いていくからね。

会社に「雑に扱われた」ときは「見直し」のチャンス

 「辞めた会社は別れた彼氏と同じ」っていつも言っているけど、会社にドロドロした感情を抱く前に、好きな状態のままで辞められたから、今でも「辞めた会社には感謝してる」って言えるのよね。辞めた会社のことを悪く言う人もいるけど、会社からもらったものはすごくいっぱいあるはず。「人、物、金」じゃないけど、その会社にいなければ得られなかった人間関係やスキル、経験、そして貯蓄も。まず、それをちゃんと整理しないと。うらみや憎しみだけでは次に進めないよね。

 美佐さんは30代前半で管理職試験に落ちて会社から“雑に扱われる”経験があったからこそ、会社に依存しない働き方を見つけられたんだと思う。しかも、それが割と若いタイミングで来て「会社が好きだけど、会社と距離を置いた」のがすごくよかった。大企業にいるとはしごを外されたり、階段から落とされたりするかもしれないけど、そういうときこそ、会社との距離を見直すチャンスよね。

『昼スナックママが教える「やりたくないこと」を辞める勇気』に続く“紫乃ママ本”第2弾<a href="https://www.amazon.co.jp/dp/4296206745/" target="_blank" rel="noopener">『「会社を辞めて幸せな人」が辞める前に考えていること』</a></b>(いずれも日経BP)が好評発売中
『昼スナックママが教える「やりたくないこと」を辞める勇気』に続く“紫乃ママ本”第2弾『「会社を辞めて幸せな人」が辞める前に考えていること』(いずれも日経BP)が好評発売中