【ポケモン】人生を安価で decide…エンジョイエンジョイね【転生掲示板】   作:ユフたんマン

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返信しようと考えてましたが前回で沢山頂いた感想返してたら自分の性癖全開放してしまうのでは…(今更)となり無念にも返信を見送りました…
今回から返信していきたいと思いました(小並感)



後、評価と感想を書いてくださると捗ります(乞食)


進化

「バスラオ、お前が要だ。少し辛いかもしれないが俺の為に頑張ってくれるか?」

 

そんな主の安請け合いをしなければ良かったと今更になって後悔する。

 

「ウェーブタックル!!」

 

水流を身に纏い突進する。余りの威力に大きな反動を齎す諸刃の剣のようなこの技。使い続ければ自身の体力が尽きてしまい瀕死状態になってしまうだろう。

だが今回ばかりは違う。

 

「ハッピー」

 

ハピナスからの癒しの波動。バスラオの体力が回復する。

 

「もう一度ウェーブタックル!!」

 

またしても突進。大きな反動ダメージが蓄積される。

 

「ハッピー!」

 

また回復。どれだけ傷付いても、反動ダメージを受けても回復する。

更にハピナスの体力が少なくなると他のハピナスがそのハピナスを癒しの波動で回復する。

 

「永久機関が完成しちまったなァァ〜!!これでノーベル賞は俺のもんだ〜!!」

 

主が叫ぶ。バスラオがさせられていることは単純。回復させられながら反動技を撃つという作業。

 

「ハッピー」

「ハピハピハピハピハピー」

 

ハピナスの連続癒しの波動。どれだけ反動ダメージを食らっても体力は回復する。

 

突進する、回復する、その繰り返し。

皆は知らない反動ダメージを繰り返し受けるこの感覚。まるで身体が崩れていくかのような...

 

 

 

 

 

「おかしい...進化しないな」

 

そう主が発したのは何度突進した頃だろうか。体力は回復しても疲労は蓄積していく。ようやくの休憩に地面に力尽きたように倒れ込んだ。

 

「そういえばバスラオってイダイトウの姿見た事あるか?」

 

そんな言葉にフリフリと尾を振って否定する。

そもそもバスラオ自身、進化出来ると知ったのはアンカーから聞いてからである。バスラオが生息していた池ではイダイトウは存在していなかったため、バスラオがその存在を知る余地もない。

 

「自分がどう進化するかイメージする事も大事だからな」

 

ゴソゴソとアンカーはスマホロトムを取り出す。

 

「ちょっとまっててくれ」

 

スマホロトムで開いたのはイダイトウのイメージ図。そこにアンカーが書き加えた本来のイダイトウの姿。

イダイトウに限らずヒスイ種の特殊な進化をするポケモンの資料はかなり少なく限られた資料しか存在しない。独特な進化方法で野生では進化が難しかった、人の手で再現しようにも方法が分からなかった、というのが理由だろう。

特にイダイトウの進化方法は完全にバスラオの感覚の話であり、進化しようにもダメージを受け過ぎて力尽きてしまうということもあった。

そういった理由もあり詳細に映されたイダイトウの資料は更に少ない。

 

バスラオはアンカーから見せられたイダイトウの姿に目を輝かせる。格好良い、と意外とミーハーな感想を抱きながら自分が進化した姿を妄想する。

 

野生の強いポケモンはモテる。それは強い種を残す為か、基本的にヌシのポケモンは異性のポケモンを侍らせている。それはバスラオとて例外では無い。

 

フンスと鼻息を荒くしながら疲労している体を酷使しハピナスへと突進する。

一発一発、全身全霊を込めて、進化という希望を魅せてくれたアンカーへの感謝を込めてのウェーブタックル。

どれだけ自身の体が傷つこうが構わない。何度も、何度も突進する。

やがてそのウェーブタックルは...

 

音を置き去りにした。

 

その溢れんばかりの闘志と肉欲に魂は応えた。

 

身体が光る。青白い光を纏い変態していく。白筋のラインは赤く、小柄だった身体は雄大に。赤い魂が集い融合する。

 

「ばっしゃらぁぁ!!」

 

バスラオは遂に、イダイトウへと至ったのだ。

 

「それでええんか...?」

 

アンカーはイダイトウがどういった存在か知っている。散っていった数多のバスラオの無念の魂が取り憑いた姿がイダイトウだった筈だ。それをこう肉欲で進化するとはアンカーも想定外の出来事であった。

 

「モテず散っていったバスラオの無念の魂ってことかな...悲しいなぁ...」

「ばっしゃらぁ!!」

 

嬉しそうに喜ぶイダイトウ。

だが進化は1つの目標に過ぎない。これから更にライドポケモンとしての訓練やレベル上げ、戦闘訓練という地獄が待ち受けていることをまだ知らない...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

290:安価のアンカー

それでええんか…

 

291:名無しの転生トレーナー

 

292:名無しの転生トレーナー

悲しいなぁ…

 

293:名無しの転生トレーナー

気持ちは分かるで

 

294:名無しの転生トレーナー

そりゃモテたいよな

 

295:名無しの転生トレーナー

取り合えず進化したから条件の一つは達成か

 

296:名無しの転生トレーナー

なんかあっさりやったな

 

297:安価のアンカー

まだまだこれからやで

進化は方法が分かってたから特に苦労することもなかったからあれやけどライドポケモンとしての訓練と戦闘訓練も残ってるからな

 

298:名無しの転生トレーナー

言うなら突進してただけやもんな

 

299:名無しの転生トレーナー

レベルも経験も足りてない

 

300:名無しの転生トレーナー

進化しても新しい体に慣らさな碌に動けんもんな

 

301:名無しの転生トレーナー

人を乗っけたらかなり感覚違うらしいぞ

 

302:名無しの転生トレーナー

イダイトウくんは一つの地獄を乗り越えただけやったんやね…

 

303:安価のアンカー

ペリッパーも一緒に特訓です

 

304:名無しの転生トレーナー

イダイトウ良かったな、仲間がいるぞ

 

305:名無しの転生トレーナー

巻き込まれるペリッパー

 

306:名無しの転生トレーナー

あっさり捕まえられた同士だな

 

307:名無しの転生トレーナー

そういえばダクマの調子はどうや?そろそろ試練やろ?

 

308:安価のアンカー

ダクマは取り合えず大丈夫やな

全力を出せるように調整中や

 

309:名無しの転生トレーナー

はえー、遂に双拳の塔に挑戦するんやね

 

310:名無しの転生トレーナー

進化したらウーラオスか…なんか感慨深いな

 

311:名無しの転生トレーナー

ダクマ好きだから見れなくなるのは寂しいな…

 

312:名無しの転生トレーナー

わかる、可愛いよねダクマ

 

313:名無しの転生トレーナー

ウーラオスも好きなんだけどね

 

314:安価のアンカー

しゃあないの

【ダクマが手に付いたダイミツを舐めてる写真】

 

【ダクマとポッチャマがじゃれあってる写真】

 

【ダクマの寝顔】

 

315:名無しの転生トレーナー

あなたは神か?

 

316:名無しの転生トレーナー

かわいい

 

317:名無しの転生トレーナー

トレーナーの特権だよなーこういう写真って

 

318:名無しの転生トレーナー

ポケスナが売れた理由でもあると思う

 

319:名無しの転生トレーナー

ああ~、癒されるんじゃ~

 

320:名無しの転生トレーナー

こんなちまっこいのがあんな厨ポケのゴツイウーラオスになるんかぁ

 

321:名無しの転生トレーナー

ポケモンは不思議な生き物定期

 

322:名無しの転生トレーナー

ポケモンは不思議な生き物←便利な言葉やね

 

323:名無しの転生トレーナー

皆騙されるなよ、このダクマワイらの手持ちを粉砕するぐらいには強いんやぞ

 

324:名無しの転生トレーナー

ギャップやね

 

325:名無しの転生トレーナー

可愛くて強い、最強か?

 

326:名無しの転生トレーナー

それ言うと殆どのポケモンが当てはまるからな

 

327:名無しの転生トレーナー

シロナのガブリアスとか可愛すぎるけどワイの手持ちをひき肉に出来るからな

 

328:名無しの転生トレーナー

ガブリアス可愛いか?どちらかというと格好いいか美しいやと思うんやが

 

329:名無しの転生トレーナー

108-130-95-80-85-102

 

330:名無しの転生トレーナー

美しすぎる数字

 

331:名無しの転生トレーナー

ガブの種族値だけ知ってるわ

 

332:名無しの転生トレーナー

なんでやガブリアス可愛いやろ!!

 

333:名無しの転生トレーナー

というかイダイトウくん進化したのになんでこんな感動がないんやろか

 

334:名無しの転生トレーナー

そら進化理由が性欲やからな

 

335:安価のアンカー

さっきも言ったけど進化自体は簡単やからな

 

336:名無しの転生トレーナー

ハピナスの無限回復に目を逸らす…

 

337:名無しの転生トレーナー

バスラオの負担やばそうやったけどな

 

338:安価のアンカー

バスラオも進化して喜んでたし好きな味のカレーを労いで作ったからセーフ

 

339:名無しの転生トレーナー

しんどくなるのは事前に伝えてたからまあセーフじゃね?

 

340:名無しの転生トレーナー

ポケモン愛護団体が黙ってないぞ

 

341:名無しの転生トレーナー

バスラオはドMだからご褒美なのでは?

 

342:名無しの転生トレーナー

風評被害やめろw

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

401:安価のアンカー

いよいよや

 

402:名無しの転生トレーナー

遂にか…

 

403:名無しの転生トレーナー

頑張れイッチ

 

404:名無しの転生トレーナー

まあ勝てるやろ

 

405:名無しの転生トレーナー

イッチの才能なら勝てそうだけどマスタードもクソ強いからなぁ…(同期)

 

406:名無しの転生トレーナー

G民いて草

 

407:名無しの転生トレーナー

流石に加減はするやろうけど出せる全力は出して来るやろな

 

408:安価のアンカー

今まで鍛えてきたし勝てる

ワイとダクマの絆があればたとえ師匠であろうと勝てる!なんとかなるさ!

 

409:名無しの転生トレーナー

流石コロネのない天馬や

 

410:名無しの転生トレーナー

気持ちで勝ってけ

 

411:名無しの転生トレーナー

ところで水の塔の連戦はどうなるんや?ゲームだと未進化もいたけど…

 

412:名無しの転生トレーナー

流石に強化されてるやろうけど…

 

413:安価のアンカー

一戦目はドクロッグやな

 

414:名無しの転生トレーナー

ファッ!?

 

415:名無しの転生トレーナー

いきなり強化されてるやんけ!!

 

416:安価のアンカー

あと、連戦らしいので途中の回復は無しだそうで

 

417:名無しの転生トレーナー

キッツ!!!

 

418:名無しの転生トレーナー

普通に連戦はきつくね?

 

419:名無しの転生トレーナー

ドクロッグの毒喰らったらお陀仏やな…

 

420:名無しの転生トレーナー

たしか特性は毒手だったはず

出来るだけ触れられないようにな

 

421:名無しの転生トレーナー

思った以上に鬼畜難易度で草も生えない

 

422:名無しの転生トレーナー

目標がポケモンマスターなんだからこのくらいの障害なんて苦でもないよなぁ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

448:安価のアンカー

無事に四戦目のジャラランガ倒したで

被弾は猫騙しくらいか

 

449:名無しの転生トレーナー

何やコイツ…(戦慄)

 

450:名無しの転生トレーナー

思った以上に傑物やった…

 

451:名無しの転生トレーナー

今更定期

 

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

 

遂にこの時が来た...ダクマはアンカーを見る。

アンカーも視線に気づいたのか、ダクマの目を見ながら深く頷く。

 

あぁ、やはりこの主に着いて行ったのは間違いではなかった。

 

遂に憧れの極地へ、あの情景へと到れるのだ。

 

ダクマとアンカーが訪れているのはダクマ専用の修行場、双拳の塔。その内の一つである水の極意を継承する水の塔。

 

今から行う試練は五階建ての水の塔の勝ち抜き五戦。

各階層に待ち受ける強者を連続で倒していかなければならない。

 

一階はドクロッグ。

二階はルカリオ。

三階はコジョンド。

四階はジャラランガ。

 

全員強敵であった。己の全てを掛けた全身全霊の一騎打ち。アンカーと共に勝ち上がったダクマは遂に、最上階である五階へと足を踏み入れるのであった。

 

「待ってたよん、アンカーちん」

 

五階にて待ち構えていたのはマスタード。ダクマは驚くも、アンカーはまるで分かっていたかのように笑っている。

 

「やっぱり最上階は師匠ですよね」

「およよ、バレちゃってたのね、流石アンカーちん」

「当然極意の継承なら師匠が出てくるじゃないかって。どっちの塔かも戦い方がこの水の極意を意識しまくってたから師匠も分かってただろうなって」

「ふふん、その通りだよん。何でアンカーちんがこの水の極意を知っているかは聞かないよん。けど、知っているからって簡単にはこの水の極意は授けられないからねー!」

「望むところですよ!」

「いい心意気だよん!分かってるだろうけど最後の相手はワシちゃん!久々ちょーっと本気出しちゃおっかな!水も清すぎればうおポケモン棲まず…… 最後の水の極意!ワシちゃん直々に授けよう!」

 

マスタードがバッと上着を脱ぎ捨て帽子を投げ捨てる。

そして跳躍し空中で回転、着地と同時にボールを構えた。

そこに現れたのは髪を逆立て、普段の穏やかなマスタードからは想像出来ない猛々しい姿へと変貌したマスタードであった。

 

「お主らへは本気の姿で向き合わねばな!」

 

ダクマは一瞬、マスタードが放つ闘気に気圧される。

しかし直ぐに持ち直す。何故ならチラリとアンカーを見たから。そうだ、ダクマにはアンカーがいる。

ガチグマの時も、アンカーがいたから全力を出し切り窮地を脱することが出来た。この試練も、アンカーと共に乗り越えてみせる。

 

マスタードが繰り出したのはアンカーと同じくダクマ。奇しくも同じポケモンだ。

お互いに拳を構える。

 

「「ダクマッ!燕返し!」」

 

両者同じタイミングで、同じ技を繰り出す。互いのダクマの拳と足から繰り出された燕返しが交差する。

 

「やはりそう来るか!」

「そりゃそうだ!」

 

一度ダクマ達は距離をとる。今、ダクマはハッキリと理解した。力と速さは自身が勝っていると。だが技は相手のダクマの方が練度が高い。

 

ダクマは距離を詰める。相手のダクマはずっしりとダクマを待ち構える。

 

「べあ!」

「べあーま!」

 

ダクマのインファイト。まるで全てを呑み込む激流のように激しく、流れるように拳を叩き込む。

その一撃一撃が並のポケモンならすぐに瀕死になってしまう拳の嵐。

しかし相手のダクマは冷静にその乱打を捌いていく。

そんな相手に乱打を防がれたダクマは最後に蹴りを叩き込んで距離をとる。

 

硬い、それが拳を叩き込んだダクマが抱いた感想だった。

 

「カウンター!」

 

次の瞬間に身体に走る衝撃。その一撃にダクマは目を剥く。見えなかった。気付けば既に相手のダクマは掻き消え、その拳をダクマにめり込ませていた。

 

余りの衝撃に体内の空気を全て吐き出す。

そのまま吹き飛ばされるも、空中でクルクルと回転し衝撃を和らげる。

 

何だ、何故相手は瞬間移動したかのように姿が掻き消えた...ダクマは限られた時間の中で必死に頭を回す。...が、分からない。疑問が堂々巡りとなり、焦りと共に息が切れる。想像以上にダメージが大きく膝が笑う。

 

そんな隙を見逃すはずも無く、相手のダクマが迫る。またしても捉えきれぬ速度で動きダクマが四方八方から攻め立てる。燕返し、インファイトが雨のように降り注ぐ。

 

「ダクマ!足元を見ろ!」

 

アンカーのその言葉を疑うことも無く素直に従う。

するとダクマは相手の素早さは歩法にあると理解する。不自然な足の挙動。それに合わせて降り注ぐ拳を流れる水の如くいなして反撃の燕返しを叩き込む。

 

「べあ!?」

 

堪らず仰け反った相手のダクマへ追撃。インファイトで攻め立てるも見切りで全て回避される。

 

「もう見破ったか!面白い!!」

 

体を大きく前傾させ、重力を利用して素早く移動する古武術の技法、縮地。それを相手のダクマは使用していた。

それにより、目にも写らない素早さで相手を翻弄していたのだ。

 

「見破ったとてそれに対応出来るかは別、よく鍛えられておるな!!」

「そりゃどーも!ダクマ、行けるか?」

「べあ!!」

 

ダクマが動く。先程までとは違い互いのダクマが同時に攻めに転じた。

 

同時に放たれるインファイト。拳と足が嵐のように飛び交い、凄まじい攻防が繰り広げられる。

 

ズダダダダと激しい打撃音がバトルコートに響き渡る。

 

顔を狙った相手のダクマの拳を少し顔を逸らす事で回避する。少しばかり掠った頬がジンジンと痛むがその程度ではお互い止まらない。

顎を狙う痛烈なアッパーカット。それに続き発勁。見事に流麗な連撃を放つダクマに対し、相手のダクマは放つ拳全てに全力を込めて強烈な一撃を繰り出す。

 

上下左右前後、あらゆる角度から拳が打ち出される。それを両腕をクロスさせて防御する。その防御の隙間を畝るように侵入するダクマの拳を読んでいたかのように痛烈なカウンターを叩き込む。

鳩尾に放たれた拳は拳で相殺し、続け様に放たれた拳は回転して回避し裏拳を叩き込む。はたまたそれはガッチリと防御され返しのジャブ。

それを受け止めながら体を捻り一本背負いで相手のダクマを投げる。

 

不意に体制を崩された相手のダクマは一手遅れるも直ぐさま受け身を取り、地面を強く叩き反動で起き上がる。

 

「べあ!!」

「べあーま!」

 

起き上がり樣に繰り出した蹴りがダクマの首に突き刺さるも、怯まずにそのままガッシリと掴む。

もう逃がさないとばかりに笑うダクマに初めて相手のダクマは焦りを見せる。

 

「ダクマ!!そのままインファイト!!」

 

ダクマはそのままダクマの足を振りかぶり地面に叩きつけ、マウントを取りながらインファイトで攻め立てる。

 

「いかん!...抜け出せぬか!カウンターで迎え撃て!!」

 

相手の急所を狙い拳を叩き込む。しかし相手も負けじとカウンターでダクマの急所を穿つ。

 

息が詰まる。息が出来ない。身体の全体が痺れ、僅かにでも体を動かすと全身に凄まじい痛みが走り悲鳴を上げる。

 

だがそれでもダクマは止まらない止まる訳には行かない。

相手のカウンターを何度も何度も受ける。その度に何かが壊れるような音が鳴る。ただそれでもダクマは負けない負けられない理由がある。

まだダクマはあの憧憬の入口にすら立てていない。こんな所で負けるなど許されない。そんな使命感がダクマを立たせていた。

 

「解き放て!きしかいせい!!」

 

その指示と同時に相手のカウンターが頬に突き刺さる。だがダクマは微動だにせず、拳を構える。

そんなダクマにこれは防げない、と相手のダクマは満足そうな顔で笑った。

 

強くなったな。かつての兄弟子であったダクマ。数多の研鑽の末、ずっと前にいたダクマ。

その兄弟子を今、乗り越える。

通るから道を開けろ。このダクマがアンカーと共にあの輝きを獲る!

 

「べあーーーッ!!」

 

渾身の一撃が叩き込まれた。その衝撃は水の塔を震撼させ、周囲一帯に響く轟音を鳴らし、この戦いに終焉をもたらした。

 

 

 

 

 

 

 

「...カカ、フハハ!!アンカー、ダクマ!よくぞ、よくぞここまで鍛え上げた!!」

「よくやったなダクマ」

「べ、べあ...!」

 

フラフラになりながら拳を掲げるダクマ。その拳にアンカーがコツンと拳を合わせる。

そんな様子を微笑ましそうな顔で見つめるマスタード。

 

「いい戦いだった。久々に血湧き肉躍る戦い、楽しかったぞ。そしていよいよ進化の時、アンカーよ。そやつにこの水の掛け軸を見せてやってくれい!さぁ!」

 

奥の壁に掛けられた水の極意が記された掛け軸。そこにダクマを抱いたアンカーがゆっくりと近づいていく。

 

「べあ...くあ」

 

水の極意を読み解いていくダクマ。次第に身体が青白い光に包まれ、大きく成長していく。

アンカーはゆっくりと地面に下ろして進化を見守る。

 

「見るがよい、これが、これこそがウーラオス!どんな矛をも屠る頑強な鎧……水の型を極めし姿ぞ!!」

 

光が収まると同時に現れたのは様変わりした姿をしたウーラオス。じっくりと自身の身体を確認したウーラオスはにぎにぎと拳を開閉し、ゆっくりと頷いた。

 

「べあくあ」

「これにて天啓達成、お疲れさん。ダクマ...いや、ウーラオス!」

 

向かい合うアンカーとウーラオス。同時に腕を振りかぶり、バァンッ!!という空気が破裂する程の音を響かせ、空間を歪ませるようなハイタッチ。

 

「フム...後は実力を更に磨きあげるのみ...次のステップまでそう遠くは無いかもしれぬな...」

 

くつくつと何やら笑うマスタード。不思議そうな顔をするアンカーとウーラオスになんでも無いと返しながら、これからの若人の成長に期待し試練は幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼▼▼

 

温暖な海流を求めてやってきたサメハダー。新参者の彼はこの海域の鉄則を知らない。

 

「シャアッ!!」

 

サメハダーが牙を剥き、襲い掛かったその刹那…サメハダーが落ちていく。

 

「シャ…ッ!?」

 

深い深い海の底へと落ちていく。じたばたと抵抗するもその行動に何の意味も成さない。

 

海に棲み、海に生きるサメハダーが…溺れている(・・・・・)

次第に今まで普通に行っていた呼吸さえ出来なくなり、サメハダーの意識は消え去りやがて海の藻屑となった。

 

この海での鉄則。それに手を出すことも敵意を向けることも許されぬ。

 

「ら…」

 

それは退屈そうに欠伸をして再度眠りにつくのであった。

 




ウーラオス(連撃)  Lv51
遂に進化を果たした。実は憧れてたのは一撃の方だったが、ただの後追いになってしまうと考え、別の進化で超えてやろうと連撃を目指すようになった。
ダクマ対ダクマで描写がクソ難しかったのでもう同じポケモン同士の戦いは書きたくない。(これからウーラオス同士の戦いがある模様)


イダイトウ♂  Lv40
肉欲から進化した奴。アンカーもこれにはびっくり。
子孫を残せず散っていったバスラオたちの無念の魂が集約されモテたいというバスラオの願いに応え進化を果たした。
強いし見た目も格好良くなったが所詮は非モテの魂が集まっただけなのでモテない。
この後の地獄の訓練で泣いた。


ぺリッパー  Lv41
バスラオと共に地獄の特訓の道連れに。


ポッチャマ  Lv52
ウーラオスとのレベル差がほぼ無くなりかなり焦っている。進化したことで体格差も出てしまい更に拍車をかけてしまう。


ハピナス  Lv42
巣穴の前でキャンプをしていたアンカー特性カレーに釣られた。バスラオの無限回復地獄がここから始まった。
進化出来たので皆でカレーパーティーを開いた。ハッピーだね。




次回【海域のヌシ】

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