こんにちは。ぱなしのお玲です。
以前私が書いたブログのつぶやきを、チヅルさんが拾ってブログ記事をあげてくれました。
嬉しい!
ありがとうございます!
言語化がとてもお上手で、いつもながら考察が鋭く、興味深く拝読しました。
チヅルさんはアンテナの感度が高くて、いろんなことをご存じなんです。それで、今回も私の知らない世界を教えていただきました。
「言語凸の人が書く文章は面白い」という事例の中で出てきた、しゅんき氏のこちらのnote。
チヅルさんは、これが面白く読めたのかもしれませんが、私にとってはまったく面白くありませんでした。
というのも、内容が非常に発達障害的過ぎて、発達障害当事者の私としては、読んでいてとても辛くなってしまったんですよね。どうしても、読みながら自分と重ねてしまうので、他人事としては読めないんですよ。
それでは、しゅんき氏のどんなところが、発達障害っぽいと思ったのか。ひとつずつ取り上げて、説明していきます。
頭の中のごちゃごちゃを、全部書いちゃう
まず気になったのは、頭の中がだいぶ多動なことです。
頭の中が連想ゲームみたいになって、いろんな思考が飛び交い、非常にごちゃごちゃしています。そして、それを省略せずに全部書いてしまっています。
例えば、noteはこんな感じで始まります。
母と「国宝」を見に行くことになった。
➡そういえば、映画館に行くのは「カメラを止めるな」以来だな。
➡あの時はお高いシートを選んだのに、首が痛くなっちゃってひどい目にあったっけ。
➡「カメラを止めるな」は事前情報を仕入れていったけど、今回はまったくネタバレなしの状態だ。
➡どんな映画なのかな、多分こんな感じだろうな(ここから、延々と予想を書く)。
➡上映最初のCMって長くね?っていうか、波辺美波が出てきた。
➡永瀬廉もこんな子と浮気なんかしてさ、絶対私の方がいいじゃん(笑)。
私が国語の先生で添削を任されたら、この辺のくだりはバッサリとカットすると思います。必要ありませんし、このために全体の文章が無駄に長くなっています。
普通の人だったら、不要なところは省いて伝えることができますが、発達障害はそれができません。かいつまんで話す、ということができないのですよね。
この特性について、詳しくは私の9月12日のブログに書いておりますので、興味のある人はあとでお読みいただければよろしいのかなと思います。
ともかく、そうした特性が、見事に表現されていると感じました。
多分、尊大型のASD
恐らくしゅんき氏は、ASDの中でも「尊大型」と言われるタイプではないかと思われます。
国宝に関しては、あまりに評判が良くて、ちょっと気になるし、そこまでみんなが良いというなら、私を楽しませることもできるかなと思い、今回久々に行くことにしたのだ。
この「私を楽しませることもできるかな」の部分。上から目線ですよね。
尊大型は、下記のような特徴がありますが、恐らく彼に当てはまる部分が多いのではないかと思います。詳しく説明したものを、ネットから一部抜粋しました。
尊大型ASDの人々は、自分の考えた方法や意見が最も優れていると思い、他者にもそれを強要してしまうことがあります。また、自分の意見が絶対的に正しいと思い込むことから、相手が別の意見を提案しようとしても聞かない・否定するといった行動を取ります。その結果、周囲からは自己中心的な性格だと受け取られ、対人関係上のトラブルにつながってしまいます。
尊大型ASDとは?特徴や対人関係への影響について詳細を解説! | 就労移行支援 CONNECT(こねくと)精神・発達障害専門│大阪・兵庫・京都
ワーキングメモリが低い
恐らく、彼はワーキングメモリ(以下WM)もかなり低いんじゃないかと思います。これは、発達障害のテストを受けたら明らかになると思いますが、一例を挙げるとこの部分。
これ、かなり難解なシーンだった。
ここだけは、あまりに意味が分からなかったので、上映終了後、母とご飯に行った際に質問した。
「そもそも、最初なんであのヤクザの子急に弟子入りしたの?」
母曰く、
オープニングの宴会のシーンでヤクザの子が歌舞伎の真似事の余興をしていたとき、弟子入りを許した歌舞伎一家のお父さんが観に来ていて、
「あの子の女形の演技いいなぁ…」みたいなことを言っていたらしい。さすがに覚えてない。
WMが低いということは、情報を一時的に記憶するのが苦手ということです。
だから、ストーリーに関係ある重要なセリフを覚えていることができなくて、映画の展開についていけないのです。
私もWMが低いので、よくわかります。
例えば、我が家はお米を一度に5合炊くのですが、お米を計るときにボウルに何合分まで入れたのかがわからなくなってしまって、1からやり直すことがあります。1~5までしかないのに、覚えられない。辛いです。
相貌失認
しゅんき氏のnoteには、「顔の見分けがつかないので、誰が誰なのかわからない」という表現が度々出てきます。
男と女の組み合わせのシーンがたくさん出てくるが、これが誰と誰なのか、理解するのに時間がかかる。
ヤクザのほうと息子のほうの顔の見分けがつかないからだ。
高畑充希だけ唯一顔が分かるので、彼女が出てくれば「あ!高畑充希といっしょにいる!ってことは、この男は息子のほうだ!」などとわかる。
高畑充希でない女が男といっしょにいれば、「あ、高畑充希じゃない。ってことは、これはヤクザのほうとその結婚相手だ」とわかる。
このように、高畑充希を基準にして他人を判断(というか推測)しています。
これは、相貌失認と呼ばれる症状だと思われます。ASDを抱える人の中には顔認識に困難を抱える人が多いです。
しゅんき氏の文章を読むと、人物把握の間違いが多々ありました。
例えば、最初の方に「息子のほうと高畑充希が良い感じ」と書いてありましたが、良い感じになったのは、ヤクザの方です!
もうね、そんな序盤からミスっちゃっているのかと驚きました。
これでは、ストーリー展開がさっぱり理解できなかったはずです。
連想が得意
登場人物の名前も覚えるのに苦労していますが、これもWMが低いからだろうと思われます。ただ、それを補うために得意の連想を活用しています。
確かヤクザのほうが木久扇だか喜久蔵だかという名前で、笑点の人みたいな感じの名前だなと思ってそれで覚えた(笑点の出演者は木久扇)。
定型発達の人が難なく覚えるところを、こういう連想ゲームを使わないと覚えられないところ。私もそういうところがあるので、読んでいて本当に苦しくなります。
実はこの映画は、視覚障害者のために字幕版もあったのですよね。発達障害は視覚的な援助があるとだいぶ助かるんです。「喜久雄」という文字が出ますから、「木久扇だか、喜久蔵だか」というあやふやさは解消できたはずです。
しゅんき氏が映画鑑賞する際には、字幕版が合っていると思います。ちなみに、私も字幕版で観てきましたよ。
ポンコツ
ここまで書いてだいぶおわかりだと思いますが、しゅんき氏は相当ポンコツです。ごめんなさいね。でも、安心してください。私もだいぶポンコツです。ポンコツ仲間です。
「普通の人が何の努力もせずにできることが、できない」もしくは「すごく大きな努力を必要とする」というのはね、本当に辛いんですよ。
私も今なんとか会社で働いていますけれども、かなり頑張ってやっているんでしょうね。家に帰ってきたら、途端にエネルギーが切れたみたいになって、何もできません。
その辺りのことは、私の12月4日のブログに書いてありますので、興味のある方はどうぞ。
救いとしては、こういうポンコツ具合が一部の人にはとてもウケているところです。
Xでも、芸人よりしゅんきの方が面白い、「国宝」よりしゅんきの「国宝の感想」の方が面白い、などと絶賛する声が多数見られました。最初に私が「カットする」といった部分もめちゃくちゃウケています。
私も時々、自分の言動が笑いを生んで、場がほんわかと和むときがあるのでわかります。理由は不明ですが、「天然」などと好意的に評価されるときがあります。
恐らく、そのユニークさがツボにハマるんでしょうね。私はそういうところをかき集めてなんとか生きています。
しゅんき氏も相性が合う人と楽しく生きていけるといいですよね。
最後に
重ねて言いますが、私はしゅんき氏のnoteを読んで、面白いとはまったく思わなかったんですね。むしろ、ホラーみを感じて怖かったんですが、なぜかというと、これが理由です。
あなたにも、
アイツ順調そうで羨ましいな、と思う人がいるかもしれない。でも、その人も、きっといろんな苦悩を抱えて、苦しみを抱えて、それに打ち勝ちながら、平気そうな顔してあなたのそばにいる。
みんなの苦労を、想像しよう。
みんなの苦労を、たたえ合おう。
そういうメッセージが、この映画から読み取れる。
良い映画だった。
今まで述べてきたように、しゅんき氏は「国宝」をあまり理解できていません。それは特性によるものなんですが、登場人物もよくわからず混乱していますし、ストーリー展開にもついていけていません。
それなのに、最後には映画のメッセージを読み取ったと主張し、良い映画だったと結論づけている。私はそこに恐怖を感じてしまいました。
シンプルに、怖い。
恐らく、悪い人ではないんですよ。それは伝わります。
また、これだけ無防備に、生々しく、自分の歪みを表現できるというのは、彼の才能でもあると思います(togetterのまとめができるくらいです)。
ただ、私はなんだか怖いです。私の直感が、あまり近づかない方が良い人だと伝えてきます。
同じ発達障害同士だから、仲良くできるかといったら、そういうわけでもないのです。
※なお、「しゅんき氏はご自身で発達障害であるということは発言しておらず、診断には否定的です。」とチヅルさんのブログに書いてありました。私も医者ではありませんし、ご本人に会ったこともないですから、彼が発達障害だと断定したいわけではありません。これはただの、私個人のイチ感想であり、発達障害当事者である私との類似点が多い、ということを述べているのに過ぎません。
ちなみに、私も「国宝」は映画館で見ました。その感想は、私の7月15日のブログで読めます。
以上、
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
いつも感謝です(人•ᴗ•♡)