Post

Conversation

【声明】ベネズエラの独裁と闘うマチャド氏を語るなら、まず独裁の実態を具体的に報じるべき――報道ステーション大越健介キャスターの論評に強い懸念を表明します 2025年12月14日 前参議院議員/日本自由党総裁 浜田 聡 2025年12月11日放送のテレビ朝日「報道ステーション」において、大越健介キャスターが、ベネズエラの野党指導者マリア・コリナ・マチャド氏(ノーベル平和賞受賞)を取り上げた報道の最後に、「政治に翻弄されるノーベル平和賞」といった趣旨のコメントをしました。 私は、この論評に強い懸念を表明します。 ベネズエラで最も深刻なのは、マドゥロ政権の下で、自由な選挙や言論の自由が損なわれ、民主主義が壊されてきた現実です。 マチャド氏が命がけで国外に出ざるを得なかった背景にも、この現実があります。 ここを外しては、問題の本質が見えません。 ところが今回の「報道ステーション」は、ベネズエラ国内で民主主義がどのように壊されてきたのかについて、経緯や制度面(選挙の公正性をめぐる疑念、反対派排除、弾圧、議会や司法の形骸化など)の説明が薄いまま、視聴者の関心が主として「トランプ批判」に傾く印象を与えかねない構成になっていました。 その上でノーベル平和賞そのものに疑念を抱かせる言い回しを重ねるのは、報道の順番として適切ではありません。 まず伝えるべきは、独裁が民主主義を壊している現実であり、その具体像です。 また、「ノーベル平和賞が政治と無縁ではない」ことは当然です。 だからこそ報道は、評価語や印象語を先に置くのではなく、まず事実を積み上げ、論点を整理し、異なる見方も同じ厚みで示して、視聴者が自ら判断できる材料を提示すべきです。 論評を行うのであれば、報道姿勢の一貫性も厳しく問われます。 視聴者の目には、「報道ステーション」が中国・キューバ・北朝鮮など、共産主義体制の国々で続く人権侵害や言論統制、自由選挙の否定といった問題を、同じ基準・同じ熱量で継続的に検証してきたようには見えません。 権力による抑圧を批判する際に、国や相手によって扱いの強弱が変わるように受け止められる報道は、番組への信頼を損ねます。 以上を踏まえ、私は「報道ステーション」と大越健介キャスターに、次の3点を求めます。 1.ベネズエラで民主主義がどのように壊されたのかを、制度面も含めて具体的に、分かる形で説明すること。 2.評価コメントを述べるなら、「なぜそう言えるのか」の根拠と、異なる見方(反対意見)も併せて示し、視聴者が自分で判断できる材料を提示すること。 3.中国・キューバ・北朝鮮などの独裁・人権侵害についても、同じ基準で継続して検証し、ダブルスタンダードと受け止められかねない報道を改めること。 ベネズエラの民主主義の破壊は、遠い国の話ではありません。 自由と民主主義を軽く扱う報道は、国際社会の現実を見る目を鈍らせ、結果として日本の安全保障と国益にも悪影響を与えかねません。 独裁と闘う人々の現実を、印象形成の道具にしてはなりません。 ---- 「報ステ」大越健介氏、ノーベル平和賞・マチャド氏のオスロ到着報じ「政治に翻弄されるノーベル平和賞です」 - スポーツ報知