首相官邸HPを装った偽サイトを確認、木原官房長官「ウイルス感染の恐れ」と注意呼びかけ
木原官房長官は12日の記者会見で、首相官邸のホームページ(HP)を装った偽サイトが確認されたと公表した。木原氏は、「アクセスすると個人情報を盗まれたり、ウイルス感染の被害に遭ったりする恐れがある」と注意を呼びかけた。 【写真】高市氏の揮ごう「崇高雄渾(ゆうこん)」
首相官邸は11日に公式HPやSNSで注意喚起していた。個人情報の漏えいなどの被害は把握していないといい、警察庁がウイルス対策ソフトの関連事業者に情報提供を行うなどの対応をしている。木原氏は「誤った情報の拡散は、国民に混乱や誤解を与えかねず看過できない」と語った。
ソースコードの一部にロシア語
首相官邸のHPを装った偽サイトに読売新聞の記者がアクセスしたところ、経済対策として新たな収入源を提供するなどとして、名前やメールアドレス、電話番号を入力させる欄があった。
記者がメールアドレスや電話番号を入力した2分後に女性から着信があり、AIを使った投資の費用として約3万6000円が必要だと説明された。女性は長野市の会社から電話しているとした。
このサイトを解析した情報セキュリティー会社「トレンドマイクロ」によると、偽サイトにはすでに相当数のアクセスがあり、ソースコード(設計図)の一部にロシア語が使われていたという。
同社の成田直翔シニアスペシャリストは「政府のサイトのURLには、政府機関しか取得することができない『go.jp』が使われているので見分けられる。投資話などで個人情報の入力を求められたら注意してほしい」と呼びかけている。