jubeatの未来は「明るい」か

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はじめに

こんにちは、みらおかです。

こちらでは約3ヶ月ぶりですね。リアルが絶賛繁忙期だったり、自分の後回し癖が災い(定期)してだいぶ間隔が空いてしまいました…

さて、久しぶりの記事ですがだいぶ挑戦的なタイトルになってますね…今回はまさに「そんな」内容です。当ブログでは以前こちらの記事を投稿していました。

m1r4-oka.hatenablog.com

投稿してから約5ヶ月が経ち、jubeatを取り巻く環境に大きな変化がありました。コナミアーケードゲームスの設立、ポップン新筐体の稼働、BPLS5開幕、BEMANI生放送の定期配信再開...などなど数年前では想像できないくらいBEMANI全体の動向が活発化している一方、jubeatは今年に入ってから新たな動きがより少なくなっており、手放しに「jubeatの未来は明るい!」とは言えない現状になっています。今回はjubeatの現状を振り返り、現役jubeaterの視点からシリーズ衰退の要因を自分なりの視点で語っていこうと思います。

上記の記事から打って変わって、今回は特に耳の痛い話になりますので、今のjubeatを心から楽しめている人はブラウザバッグを推奨します

 

↓以下、お品書きです↓

 

 

稼働17周年を迎えたjubeatの現状

今年の7月24日、jubeatは稼働17周年を迎えました。昨今のゲーム市場においてここまで長く稼働出来ているのは非常におめでたいことではありますが、それとは対照的に現状はお世辞にも良くはありません。

3ヶ月以上新曲追加が無し

直近の新規楽曲追加は9月10日の「メズマライザー」で、10月・11月は一切新曲追加がありませんでした。それまでは基本毎月楽曲追加があったので、シリーズ全体で見ても極めて異様な事態と言えるでしょう。

楽曲追加のペース自体も今年に入ってから失速気味であり、今年に入ってから23曲のみ(※[ 2 ]譜面を除く)基板の寿命もあり、定期的な楽曲追加が難しい現状にあるのが一因と言えるでしょう。

また、新規の書き下ろし楽曲で見れば、今年に入ってリリースされたのは「Crescive Volt」と「Icicle Cube」の2曲のみ。両曲とも昨年12月から始まった新イベント「SMITH STREET」の第2弾追加曲であり、周期的にそろそろ第3弾が来てほしいところではありますが...*1

 

設置店舗数の大幅減少

jubeatはここ数年、他機種の新作稼働やインカムの少なさといった要因で全国各地での撤去が相次いでおり、以前と比べて気軽にプレイできる音楽ゲームではなくなってきています。「jubeatを始めてみたいけど近くにプレイできる店舗がない!」という方も沢山いらっしゃるではないのでしょうか。

そこで今回はKONAMI公式の「設置店舗検索」を用いて、現時点における国内の設置店舗数を調べてみました。設置店舗数の減少幅を確認するにあたり、現在BPL SDVX部門でご活躍されているぴこルテックスさんのブログにて2021年時点の設置店舗数をまとめている記事がありましたので、参考にさせていただきました。たまたま見つかってめっちゃ助かった

picoquality.hatenablog.com

 

設置店舗数は以下の通りとなります。

2021年9月時点(ぴこルテックスさんの上記記事からご拝借)

2025年12月時点(筆者調べ)

2021年9月時点:716店舗

2025年12月時点:345店舗

4年前と比べて半減していますね。いざ数値で見ると絶望感がえげつない… 過半数の府県が5店舗以下の設置状況となっており、和歌山に至っては、今年4月中旬のピタゴラス和歌山での撤去により、現在全国唯一の設置数0台になってしまいました。なお、2台以上設置の店舗となると更に限られますし、メンテナンスの良い店舗となると、地域によっては県境を跨がないといけないレベルの少なさになります。

関西では貴重な4台設置だったa-cho。今年1月に閉店

現存している店舗もインカムが見込めない機種とみなされ、まともにメンテナンスがされていない状況で放置されている店舗が大半です。現役jubeaterにとっては場所も絞られ、年々非常に厳しい環境になってきています。

 

 

衰退した要因

以上の現状を踏まえると、今のjubeatは昔に比べて大きく衰退していると言わざるを得ない状況でしょう。ここからは、17年以上の歴史においてシリーズの衰退に繋がった要因を考えていきたいと思います。

2010年代以降から見られる賛否両論な施策

jubeatはよく「knitが全盛期だった」と揶揄されることがあります。実際その意見は一理あり、次作のcopiousからは特にライト層に厳しい施策が目立つようになります。大まかにまとめると以下の通りです。

 

copious:メインの解禁および連動イベントに必要なクレ数が大幅に増加。106クレ

saucer:楽曲入れ替え、必要クレ数と解禁仕様が相変わらず厳しい連動イベントラッシュ

fulfill:ワンコインプレーで赤譜面のプレイ不可(稼働後期は改善)、旧曲解禁のハードルが重くなる

prop:ホールド実装、メイン解禁が救済措置無しの実力解禁、旧曲の伝導不可

 

saucerは筆者がjubeatを本格的に始めたバージョンだったので、楽曲入れ替えは今でもかなり印象に残っていますね。「いつ自分の好きな曲が消されてしまうか…」と怯えながら遊んでいた記憶があります。なお、楽曲入れ替えについては、ゲームカタログ@Wikiの「jubeat saucer」の記事で詳細に述べられていますので、あまり知らない人はそちらを見るのをおすすめします。

w.atwiki.jp

当時触っていた身としても、特にこのcopious〜propの失策ラッシュは、ライトユーザーを大量に手放してしまった印象が強いですね。また、prop稼働期間中はチュウニズムが稼働開始し、それに大きな拍車をかけるきっかけになったと思います。

それじゃあQubell以降は安定していたの?と言われるとそんなことはなく、むしろ今度はヘビーユーザーにとって懐疑的な施策が目立つようになってしまいます。ざっと書くと以下の通りです。

 

Qubell:全曲マッチングの仮実装

clan:降格が大半を占める大幅な難易度変更、ガチャ要素の強いメインの楽曲解禁、処理落ち問題*2の顕在化

festo:稼働中期(2020年〜21年のいわゆるコロナ禍真っ只中)から目立った失策ラッシュ(旧曲のみで構成された楽曲解禁イベント、譜面クオリティの低下*3BEMANI SYMPHONY楽曲の追加)

 

特にclanにおける大幅な難易度変更では、LEVEL9~10を筆頭に不当な降格が目立ち当時の告知ポストのリプ欄は大荒れ。10EXCやSSSが減ってしまいモチベが削られたプレイヤーも多いのではなかったでしょうか。

festoは稼働10周年を祝したバージョンであり、2020年にはJAEPOにて新筐体も発表され順当な展開が予想されていましたが、新筐体の不評と同時にコロナ禍となってしまい、その辺りの時期から上記の失策が目立つようになってしまいます。

今見ても本当にホラー画像

なお、2020年秋にはSDVXの新筐体「-Valkyrie model-」が発表された時期でもあり、jubeat部門からもVMの開発に何人か引き抜かれたのではないかと個人的に推測しています。*4

また、現在も未解決のまま放置されている処理落ち問題もQubell後期の全曲マッチング仮実装の頃から指摘されており、未だに全曲マッチングが廃止されていないことから、ヘビーユーザーの鬱憤も溜まっています。

 

音楽ゲーム以外の課金要素が乏しい

以前の記事でも言及しましたが、jubeat音楽ゲーム以外に楽しめる要素が現状皆無に等しく、ゲーセンでjubeatをやっている人を見かけても1,2クレだけやって帰る人がほとんどです。閉店間際までクレ数をかけて遊んでいるプレイヤーはごくわずかと言っていいでしょう。現在はライト層が減少し「詰めたい曲をとことん詰める」といった上達に徹したプレイスタイルがほぼ主流となっており、知っている曲が少ない&そもそもの追加頻度が少ないのもあり、すぐに飽きてしまう(燃え尽きやすい)ゲームとなっているのが現状です。

音楽ゲームの部分以外の課金要素として「EMBLEM」がありますが、設定したEMBLEMはeパス認証時のエントリー画面やマッチング時に相手側に表示されるぐらいで存在意義が限りなく薄い。チュウニズムやオンゲキみたいに、レベルや親密度を上げるようないわゆる「愛でる要素」が少ないので尚更ですよね。

 

jubeat稼働当初は目新しい操作性と独自の楽曲ラインナップだけで十分インカムが見込める市況かつアプリゲーの市場が未発達の時代だったのでまだ良かったのですが、最近の音楽ゲームは、音楽ゲーム自体の面白さの担保はもちろん、それに付随するビジュアル要素にも力を入れており、音楽ゲームと他ジャンルの融合を試みる動きも出てきています。

その一例として、2026年にSteamにてリリース予定の「In Falsus」が挙げられます。「なにそれ?」というそこのjubeaterは、まずこのゲーム紹介動画を見てみてください。

youtu.be

アプリ音楽ゲーム「Arcaea」を開発したlowiro社の新作であり、音楽ゲーム」×「カード形成」×「ADV」という、音楽ゲームひいてはゲーム業界全体で見ても前代未聞な3ジャンルの融合を掲げています。

このように音楽ゲーム市場が年々盛り上がりを見せる一方、jubeatはキャラクターなどの要素に依存していない分どうしてもインパクトに欠けてしまい、それに追い打ちをかけるように版権曲がどんどん削除されている状況にあるため、売りの一つであった楽曲ラインナップの独自性は失われ、jubeatアイデンティティが薄れつつあるのが現状です。仮に新筐体が出たとしても、処理落ち問題の解決とこれまで通りの楽曲追加ぐらいでは、アプリ音楽ゲームの市場も発展している昨今において新規層の獲得は思うように上手くいかないのではないかと個人的に憂慮しています。

 

旧態依然としたシステムが多い

稼働17周年を迎えたjubeatですが、長い歴史の中で形骸化している要素もいくつかあります。

まずは旧曲の解禁について。「初心者は曲数が多いと選曲に困る」「マッチングを重視する」との考えから、稼働から17年以上経過した初代の楽曲ですら未だに一部の楽曲が解禁要素となっています。現行作では、旧作の曲は主に解禁済みの人とマッチングする(伝導)だけで比較的楽に解禁されるものの、その曲数は400曲以上と膨大。

これら全部未だに無条件解禁されていません

そもそも全ての楽曲は1人でも多くのプレイヤーに遊んでもらうためにリリースされてるはずなので、リリースされて時間が経っている曲を出し渋るのが個人的にはあまり理解出来ないんですよね…「マッチング重視でやってきたゲームだから仕方ない」という意見も以前見かけたことがありますが、それはアクティブユーザー数が多い状態だからこそ言えることであって、現状を鑑みると野暮な考えだと思います。

他にも、マッチングOFFや他機種で言うトラックスキップに該当する機能はEXPERT OPTIONを追加料金で支払う必要があります。*5 他機種では追加料金無しで設定できる機能であり、新筐体の開発が進んでいない現状において1円でも多くのインカムを搾り取るために残している感が否めません。

 

 

「寝耳に水」な中国版新筐体

現行作のjubeatの雲行きが怪しい中、今年8月下旬頃に中国国内の音楽ゲーム代理会社 「華立科技」からjubeat音乐魔方(中国版jubeat新筐体)ロケテストが発表されました。

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JAEPO2020以来のjubeat新筐体、かつ国内の公式アカウントではなく海外からの突然の発表という異例な事態で、jubeaterに限らず多くの音楽ゲームユーザーにとって寝耳に水な知らせとなりました。

ロケテスト時の筐体は、JAEPO2020でお披露目された新筐体をベースとして、そこからいくつか変更が加わっていました。まず真っ先に話題となったのがこの晒しモニター。

jubeatは他機種と違って外側からプレー画面が見えない筐体設計となっており、何をやっているのか分かりづらい点が昔からよく指摘されていました。晒しモニターが上側につくことで、jubeatのゲーム性がギャラリーに伝わりやすくなり、ライト層の増加に繋げられると個人的に期待しています。

ロケテストではスコアやミュージックバーも表示されている仕様となっており、晒しモニターで自分のプレイが見られるのが恥ずかしいという懸念の声も見かけましたが、いくらでも改善は出来ると思うので本稼働版に期待ですね。

2つ目に、晒しモニターの右側にキャラクターが表示されるようになりました。個人的に一番嬉しかった要素ですね。9月の初回ロケテスト時は、デフォルトのキャラ以外にスミスセリカの2人が実装されていました。しかもプレイ中は現在のスコア等の状況によって動く仕様で、X上でも肯定的な意見が多かったように感じます。

正式稼働版では、アプリでプレーデータの閲覧やキャラクターの解禁が出来るらしく、TSAR BOMBAのジャケットの子西村一家のキャラクターも実装されていることが確認できます。現行作にも本当にください...

様々な点で現行作とは違った動きなのが印象的で、jubeatの遊び方やプレイスタイルを増やす観点では非常に好印象です。こちらが観測できる限りでも惜しみなく広報に力を入れているのも評価点が高い。特にキャラクター機能に関しては、自ブランドのキャラクターを積極的に売り出しきれていないのが、BEMANIの勿体無い点だと個人的に思っているので、新たな課金要素として現行作でも是非取り入れていってほしいですね。

なお、JAEPO2020の新筐体をほぼそのまま流用している関係上、パネルサイズが1.2倍のままとなっていたり、晒しモニターを追加したことによる処理量の増加が原因なのかほぼ毎TUNE単位で処理落ちが発生するなど看過できない問題もあります。そんな中、先週には年内稼働が正式に発表されており、やや見切り発車感が否めないですけどね...

当初は2026年春稼働予定だったが随分前倒しに

 

 

おわりに

「稼働から17年経っても続いてるのは凄い!」「中国版新筐体が出たしきっと国内版も出る」といった楽観的な見方もあるとはいえ、JAEPO2020の新筐体お披露目からもうすぐで6年が経過しようとしており、このゲームが延命処置を数年単位で続けているという現実を見て見ぬふりをしているわけにはいかず、今回の記事を書いた次第です。サービス終了目前という状況ではないものの、AC音楽ゲームが斜陽産業と捉えられつつある中、jubeatの筐体数とアクティブユーザー数は確実に減少しており、徐々に幕引きに近付いています。

いつか新筐体が再リリースされる希望は抱きつつも、進展がない現状では考えるだけで苦しい心境なのが本音です。いつまでjubeatは続くのか。いつまで僕達は新筐体ゾンビでいなければならないのか。先行き不透明の状況が本当に本当に不安で仕方ないです。

ただ、決してこのゲーム自体の楽しさは失われているわけではありません。個性的かつ印象的なオリジナル曲の数々は今でも当時のまま遊べますし、ほぼ全曲が削除されずに残っています。今でもふとした機会に昔のオリジナル曲を片っ端から遊ぶと、一番良い曲(複数あっても良いものとされている)や神譜面が沢山見つかったりして純粋にめっちゃ楽しいんですよね。

現在では、RCやjubeatechをはじめとした非公式大会や、WGCでjubeatの交流会が定期的に開催されており、「jubeatを盛り上げよう」「今ホームにあるjubeatを守ろう」という動向が近年プレイヤーの間で強まっていますが、結局公式が頑張ってくれないことには何も始まらないんですよね。プレイヤー側に出来る活動量にはどうしても限界があります。

コナミアーケードゲームスおよび現在のjubeatスタッフに「jubeatをまだ盛り上げたい」という気持ちを持っている方がいれば、いちプレイヤーとして大きな舵取りを期待します。

ここまで読んでくれた皆さんに改めてこの質問を投げかけて今回の記事を締めくくろうと思います。

 

jubeatの未来は「明るい」と思いますか?

 

 

 

 

 

*1:第1弾は2024/12/4、第2弾は2025/5/2

*2:プレイ中のfps低下やフリーズといった動作問題

*3:初歩的な採譜ミス、コピペ配置、赤譜面にもかかわらず16分の音を8分で採譜するなど

*4:実際、jubeatを中心に担当していたデザイナー・T田氏といそにん氏はVM稼働初期に多くのジャケットデザインを担当していたため、jubeat部門から異動となった可能性が高い

*5:価格は残TUNE数によって変動し、基本的には1TUNE辺り10円

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