米軍横田基地(東京都福生市など)で訓練中の米兵のパラシュートが同市の児童館に落下した問題。米軍が児童館の敷地に無断で侵入して回収したことに市が抗議したが、米軍の行為に違法性はなかったのか。専門家に取材すると、米軍施設の外でも米軍が日本の法律に縛られない「治外法権」ぶりが見えてきた。(松島京太)
◆福生市長は抗議 しかしアメリカ側からの謝罪はない
「許可なく市公共施設の敷地内に侵入していたことは、極めて遺憾である」。福生市の加藤育男市長は9日、在日米軍に対する抗議文を提出した。
市によると、パラシュートの落下事故が起きたのは11月20日。米兵が訓練中に切り離したパラシュートが市内の熊川児童館に落下。米軍は同日夜に無断で児童館の敷地に侵入し、パラシュートを回収した。
市は防衛省北関東防衛局から情報提供を受けたのみで、いまだに米軍側から謝罪は受けていない。夜間に公共施設に侵入すれば罪に問われる可能性もありそうだが、福生市はどう対応するつもりなのか。市の担当者は「何かが壊されたなど実被害が出ているわけではないので刑事告訴は検討していない。ただ、仮に告訴するとしてもそれが可能なのかは把握できていない」と答える。
「こちら特報部」は、横田基地広報部に無断侵入の法的な問題性の認識などをメールで質問したが「降下訓練による部隊の即応態勢維持は不可欠だ。地域社会への影響を最小限に抑えるよう努める」と具体的な回答は返ってこなかった。
◆日本側が責任を追及することはできない仕組み
今回の米軍の動きは「違法」なのか。日米地位協定に詳しい琉球大の山本章子准教授(国際政治史)は「日米地位協定の合意議事録に基づき、米軍は装備の回収で無断で日本側施設に立ち入ることができる。日本側はその米軍の行為を『不法侵入』とし...
残り 751/1502 文字
この記事は会員限定です。
- 有料会員に登録すると
- 会員向け記事が読み放題
- 記事にコメントが書ける
- 紙面ビューアーが読める(プレミアム会員)
※宅配(紙)をご購読されている方は、お得な宅配プレミアムプラン(紙の購読料+300円)がオススメです。
カテゴリーをフォローする
おすすめ情報
コメントを書く
有料デジタル会員に登録してコメントを書く。(既に会員の方)ログインする。
今がチャンス!
抽選でAmazon eギフト券1,000円分などが当たるキャンペーン実施中! 応募する