だから高市が標的に…中国は大喜び! 竹中平蔵「立憲・岡田議員は外交的センスが欠如」詰問に苦言 “経済と外交で綱渡り状態に陥った日本”
インバウンド依存と日本経済の「甘え」
厳しい競争社会を生き抜いている一般の中国人からすれば、「あいつらは家柄だけで偉そうにしている」という冷ややかな不満が蓄積しています。経済が悪くなり、生活が苦しくなる中で、その不満の矛先が自分たちに向かうことを指導部は最も恐れています。 そんなタイミングで、日本から「台湾有事への介入」を示唆するような発言が飛び出してきた。中国指導部にとっては、まさに「待っていました」という好機だったわけです。「悪いのは経済政策の失敗ではない、日本という外部の敵だ」と国民の目を逸らせるための、格好の材料を提供してしまったのです。 中国からの反発や訪日旅行・留学の自粛、日本映画の公開延期、アーティストのイベント中止といった”制裁”によって、日本経済は打撃を受けることになります。しかし、その一方で制裁は自国にもダメージを与えます。ただ、これはある程度覚悟しなければならない「コスト」です。世界を見渡せば、トランプ大統領が関税を武器に他国を威嚇していますが、あれも一種の経済制裁です。それでアメリカ国内の消費者が物価高という返り血を浴びているにもかかわらず、政治的意志として実行している。日本も、中国リスクというのは常に計算に入れておくべき変数なのです。
「ビッグプッシュ」とインフレリスク
ところで面白い現象も起きています。中国国内では、海外旅行を控える代わりに、上海など国内の観光地への旅行客が増えているそうです。日本人も同じですよね。円安で海外に行けないから国内旅行を楽しんでいるようです。 さて、こうした中国との摩擦の中で、高市政権が進めようとしている経済政策についても触れなければなりません。高市早苗政権が11月21日に閣議決定した総合経済対策。対策の財源の裏付けとなる2025年度補正予算案の一般会計歳出は17.7兆円で、石破茂前政権が策定した経済対策の規模(13.9兆円)を上回りました。減税の効果も含めると、21.3兆円の規模にもなる計算です。 今の政策は、経済学でいう「ビッグプッシュ(Big Push)」、つまり大規模な財政出動による高圧経済を目指しているように見えます。しかし、ビッグプッシュが成功するには条件があります。それは、圧倒的な需要不足が存在する場合です。成功の 典型例は、戦後の朝鮮戦争特需です。あの時、日本の有効求人倍率は0.3倍程度でした。仕事がなくて人が余っている状態だったからこそ、外部からの特需(プッシュ)が呼び水となって経済が回り出し、高度成長へとつながったのです。