毎日22時退社だった僕が、AIで“定時帰り”を手に入れた話。
はじめに:仕事が嫌いなわけじゃない。でも、このままでいいのか?
「今日も残業か…」
「早く帰りたいけど、まだメール返してないし」
「結局、今日もやりたいことに手をつけられなかったな…」
そんなふうに思いながら、帰りの電車でため息をついた経験、ありませんか?
仕事が嫌いなわけじゃない。
むしろ、任された以上はちゃんと結果を出したいし、手を抜くのは苦手だ。
でも毎日、目の前のタスクに追われているだけで、
気づけば1週間、1ヶ月、1年が過ぎていく──。
「もっと効率よくできないのかな」
「同じことの繰り返しじゃ、正直つらい」
そう思いながらも、何をどう変えればいいかわからない。
そんな僕が、ある日たどり着いたのが──AIという相棒でした。
ChatGPTを知って、最初は「本当に使えるのか?」と半信半疑。
けれど、小さな業務から試していくうちに、
「この働き方、もしかしたら変えられるかもしれない」
そう思えるようになったんです。
これは、毎日残業が当たり前だった“普通の会社員”が、AIを活用して仕事と人生を変えていったリアルな記録です。
何かを劇的に変えたいわけじゃない。
でも、このままじゃちょっと、しんどい。
そんなあなたにこそ、読んでほしい話です。
毎日、会社と家を往復するだけの人生だった
気づけば、また終電だった。
誰もいないオフィスでPCを閉じる音がやけに響く。
「お疲れ様です」なんて言う相手ももういない。
新卒で入った会社は、ごく普通の中堅企業。
営業職として配属されてから、気づけば3年。
会社と家を往復するだけの毎日が、当たり前になっていた。
朝は7時に家を出て、満員電車に揺られながらスマホで取引先の情報をチェック。
8時45分にはデスクに座って、9時から会議。午前中は報告書と提案書の作成。
午後は訪問先を2〜3件回って、帰社後はメール対応と日報。
定時?そんなもの、気づけば遠い記憶になっていた。
それでも、営業は「成果がすべて」と言われれば、やるしかない。
「早く帰れるやつ=やる気がない」なんて空気も、正直あった。
だから、どんなに疲れていても、どんなに無駄だと感じる業務でも、
黙ってこなすしかなかった。
ある日のこと。
納期ギリギリの資料を作っていた時、ふと「この作業、誰か代わりにやってくれないかな」とぼやいた。
それを隣で聞いていた先輩が、半笑いでこう言った。
「それ、AIにやらせりゃいいじゃん」
……AI?
ChatGPTとかいうやつ?
正直、それまで「AIって一部の意識高い系が使うもんでしょ」くらいに思ってた。
でもそのときの僕は、疲れきっていた。
「とりあえず何か変えないと、マジで壊れるかも…」
そんな不安と焦りの中で、気づけばその日の夜、僕はスマホで「ChatGPT 使い方」と検索していた。
思えば、ここから僕の働き方は少しずつ、だけど確実に変わっていった。
――AIを“使える人間”になれたことで。
AI?ChatGPT?…最初は胡散臭いと思っていた
「ChatGPTって、要はなんでも答えてくれるAIでしょ?どうせ大したことないんじゃ…」
そう思っていたのが、正直なところだ。
でも、「とにかく何か変えたい」──その一心で、僕は半信半疑のままスマホからアカウントを作った。使い方なんてわからない。とりあえず、画面に「お疲れ様」とだけ打ち込んでみた。
「今日もお疲れさまです。ゆっくり休んでくださいね。」
返ってきたのは、やたら優しい文章。なんだか少し拍子抜けして、同時にちょっと笑ってしまった。
「…こいつ、人間じゃん」
それが、AIに対して最初に感じた印象だった。
でも当然、そんな会話をしているだけでは仕事は片付かない。
本当に使えるのか?業務で活かせるのか?
そう思いながら、試しにこう打ち込んでみた。
「取引先への謝罪メールを書いてください。納期が2日遅れています。」
数秒後、画面に現れた文面を見て、正直ゾッとした。
完璧すぎた。
「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」から始まり、原因の説明、今後の対応策までがきれいに整っていた。
もちろん、100点ではない。
少し固い表現だったし、僕の業界特有の言い回しもなかった。
でも、60点の下書きが数秒で出てくることに、僕は衝撃を受けた。
「これ…使えるかも」
そう思った僕は、徐々にChatGPTとの距離を縮めていった。
最初のうちは、メール文や報告書の下書き。
次にやってみたのが、会議の議事録の要約だった。
「この内容をわかりやすくまとめて」と打ち込むと、見やすい箇条書きが返ってきた。
何よりも大きかったのは、“最初の一歩”が省略できることだ。
資料を1から作るのって、エネルギーも時間もかかる。
でも「叩き台」があれば、あとは直すだけ。心理的ハードルが一気に下がった。
「AIって、作業を全部やってくれるわけじゃないんだ」
「でも、“始める”のを助けてくれるんだ」
そう理解したとき、僕の中でAIは“敵”でも“遠い存在”でもなくなった。
むしろ、「仕事を一緒にしてくれるパートナー」に思えてきた。
この頃から、僕の働き方はじわじわと変わり始めていく。
そして気づけば、「あれ?今日、定時で終わりそうだぞ」という日が増えていった。
「この業務、AIに任せればいいんじゃ?」の発見
ある日ふと、こんなことを思った。
「この業務、全部自分でやる必要ある?」
たとえば営業メール。
新規顧客への提案文、クレーム対応後の謝罪メール、アポ日程の調整文…。
内容は違えど、やってることはほぼ“文章のパターン化”だ。
それなら──そう、パターンを学習してくれるAIに任せればいいんじゃないか?
そこから、僕の“AI仕事術”の実験が始まった。
✅ケース①:営業メールの時短革命
最初に取り組んだのは、新規顧客へのメール文作成。
それまでは、毎回イチから丁寧に書いていた。言葉選び、敬語の使い方、トーンの調整。地味だけど時間を取られる作業だった。
そこで試しに、ChatGPTにこう頼んだ。
「30代男性の経営者に向けて、新しいITサービスの提案メールを書いてください。丁寧すぎず、軽すぎず、関心を引く文章で。」
数秒後、出力された文面を読んでみて驚いた。
…けっこう、いいじゃん。
もちろん、そのまま送るには手直しは必要。
でも、全体の構成が整っていて、骨組みがあるだけで作業効率がまるで違った。
平均して、1通あたり15〜20分かかっていたメールが、5分に短縮された。
✅ケース②:会議メモの自動要約
次に試したのが、週次会議の議事録。
営業チームでは毎週の定例会議をGoogle Meetで録音しており、あとでメモをまとめるのがルールだった。これがまた地味に面倒くさい。
音声から書き起こした長文テキストを、ChatGPTに貼り付けてこう指示。
「この議事録を、要点3つに分けて簡潔にまとめてください。」
数秒後──
・今週の売上目標の進捗
・A社への対応方針の変更
・来週の訪問先の確認スケジュール
……すごく見やすい。
「もう自分でまとめる必要ないかも…」と本気で思った。
✅ケース③:資料作成の“下ごしらえ係”
提案書やプレゼン資料も、AIの力を借りるようになった。
たとえば「なぜこの施策が効果的なのか」「競合との差別化ポイント」など、ロジカルな説明が必要な場面では、ChatGPTに下調べと構成案を出してもらう。
「提案書の第2章で“費用対効果の説明”をしたいです。どんな構成が考えられますか?」
と入力すると、
→ 導入/データ提示/他社比較/自社優位性の順番で進めましょう、という提案が返ってくる。
そのまま使わなくても、思考の整理の“スタート地点”としてめちゃくちゃ便利だと感じた。
こうした“小さな効率化”を積み重ねていくうちに、
気づけば1日の中で1〜2時間の空白時間が生まれていた。
その時間で、これまで後回しにしていた「本質的な改善」に向き合えるようになった。
「仕事って、量より質だったんだな…」
そんな当たり前のことを、AIは思い出させてくれた。
定時退社が当たり前に。周囲の反応も変わってきた
「お前、最近帰るの早くね?」
ある日、同僚にそう言われた。
たしかに、ここ最近は定時近くで帰れる日が増えてきた。
以前の僕なら、「やばい…周りからサボってると思われてるかも」とビクビクしていた。
でもその日は、なぜか堂々としていられた。
だって、成果はきちんと出ていたから。
営業成績は上がっていた。
商談の質も、顧客対応のスピードも、資料の完成度も、明らかに以前より良くなっていた。
むしろ、時間と気持ちに余裕ができたことで、クライアントの話をじっくり聞くようになり、提案の精度が上がった実感があった。
「どうやってそんなに早く終わらせてるの?」
その一言から、僕はChatGPTのことを同僚に話すようになった。
最初はみんな驚いた。
「え、AIにメール考えさせてるの?」「議事録も?」
中には「ズルくない?」なんて声もあった。
でも実際に使わせてみると、反応がガラッと変わる。
「なにこれ、めっちゃ便利じゃん」
「むしろ、なんで今まで使ってなかったんだろ」
そう言いながら、みんなも少しずつChatGPTを使い始めた。
気づけば、部署内に“AI活用チーム”みたいな雰囲気ができていた。
情報共有が活発になり、「このプロンプト使えるよ」「これも自動化できるよ」と自然にナレッジが広がっていった。
一番変わったのは、上司の反応だった。
「最近、報告書の精度上がったよな」
「進行管理もしっかりしてるし、頼もしいわ」
以前は「努力してます」「頑張ってます」と言っても、“遅くまでやってる=頑張ってる”という評価だったのに、
今では“成果で評価される”空気に少しずつ変わってきている。
そうして定時退社が「たまにできること」ではなく、
「やろうと思えばできること」になっていった。
時間に余裕があると、不思議なもので仕事の質も上がる。
焦らないからミスが減るし、改善にも時間を割ける。
何より、家に帰ってから「自分の時間」があるのが本当に嬉しかった。
以前は疲れてベッドに倒れ込むだけだった平日の夜。
今は、ジムに行って汗を流したり、本を読んだり、副業にチャレンジしたり。
生活そのものの質が、明らかに変わっていた。
「AIを使うなんてズルい」と思っていたあの頃の自分に言ってやりたい。
“ズルいんじゃない。賢いだけだ”と。
努力の方向を少し変えただけで、こんなにも働き方が変わるなんて、思ってもみなかった。
AIと共存する働き方が、人生を変えてくれた
気づけば、僕の働き方は「AIが前提」になっていた。
資料作り、メール文作成、要約、アイデア出し──今では、AIと相談してから取りかかるのが当たり前になった。
でも、ここで誤解しないでほしい。
AIを使ったからといって、仕事が100%楽になるわけじゃない。
むしろ、使いこなすまでには少し“考える力”が必要だと僕は感じている。
■AIに正しく聞くには、“頭を使う”必要がある
ChatGPTに何かを聞くとき、最初のうちは「とにかく投げればいい」と思っていた。
でも実際は、「何をどう聞くか」がめちゃくちゃ大事だ。
たとえば、
「提案書の構成を考えて」よりも、
「中小企業の経営者向けに、新しいITツールの提案書構成を、導入→課題→解決策→導入事例の流れで考えて」と聞いた方が、断然良い答えが返ってくる。
つまり、AIに考えてもらうには、まず自分が“考えて質問を組み立てる力”が必要なんだ。
これは、仕事における“思考力”そのものだった。
■「全部任せる」じゃなく、「一緒に進める」
AIは優秀なパートナーだけど、万能ではない。
ときどき、もっともらしいけど事実とは違う内容を出してくることもあるし、業界特有のニュアンスには対応しきれないこともある。
だからこそ、最初から「全部やらせる」というより、
**“8割任せて、最後の2割で仕上げる”**くらいの感覚がちょうどいい。
例えるなら、AIは料理でいうところの「下ごしらえ係」。
材料を切って、味付けの方向性を示してくれる。
でも、最終的に味を決めるのは自分の舌なんだ。
■サボるためじゃなく、“進化するため”に使う
一時期、AIを使っていることを隠していた。
「ラクしてる」と思われるのが怖かったから。
でも今では、堂々と使っている。
なぜなら、AIを活用してできた時間で、僕はもっと本質的な価値を生むようになったからだ。
空いた時間で、顧客との雑談を丁寧にしたり、改善アイデアを上司に提案したり、後輩にナレッジを共有したり。
「自分じゃなくてもできる仕事」はAIに任せて、
「自分にしかできない仕事」に集中する。
これこそが、AI時代の働き方だと思う。
もし今、毎日残業に追われていて、「もう限界…」と感じているなら。
まずは、10分だけChatGPTを触ってみてほしい。
使いこなす必要はない。
とにかく、試してみること。
そこから、きっと働き方が少しずつ変わっていく。
僕がそうだったように。
あなたも“時短できる人”になれる
「それって、あなただからできたんでしょ?」
そう思った人も、きっといると思う。
でも、もしあなたが過去の僕と同じように、
「忙しすぎて時間がない」「でも、やり方を変えるヒマもない」
そんなジレンマに悩んでいるなら、きっとAIは力になってくれる。
なぜなら──僕自身が“普通の会社員”だったからだ。
IT企業でもなければ、特別なスキルがあったわけでもない。
Excelの関数だって怪しかったし、ChatGPTを知ったときも「また怪しいブームが来たな」と思っていた。
そんな僕でも、少しずつ使い方を覚えて、
今では1日1〜2時間の“空白時間”を自分の力で作れるようになった。
誰にでもできる。あなたにも、きっとできる。
■最初の10分で人生は動き出す
僕が最初にやったのは、ただ「メール文を書いて」と打ち込んだだけ。
たったそれだけで、「何これ、便利…!」と世界が広がった。
AIは、いきなり人生を変えてくれるわけじゃない。
でも、人生を“変えるきっかけ”には、確実になってくれる。
最初の1歩を踏み出すのに、準備はいらない。
必要なのは、ほんの少しの「やってみよう」の気持ちだけだ。
■“AIが使える人”が得をする時代
今の時代、努力の量だけでは差がつかない。
むしろ、「どう効率よく働くか」「どれだけ道具を使いこなせるか」のほうが重要になってきている。
ChatGPTやAIツールは、まさにその“道具”だ。
車を持つことで遠くに行けるように、AIを使えば、あなたの仕事の“スピードと質”は一段上がる。
これからの時代、「AIが使える人」と「使わない人」の差はどんどん広がっていく。
だったら今からでも、少しずつ触れておいたほうが、確実に得だ。
■あなたの「余白」が、新しい可能性を連れてくる
定時で帰れた日の夜、僕はふと思った。
「もしこの時間を3ヶ月前の自分が見たら、信じられないだろうな」と。
夜に副業の勉強をしたり、ジムで汗を流したり、たまには映画を観たり。
そんな“ちょっとした余白”があるだけで、人生ってものすごく豊かになる。
そして何より、自分に自信が持てるようになった。
「自分の時間を自分で作り出せる」って、すごく気持ちがいい。
僕がそうだったように、あなたもきっと変われる。
今の働き方に少しでも「違和感」や「限界」を感じているなら、
どうかその気持ちを無視せず、AIとの出会いを1つの選択肢として考えてみてほしい。
変化は、いつだって「小さな1歩」から始まるから。


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