【ポケモン赤緑】 完走した感想 解説〜当時は手探りの、初代ポケモン攻略編〜
初代ポケットモンスター赤。そちらをクリアした全ストーリーの感想を書く。既に何度もクリアしたことのある作品であり、今回はシナリオ攻略という所を焦点に当て 思うところを書いていく。動画でも散々語ったが…そちらよりは真面目な方向で。
また動画では使ってないポケモンでも、実際使ったことのあるポケモンは たくさんいるのでそちらも触れていく。
まず最初の3体…通称御三家の内、ヒトカゲを選ぶと本作は 明らかにハードモードになる。とにかく序盤がキツく、かつ後になって楽になることもない。初代は ほのおタイプが弱い時代だった。
最初のボス、ジムリーダータケシの切り札イワークはフシギダネ、ゼニガメならとんだウドの大木。イワークは攻撃力がかなり低く設定されており、わざマシンでくれる、ジムリーダー特有の技 がまんも隙の大きな弱い技。ちゃんと一面のボス然とした実力。防御が全ストーリー通してもかなり高いだけマシか。ただそれも考慮してか、御三家のタイプはこの当時、全て特殊技のタイプである。
御三家でタケシに勝てなくても…すなわちヒトカゲを選んでしまった場合でも、他のポケモンを捕まえて補強できる。苦労して育てないといけないむしポケモンが、ストーリーを通してイマイチな性能なのは悲しい。特にビードル…進化系のスピアーは進化してもタケシ戦にも役に立たず、その先も弱い部類かと。
ただスピアーにも 一箇所。次のジム カスミ戦だけ見せ場がある。スピアーはレベル20でダブルニードルを覚え、強敵スターミーの弱点をつける。相手からは弱点を突かれる技がないのでスピアーが断然有利。この当時最強クラスのむしわざを、スピアーがレベル20で覚える理由はこのタイミングで使うためだろう。その後の場合だとエスパー技で弱点を突かれ、スピアーは もろく散ってしまう。
二人目のジムリーダー、カスミは切り札スターミーのポテンシャルが、イワークとは格が違うので手強い。スターミーは所謂 厨ポケと称される、本作において全ポケモンの中でも相当上位に位置する能力を持った存在だ。
このカスミがヒトカゲを選んだ者にとっては一番辛い相手なはず。対抗すべく捕まえられるポケモンはまだ多くない…先のスピアーの他、ピカチュウ、パラス、ナゾノクサ、マダツボミ等。コイキングを買ってギャラドスに進化させ、かみつくで戦ってもよい。
カスミを倒したあたりから物語中盤…この頃には普通に育てていれば最初に貰ったポケモンが進化しているが、この辺りから御三家はレベルで覚える技の火力不足に悩まされる。リザードだとレベル9でひのこ、次にレベルでまともな攻撃技を覚えるのは33。きりさくである。その間に いかりという本作屈指のゴミ技を習得したりする。
その間、交代もアイテムも他は何にもできない。あばれるもビックリのバーサーク状態と化す。威力は20。攻撃受けると攻撃力が上がるが使えたものではない。
フシギソウはつるのむちで、はっぱカッターはレベル30。その間は相手を状態異常にする粉技を覚えるが、ストーリー攻略でこういった技を駆使するのは中々にテンポが悪く使いづらい。
カメールに至ってはみずでっぽう習得後、水技の攻撃技をレベルで覚えるのは最終技のハイドロポンプだけである。他の攻撃技もかみつくとかで、カメールもこいつでスターミーと戦えるが、その先はとてもレベル技だけではやってられない。
ただしわざマシンは一番豊富に揃っている。みずでっぽうやバブルこうせんといったタイプ一致技のわざマシンが序盤に存在する。後半にはひでんマシン、なみのりがあるので、実際のところ御三家の中だと一番技には困らないだろう。
初代ポケモンのわざマシンは次の世代以降よりも、ストーリー攻略を意識して作られている感が強い。バブルこうせんや テレポートといった、対人戦では使い道のなさげな わざマシンも ストーリー攻略においては大きな手助けになる。
わざマシンで補強すれば、リザードは序盤〜中盤 メガトンパンチ&キックに、あなをほるや のしかかり等のわざマシンが中盤以降も使える。カメールもこれらの技を使え、タイプ一致のバブルこうせんが中盤の主力となるだろう。
フシギソウはその後もカスミ、マチス、エリカとジムリーダー戦で相手の攻撃が効きづらい相手が続くが、攻撃技はわざマシンを使ってものしかかりくらいしかない。わざマシンも使い捨てなこの時代、他のポケモンとの兼ね合いが難しくなるところ。次作金銀では のしかかりと同じくらいの時期にわざマシン、ずつきが手に入る。こちらは店で買え、威力はやや劣るが性能は引けを取らないので、良心的な設定と言える。
3人目のジムリーダーマチスは、近くにあるディグダのあなに相性のいいディグダや、ジムリーダーすら超えるレベルのダグトリオが出現する。ご丁寧にこいつを捕まえて倒してくださいという仕様だ。ここまで露骨に対策ポケモンが用意されてるのはここだけ。そこまでしてあげる程の強敵でもないと思うのだが…わざマシンとしてもくれ、使用してくる10まんボルトがこの時点では強力な技だからだろうか。もしくはジムのゴミ箱スイッチ探しが他のジムと比べ、やたら面倒だからだろうか。
あちらは不正解でもトレーナーと戦えば扉は開く。こちらもトレーナーを倒せば開くのが自然ではなかろうか!
マチスを倒すと、イワヤマトンネルを抜けてシオンタウンに向かうことになるが、フラッシュのひでんマシンを手に入れると楽に通れる…ただなくても壁は見えるので問題なく進める。ひでんマシンは本作では使用すると二度と忘れさせることのできない技で、フラッシュはすなかけと同じ効果で命中率は70と酷い性能。こちらを使う方が問題になる。
フィールド上で詰んだりしないように、ひでんマシンは忘れさせられないようになったのだろうが、それにしてもフラッシュの技性能はもっと向上させてよかっただろうに。せめて通常のストーリーを進める上では足を引っ張らない程度にしてほしかった。いあいぎりもそうだが…こちらは威力80、かいりき位が攻撃技としては最低ラインだと思う。
しかし、いあいぎりを威力80にすると かいりきと被る。が、かいりきはどう考えたって かくとうタイプでいいだろう。
またトンネルを抜けた先、シオンタウンは殺伐としたbgmが有名だが、住民の会話も物騒である。
先にいる4人目のジムリーダー、エリカは弱い。くさタイプが弱点が多くそれなりにポケモン捕まえておけば簡単に弱点がつける。御三家はヒトカゲがここでようやく相性がよく、また残りのふたりは相性はよくないのだが…物語も中盤、他のポケモンでどうとでも対応できるので有難みは薄い。
使用してくる わざマシン技もメガドレイン。攻撃と共に回復する技だが威力が40とその分低くては、回復量も小さく敵の攻撃をくらう機会も増え、本末転倒な気がしてならない技だ。
エリカを倒した、このあたりからロケット団との抗争が本格化し、数多く戦うことになるが…どいつもこいつも使用ポケモンが似たりよったりなのは気になる。今後も悪の組織のポケモンは統一されているが、アジトなどでは次々戦うことになるので、プレイする側としては、もっとバリエーションに富んでほしかったものである。
5人目のジムリーダー、キョウもまたロケット団と被るどくタイプ軍団だが…強さはまた悲惨。どくタイプのメンツ、技がロクなものがなく…最大威力の攻撃技はヘドロこうげき、威力65。ステージ後半のこの時点ではもう力不足である。エリカもそうだが、もっと序盤に どくタイプやくさタイプのジムは登場させてあげればよかったよかったと思う。みずやでんきタイプは強い技、ポケモンがいるタイプだし最後の方でよかったはずだ。
6人目のジムリーダー、ナツメは一転して初代最強のタイプ、エスパーを使用。ただし赤緑の段階では切り札のフーディンがサイコキネシスではなく、サイケこうせんであったり、わざマシン枠の技が、サイコウェーブ。こちらは命中率70。ダメージが1〜レベルの1.5倍のランダムと極めて性能が低い。このような感じで難易度が意図的に下げられている感じで、仕様を分かっていれば意外と苦戦しない。
ただ初代はプレイする人にとっては当時、タイプ相性ひとつとっても皆知識がない状態なので、難易度的に配慮がなされているのは理解できる。カスミのスターミーはちょっとバランスが崩れる程に強敵な気がするが。
7.8人目のジムリーダー。カツラ、サカキはまた一転して登場時期に釣り合ってないほど弱い。難易度調整とかそういうレベルじゃない。ナツメよりも明らかに弱い。タイプがそもそも弱く、この頃には様々なポケモンが捕獲できる環境になっているため、両者共に汎用性の高いひでんマシン、なみのりで為す術も無く沈んでしまいだ。
サカキがくれるわざマシンでもある じわれ…一撃技はこの当時相手よりすばやさが低いと当たらない。サイドンはとてもすばやさが低いので、ほとんどの相手に効果なし。また同じ仕様の一撃技、つのドリルもこのサイドンは覚えている。後の技はふみつけと、しっぽをふる。じしんは覚えていない。最初のジムリーダー、タケシのイワークを彷彿とさせるウドの大木でしたとさ。
本作、敵の石進化ポケモンは軒並み技が弱い。石進化ポケモンは早いタイミングで進化できる代償か、レベルでロクな技を覚えない者がほとんどの本作。
敵はジムリーダーがくれるわざマシン以外は、わざマシンによる補強はなされていない。そのため後半になっても最序盤のような技を繰り出す。サカキはロケット団のボス、最後のジムリーダーとは思えないほど脆弱だが、ピカチュウ版(黄)では石進化ポケモンも、わざマシンで補強がなされていた。
またジムリーダー後半戦からサカキを倒す前後で、本作ではサンダー、ファイヤー、フリーザーと3体の伝説のポケモンを捕まえられる。彼らはゲーム中1匹しか手に入らない希少なポケモンだ。しかし本作では最初の3匹や、化石ポケモン、カビゴン等ゲーム中捕まえられるポケモンに限りのあるポケモンはたくさんいる。伝説のポケモンと希少性に差はない。次回作以降はタマゴで繁殖できるか否かの差がある。
本時代では初代4作品通して、赤版にしか登場しないエレブー、緑にしか登場しないブーバーの方が珍しいポケモンと言えるだろう。その他、どのバージョンでも野生では一切登場せず、通信交換で貰うしかないバリヤードなんかもいる。
伝説のポケモン、3匹の鳥はファイヤーのみ出会えるタイミングが遅い。チャンピオンロードにいるので四天王直前にならないと出会えないが、3匹の中で一番弱いので場違いのように思う。
ファイヤーは他にいい場所がなかったか。イワヤマトンネルに奥地を作るか…グレンタウンの近くには火山があるようなので、ふたごじまの位置にファイヤーを配置。フリーザーをチャンピオンロードではどうだろうか。こおりタイプは前半には登場しない後半の立ち位置のイメージ。初代は こおり状態になると永遠に解けない凶悪仕様なので、ひとり遅れで出しても違和感はないかと。
もしや一番見つけやすい位置だから、一番弱いファイヤーはあそこにいるのか。
四天王の一人目カンナも、そんなこおりタイプ使い。レベルは四天王で最弱だが、四天王で一番強いのは彼女。タイプもさることながらメンツが強力。
こおり使いと言いつつ、みずタイプが多いが、みずタイプも強いタイプなのでとても厄介なパーティー。
後の面々はかなり微妙で、例えば二人目の四天王、シバの手持ちはというと。
他、アーボックにゴルバットとかなりステータスが微妙なふたりに、進化前のゴースト入れてるキクコ。これまた進化前のハクリュー使ってるワタルと、カンナ以外の四天王は微妙なメンツとなっている。
四天王大将ワタルは、当時 敵を倒せば反動なしのはかいこうせんを撃ってくるが…しょせんタイプ不一致なので、敵を次から次に薙ぎ倒すような性能はない。反動で隙がガバガバできる。
四天王を倒すと、真のラスボス…共に旅立ち、一足先にチャンピオンとなったライバルと戦う。この展開は熱いが、こちらも技が酷い者が多い。
ライバルの手持ちはこちらの選んだポケモンによって少し変わるが、敵の切り札はカメックスが一番強いだろう。穴の少ないみずタイプな上に、チート技ふぶきを使用してくる。
ラスボスも倒すと、裏ボス…ハナダのどうくつにいるミュウツーと戦い、捕まえられる。ただその先のストーリーは何もないので使い道はあまりない。まさに私は何のために生まれたのだと、ミュウツーも憤りたいところだろう。
一応、ポケモンのレベル上げや金稼ぎに、四天王を倒して回るのには使える。当時はこれくらいしか殿堂入り後の金稼ぎ方法はなく、またミュウツーのエスパー技は通りが抜群に良いので作業で倒すにはもってこい。お前はそのために生み出されたのだ、きっと。



コメント
3スピアー、実は中盤以降はそれなりに使えるんですよ。というのも初代だと虫→毒が抜群のため、タマムシあたりでは全体的に通りが良いのです。それまでは育て屋で寝かせておくとちょうどいいかも。
タイプ一致で弱点を突けば実質威力150の技が20回も使えるので、剣の舞で強化したりすると大暴れできます。
結果としてレベルも上がりやすく、気がついたらエースになっているということもあるので、ぜひ一度は使ってみてほしいとは思いますね。
確かに、最近ゲーム配信で使ってみていて⋯毒タイプに虫で弱点つけるのは役に立つのかもしれないと思いました。タマムシのエリカは大概のやつが相性いいのであれだけど、ロケット団の毒タイプ狩りには活躍しそう。こちらは毒も負わないし。
ただ技の威力が低いのは否めない。サイケこうせんやサイコキネシス、ねむりごな使えるバタフリーとの差は縮まらなさそうです😇
エスパー技は競合が多いのですが、飛行持ちで状態異常をばらまけるのはバタフリーだけですからね。ダグトリオ捕獲が最大の見せ場!