単身者に本当に必要な「老後資金」は490万円だった 金融庁発表の「夫婦で2000万円」はもはや古い
■政府が“2000万円”を打ち出した理由
経済ジャーナリストの荻原博子氏は、「独身男性なら816万円から7割くらいの金額で考えてもいいと思います。その場合、必要額は約571万円です」と分析。6割とするか、7割とするかで80万円ほど変化するが、いずれにしても、2000万円という大金に怯えずともすみそうだ。 ただし、ファイナンシャルプランナーの長尾義弘氏が「医療.介護費は不確定要素なので、500万円の備えは必要です」と話すように、いざというときへの心構えは持っておきたい。 ここで気になるのが、なぜ政府は2000万円と打ち出したのか。前出の荻原氏が、背景を説明する。 「金融庁のワーキンググループには、証券会社の関係者も入っていました。つまり、“老後が危ないから投資しましょう”という空気づくりをしたかったわけです。 麻生大臣がレポートの受け取りを拒否したのも象徴的で、2000万円なんて数字に踊らされ、投資で大損して虎の子の個人資産を失う必要はないんです」 また、日本国民の懐実情にも目を向けたい。 金融広報中央委員会が出した令和5年の調査を見ると、60代単身者の平均金融資産は「2240万円」に達するが、これは富裕層が平均値を押し上げた数字。実態に近いとされる中央値は「1100万円」と、政府が求める“2000万円”の半分でしかない。 そのうえ、資産が500万円以下の人は全体の34.1%。人生さまざま、誰もが老後資産を蓄えられているわけではないのだ。 荻原氏は、老後生活の本質について、こう話す。 「自分の老後は、自分が一番よく分かるはずです。まずは、今の生活に基づいて、毎月どれくらいお金がかかっているのか算出してください。そして何より、お金は、自分が生きている間に人生を有意義にするために使うべきですよ」 余計な情報に惑わされず、楽しい老後生活を!
ピンズバNEWS編集部