「ズボンを下ろしたまま絶命した遺体」スマホ画面には女性の姿…警察の現場では珍しくない"中年男性の死に方"
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■FX口座の放置による多額の損失も… 『もしものとき、身近な人が困らないエンディングノート 令和版』では、デジタル終活の生前対策として、(1)「身近な人に託すもの」と「隠したいもの」に分ける、(2)見つけやすいようにデータを整理する、(3)オンライン金融資産を集約する、(4)SNSで繋がる人への希望をまとめておく、(5)ID、パスワードを書き残す、などを挙げています。SNSも種類により追悼アカウントとして残せたり、削除したいなら家族の申請が必要だったり、対応はさまざまです。 また、デジタル遺品のトラブル例として、ネット銀行口座の発見の遅れや相続争い、FX口座の放置による多額の損失、仕事関連のデータ流出、さらには秘密にしておきたい情報によって家族を心理的に不快にさせるケースもあるようです。 ■死後の「秘密の発覚」 検視の現場でも、例えば、不倫相手と旅行中やラブホテルにいる際の変死事案で、不倫を知った家族の憤りを垣間見ることがありますが、そのような秘密の発覚は現場で亡くなった場合にとどまりません。自宅で病死したとしても、メールやロケーション履歴などのデジタルデータは警察も家族も確認しますので、秘密にしておきたい個人の事情などが死後明るみに出てしまうこともあります。いくらいい人として人生を終えても、デジタル遺品により台無しになってしまう恐れがあるのです。 パソコンやスマートフォンなどの端末を死後発見された時のことや、デジタル遺品をどう残したいのか、または残したくないのかなどを考えておく必要がありそうです。 ---------- 山形 真紀(やまがた・まき) 立教大学研究員・元検視官 1972年生まれ。95年立教大学法学部卒業後、民間企業勤務を経て96年より埼玉県警察に奉職。生活安全部、警察学校などを経て、2021年から24年まで刑事部捜査第一課に配属。検視官として約1600体の遺体の検視に従事し、多数遺体対応訓練や東京五輪テロ対策(検視)に携わる。23年立教大学大学院社会デザイン研究科修士課程を修了。25年3月に警察を退職。現在は認定NPO法人難民を助ける会(AAR Japan)で災害支援業務に従事するとともに、立教大学社会デザイン研究所に所属し「大規模災害における多数遺体の処置、遺体管理」などをテーマに調査研究を進めている。(写真撮影)Yoshifumi Kawabata/AAR Japan ----------
立教大学研究員・元検視官 山形 真紀
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