都市伝説解体センター、絶対に見逃しがあるので2周目をやる
※こちらは都市伝説解体センター2周目プレイ記事です。
※大量のネタバレを含みます。
内容はタイトルの通り。
下記前回記事で感想を書き散らして「流石に全部吐き出しただろう」とか言ったのに全然そんなことなかった。
しかも実況者さんの動画とかを見ていると、1周目の見落としすごいな……ということに気がついたし、2周目だから味わえる部分もあるだろうともう1度やることにした。まだまだ全然感情の整理ができそうもないし。
そんなわけで、自分が見返すためにも文字にして残しておきたい。多分……ゲーム終了後苦しみながら助けを求めている仲間たちはこういう記録に飢えてると思うし……。自分がいままでいくつこういうプレイ後の感想をしたためた文章を読み漁ったかわからない。
ゲームスタート
※キャラクターへの敬称をつけたくなるところだけど文字数が爆発しそうなので略す。あざみちゃんはあざみちゃんなのでそのまま行く。
※そういえば前回記事であざみの花言葉を「復讐」と書いてしまった。本来は「報復」でした。申し訳ない。
下から見たらあざみちゃんのスカートって縁までフリルが付いてるんだな……。
でもそんなにフリルフリル言われまくるほどの服だろうか?正直自分が胸元にボリュームあるフリフリがついているブラウスとか着てしまうので、色んな人にあざみちゃんのフリルが指摘されているのを見て「えっ、そんなに?」とちょっと自分のファッションに不安を感じたりしていた。ZARAとかに全然あるよこういう服。
一方ジャスミンのつなぎが解体センターの制服とは全く気付いていなかった。袖に公式から公開されている本とモノアイとダブルピース(これはピースではなくなんらかのオカルトサインの可能性もある)のマークのワッペンが付いているらしい。
ところでこの本とモノアイとダブルピースのマーク、ジャスミンが運転している車にもばっちり付いていた。不審な車すぎる。
不審といえば大量に貼られた解体センターのポスターも、こんなの街の中で見かけたら何事かと思うだろう。壁一面に貼りすぎでは……?センター長は外に出てこないし、ジャスミンが貼らされたのか。
それにしても、外に立っているジャスミンが1度もセンター内に入ったことがなく、センター長に直接会ったこともないとはまさか思わなかった。潜入捜査してるのにそれでいいのか?最後あのビルがまるごと取り壊されているので、地下4階だけではなく建物自体が歩の持ち物だった可能性もある。そうだとしたら3章エレベーターのように何か仕掛け等してあるか、センター長は足が不自由だし、逆リモート勤務していると思わされていた可能性もあるのか。でもあざみちゃんがセンター長に直接会っているとしっかり認識されてる描写が何度もある。ジャスミンが顔を認識されないために会ってなかったとか……?
「楽にしたらいかがですか?」と言った近くに呪いの椅子が置いてあるの、流石にわざとすぎる。呪いの動画の件もあるし、マッチポンパー廻屋。いくらあざみちゃんの脳内で起きている出会いといっても、ファーストコンタクトがこんな感じでよかったんだろうか。「特異体質のあざみが出会ったのは、オカルトマニアの美青年!?」というスタートでは決してないと思う。
この地下4階センター内部は歩の脳内の具現化みたいなものかな。あざみちゃんと廻屋が同時に存在できるし、色々なオカルトグッズが置いてあり、彼女が読んでいたであろう本等もある。
「鬱による抑圧と解放」「精神分裂との向き合い方」この2冊は精神疾患関連のようだ。精神分裂という言葉が多重人格のことを連想させるけど、これは統合失調症を示しているような気がする。かつては統合失調症は精神分裂病という名前だった。入院していたという歩の本か、それともひどい誹謗中傷に晒され精神に影響のあった兄のための本だったのか。
「幸せの造り方」「いますぐわかる人心掌握術」のあたりの本はおそらく歩が勉強した本だろうし、これには薄ら寒い怖さがある。実際に管理人もとい歩に虜にされている、協力者やジマーの皆さんがいるから。あの写真の中で視線を落としていた、薄暗い雰囲気の女性が色々な人に語りかけて心を掴んでいったと思うとゾワ……となる。
この蔵書を最初見た時なんとも思わなかったけど、人によってはこの時点でセンター長に疑いの目を向けた人もいるかもしれない。元々雰囲気からして怪しい人ではあるけど……。
「グレートリセット」の名前ももう出ている。
メガネをかけた時見える、センター長の後ろにいる影は誰なんだろう。帽子をかぶっているように見えるので、兄の努だろうか。廻屋自体が兄を元にして作られた言及があったので、そのイメージで?この念視自体が歩の推理等によるため、メガネを通して兄の影を見ているとしたら……すごくつらい。
この時点でセンター長は「あざみさん」呼びだし、「あなたならできるはず」等すでにかなり気安い感じがする。廻屋はあざみちゃんは自分の別人格だと分かっているのかな。彼も復讐に向けて動く人格なので、ちゃんとそのように理解していそう。
「レクリエーションをしましょう」「何か楽しいことでもするんですか?」←そんなわけがない。さっきマッチポンプで騙されまくって大借金を負わされた人の発言ではない。直後のオタク的早口センター長によって、怪しんでいたのにかなり毒気を抜かれた人も多いのではないか。
あざみちゃんは最初ジャスミンのこと「私のこと嫌なのかな?」みたいなこと言っていたけど、これはもしかして警戒されて監視対象だったからあまり好意的ではないのもあるんだろうか。最後までクリアしてから見ると、この頃のジャスミンとはかなり心の距離を感じる。
この時点で富入が立って見てたのすっかり忘れてた。解体センターすごい目つけられてる。
1話 ベッド下の男
栄子のアカウント名及び投稿内容、Twitter(X)浸けの自分からするとちょっと見た瞬間「うっ……」となる。プロフィール欄とかに書いてある文章の方向性等想像がつく感じ。
室内からの写真で「見覚えがある」とあざみちゃんが言うので、美桜の友達として家に遊びに行ったりしたことはありそうな雰囲気。やはりある程度頑張り女子大生として生きている期間があると思いたい。全ての記憶や行動が捏造や予定調和というのは寂しいから。
渡した手紙は初回の時点で「ちょっと唐突だな?」と思いはしたけど、別にそこまで違和感を感じる描写ではなかったためスルーしていた。これが6章で管理人を追う中見せてもらえた手紙なのか。歩が書き、あざみちゃんは中身を思い出さないまま「美桜に渡す」ということだけ意識させられて渡した?
脳内センター長はこういう二次元的表現というか、具体例が思い出せないけど、頭の中でのマジナリー知り合いがアドバイスしてくるみたいな表現、きっと見たことあると思う。あいつならなんて言うかな〜的な。その前にも「頭の中に焼きついた私(センター長)があなた(あざみちゃん)を助けるでしょう」みたいな会話があった。呪いの動画で直接センター長の声を聞いた身としては、確かにあのテンションあの声の人に1時間も喋り続けられたらかなり存在が頭に焼き付くだろう。でも実のところはそういう表現ではなく、本当にもう1人の人格廻屋と頭の中でおしゃべりしているということだったとは。プレイヤーを騙すのがうますぎる。
初回は模範的頑張り調査員で駆け抜けてしまったけれど、今回は色々選択肢の反応も見たいので、ポンコツ調査員福来あざみで行くことにする。あと手帳もちゃんと見ながら進めたい。顔文字をやたら使う反応の可愛いメモが見られるようだ。
さっそくポンコツを発揮したところ、お風呂のお湯を1週間くらい捨てずに追い焚き!?!?衝撃の情報を得てしまった、不潔だ。→「職務手当にもう少し色をつけてあげますから。」優しい。
センター長と電話しながら皆に色々話すところ、最初はスピーカーにしてるんだと思っていたけど全部あざみちゃんが代わりに喋ってますというテイにしているということだよね。「私が喋ったことを皆さんに伝わるようにしてください」はそういうことなのか。廻「役員連中を相手に……」あ「パパ活斡旋というお仕事もされている……。え、これ栄子さん本当なんですか?」という台詞の繋がり的にもそんな感じがする。伝わるかわからないけど、名探偵コナンで言うところの電話バージョン眠りの小五郎みたいなことをしている?
あと栄子の昔のアカウント名で既に「5S」のキーワードが出ている。仕込みが早い。それにしても5S時代にあんなことをしておいて、社会人になった今は売春斡旋をしているのは人間性どうなっちゃってるんだ。
これは完全に偏見だけど「成人済み卒業生が在学生と個人的に仲良くしている」という状況に身構えてしまうため、最初から栄子に対してはかなり不安を感じて調査してはいた。Twitterアカウントの件もあるし。でも流石にここまで酷いとは。
SNS調査3回目、監視カメラの映像が漏れているのが誰かに公開されてるわけでもないのに異常だけど、これは歩のハッキングによるものだろうか。
その後美桜が「あざみの言う通りにしたら全部その通りになったよ」「あざみ言ったよね、」等怖いことを言い出しあざみちゃんがそんなこと言っていないと返すシーン。「あれ?あざみじゃ……なかったのかな?」というセリフから、ただの乱心ではなく、歩が既に直接接触して会話もしていることが窺える。
これを見ていて考えてしまったけど、人心を強く掴み揺さぶるには、決して優しく甘い言葉だけを掛けるわけではないのではないだろうか。特に美桜のように、人に思考を委ねがちで不安な状況にある人なら?相手の恐れていることをより強調した後、でも私はそのつらさをわかってあげられる。私ならどうにかしてあげられる。私ならどうするべきか知っている。そんな風に声をかけるんじゃないか。怖い。
そういえば、美桜が妊娠したことがある件についても歩は知っていたように思うけど、いつ知ったんだろう。やはりハッキングで情報を集めたのかもしれない。今病院のカルテはかなり電子化されているし……。
美桜の「不思議なチカラも沸いてきた」はどういう意味だったんだろう。あの演出だとベッド下の男の都市伝説パワーを得たみたいに見せているようにも感じるけど、この作品は全体的に不可思議パワーより人間の悪意のほうが強い。だから個人的にはもう失うもののない「無敵の人」になってしまったことを示しているんじゃないかと思っている。でも、あざみちゃんの「美桜は悪い人にならないで!」というセリフで彼女は動揺のうちに留まることができた。この言葉も最後まで見た身としては……なんとも心に刺さるところがある。
解体センターチャンネルは配信タイミング的に事前収録なんだろうか。なんだそのお面……と初見で思っていたが、単なる身バレの他にも歩の顔を隠すために必要だったんだろう。天眼錠やセンター関連のマークは逆三角の印象があるけど、このお面の意匠は三角形でひとつ目の飾りがある。しかもおかめの面。なぜこれなんだろうか。ホラーを浴びて生きてる身としては、福の意味があるおかめのお面を禍々しげな飾りに加工してることにちょっと不吉系の怖さを感じる。裏拍手とか逆屏風とかみたいな雰囲気。でもこれは普通に個人的な感覚的なものなので根拠はない。
あとこれは完全に煩悩感想だけど、ここのお面を取り笑うセンター長はベストセクシーポイントだと思っている。なんでこんなに色っぽいんだろう、この人。造形に製作陣のこだわりを感じる。
やはり終わりあたりで奇々解体が流れるのがいい。サスペンスドラマ感があり盛り上がりが半端ではない。
最後に映る崩壊するセンター建物を改めて見て、無造作に捨てられた本たちを見て「書物をこんな雑に扱うな!」という気持ちになった。この中には「グレートリセット」もあるんだろうか。い、嫌だ……。
2章 ブラッディメアリー
この屋上のシーンが大好き。空も晴れているし、その中で車椅子を押しながら散歩しているので穏やかな日常感があってとても良い。話の内容は全然穏やかではないけど。2人のどちらから屋上に行く話が出たんだろう。「こんなところがあったなんて」とあざみちゃんが言うのを見るにセンター長からのような感じがする。
直後に寝言を言いながら車の中に場面転換するので、このシーンは彼女の夢の中、頭の中だけで起きていることなんだろう。なんだか悲しいような、言葉には表せないけど切なさがある。あの場所は完全に2人だけの空間だったんだな。
その後しばらくは違和感のない捜査パートが続く。きのこも5Sメンバーとして動画を配信していて天誅事件に関わっていたのに、今も動画配信している度胸は凄まじい。5Sメンバー全員、割と目立つような仕事をして堂々と生きている。活動の中顔を隠しているのすら山田ガスマスク1人しかいない。
お隣の垂髪さんはちょうど「近所の雰囲気ヤバめなおばさん」としてのキャラデザが完璧である。下着か寝巻きでは?みたいな服とか、表情とか、極悪人ではないけど全く良い人ではないな、という言動とか。
公園の管理人に話しかけた時、車の件で怒られてしまうかな……と初見時考えていたけど凄く穏やかな人で、路駐の件も角が立たないように言ってくれたんだなという雰囲気があった。にも関わらず、ジャスミンは「駐車場なんてどこにもなかった」と言っていた。これはジャスミンの方が嘘をついていて、上司のブラックメンもとい富入の調査の時間を稼いでいたんだろうか。それか管理人も協力しているのかもしれない。捜査の一環のわけだし、富入も本当は警察なので本来全然怪しい人ではない。
公園で突然暗転して夜に切り替わり、ベンチであざみちゃんが寝ているシーンは屈指の違和感場面だと思う。初見時、今の急な暗転はなんだとかなり動揺した。実際は居眠りではなく、福来あざみとしての意識が落ちて歩が活動しているタイミングで、ヒナタに話しかけたりしていたんだろう。6章で再び公園へ訪れて念視で見た時、覆面のSAMEZIMA管理人に見えていたけど本当はあの場にいたのはあざみちゃん本人だった。
その後足首を掴まれ、悲鳴を聞いたと現れるきのこは右側からやってくる。口調も配信向けだし、やらせしながら配信中なことがわかる。「ブラッディメアリーは!?どっちに行きましたか!?」と言っていたけど、私が知っているブラッディメアリーは鏡から出てきて走り回るような怪異ではない。そんなのもう普通に生きている不審者では。
「あざみさんは死なせませんよ。その時まで。」のその時はいつなんだろう。復讐が完遂されたら、であればエンディング後にまだ人格として残っていたので違う?それともまだ復讐は終わっていないのか。または、肉体の死までか。可能性が色々あるため絞れない。
メモを見ていたら、「ヒナタさんから名前間違えられちゃった」と記載があった。これはその間違えた名前を記載するわけにはいかなかったから未記載なんだろうけど、「あゆみ」と間違われたんだろう。
あざみちゃんの危機に飛び蹴りで登場するジャスミン。ここから相棒っぽさが増してきている気がする。ここも含め今後登場する殴打して無力化するシーン、絶妙にギャグで好きだ。
SNS調査を見ていると、四谷みわ子と屋敷サラもといヒナタの事件がかなり混同され、ひどい言葉がたくさん並べられている。この現実にありそうな様子等がカスのインターネットと散々言われているが、父親の次男さんに絶対に見てほしくない。これ以上彼に苦しんでほしくない。若く未来あるはずだった娘が惨たらしい事件まで起こして亡くなった父親の苦しみは壮絶だっただろう。世間からの反応も想像に難くない。本当は「娘の幽霊が出る」なんて情報も耳に入れてほしくなかった……。これは個人の感覚だけど、故人や行方不明者についての「再会を諦めきれない」という気持ちは本当に残酷だと思う。
その後解体がえ!?今!?のタイミングでスタートするが、この時センター長と電話を繋いでいるはずなのに、ジャスミンから電話がかかってくるしそのまま出る。センター長も普通に「どうぞ」と出ることを促している。あざみちゃん本人は全く気にしていない様子なのに矛盾がすごい。初回自分も全く気が付かなかったけど、あざみちゃんの場合は実際はセンター長からの電話というものはなく、あくまで電話しているような雰囲気で、別人格廻屋とやりとりしているだけということなんだと思う。ジャスミンが調査していた頃は、本当にセンター長として電話を掛けていたということかな。
3章 異界
この回は物語の核心に迫る事件について触れられるし、明確にジマーが登場し始めている。だいぶ物語が転換してきた感じがある。
「楽しみですね、愚か者たちの全てが晒され審判が下る日が」の台詞、オカルトマニア廻屋としての言葉としては違和感がないものの、ちょっと大仰な雰囲気がある。愚か者たちに審判を下そうとしている側なので当然だ。この人がずっとあからさまに怪しげなのも大オチへのミスリードなのかもしれない。
スワンボートに誰かと乗ったことがあるけど思い出せないあざみちゃん。親も含めた家族の可能性もあるけど、ゲームストーリー的におそらく兄と。スワンボートに誰かと乗る、というのがそもそも幸せとか楽しいことのイメージがあるので、かつての兄妹の思い出に触れた感じがして苦しい。
5Sきのこ参上!の落書きがあった。こんなのまであるのに天誅事件の犯人が不明なままなの不自然だよね。
あざみちゃんが赤スパとかレイヤー囲みは知っていて、なんならかなり詳しそうなことが意外だった。インターネットやSNSにオタクとして触れなければこの知識や言葉を手に入れるのは難しいのではないかと思うけど、それにしてはそれらへの危機意識が薄く、有名な事件のことも知らない。彼女の知識について歩が取捨選択しているのか。だとすればある意味本当に箱入り娘みたいだ。
天誅事件に関するSNS調査は本当にキツかった。現実に全然ありそうどころかその辺りにごろごろ転がっているような悪意の煮凝り。SNS等で叩かれてたりして精神的に参ってしまい最後には、というのも近頃珍しいことでも無く胸糞が悪い。最悪だ。最後の方、ジャスミンが「本当にキツイから見ない方がいい」と言ってくれて精神的に助けられた。
笑みを浮かべている如月努の写真の真横で、検索ワードのためにあざみちゃんがメガネをかけにっこり笑うタイミングがある。メガネをした愛嬌のある丸い瞳と笑った顔が兄に物凄く似ていた。作中の歩の目は、廻屋を含めいつも下から睨め付けるようなのであまりわからないけど、兄妹の顔立ちはきっと似てるんだろうな。
天誅事件の現場にたどり着くと全員関係者なので空気がおかしくなり出す。山田は思い切り加害側の当事者なのによくこんなに関係ない面ができるなあ。松田は被害者の同僚でも関係ない、知らんで通していたけど、反応を見るにやはり同僚の死について気になっていそう。きっぱりとした食い気味の「知らん」は、事件の真相への関心の裏返しのようにも思える。
木村も実は思い切り関係者で、山田とは逆の被害者側だけど直接は無関係の女性として振る舞っていた。彼女も歩と似て兄の死に関する復讐を望む妹の立場だけど、事件についてあれこれ言う参加者を眺めて、この時どんな心境だったんだろう。
この事件現場で見えた蜃気楼のような影はなんだったのか、今考えてもはっきり答えが出ない。念視で見える赤い姿のうち、正体不明のものは怪物じみていたり小刻みにブレる影のようだった。それなのにこの影だけブレることなく、ゆっくりと揺らめいてただそこに佇んでいる。それこそまるで幽霊のように見えてくる。しかもあざみちゃんも「ここだけ空気が違う」ようなコメントがあるのみで詳しく言及されない。コメントの雰囲気的にこの影が見えているのかすら判断しかねる。かなり気味が悪い。小柄でローブを被ったように見えるけど、この後の地下での出来事やそこでのローブを着た影を見るに「嘆きの川」の渡し守カロンなんだろうか。それにしても様子が他と違いすぎる。もしかしてここだけ本当のオカルト案件だったんだろうか。
その後の異世界エレベーターの話題から実演へ。地下は異界で、そこに下ることで黄泉に繋がるのなら、思うに地下4階の解体センターへ入っていくことも冥界下りということになるんじゃないだろうか。
イザナギの冥界下りは亡くなって黄泉の者になった妻の顔を見てしまい、怒り狂った妻のイザナミがイザナギを追いかけ……という話。少し近い話では、ギリシャ神話のオルフェウスの冥界下りがある。こちらも亡くなった妻を取り戻すためオルフェウスは冥界に下り、得意の竪琴で冥界の主を感動させ、妻を連れ戻す許可を得る。しかし冥界の坂を出るまでは振り返ってはならないと制約があり、彼はこれを承諾するが、最後には妻が後ろにいるか不安になり振り返ってしまう。そして妻は冥界に連れ戻され2度と会うことができなくなった。どちらも冥界と「見るなのタブー」に関わる話だ。
これは完全に妄想の域だが、エンディングでおそらく初めて地下4階へ下りたジャスミンが「福来あざみこそが努の妹」と聞かされ後ろにいたはずのあざみちゃんを振り返るシーンがある。その先に福来あざみの姿はなく、地上に出ても見つからない。これと先ほどのオルフェウスの冥界下りを被せて考えてしまったりしている。重ねて書くが本当に妄想の域の話だ。
話を戻して、この地下に降りたあたりからガイドが本格的に役に立たなくなる。彼は廻屋とは別方面でビジュアルが怪しく、一方中身はかなり普通の人間の雰囲気があり、地下から出られなくなったり行方不明者が出て動揺しまくる姿は親近感すら沸く。不審者・正体を隠している人・クズばかりの作中人物の中で、彼は裏がない。もう逆に信頼できる。
山田ガスマスクにおいてはライターらしく状況を面白がっている節があり、割とまともそうな人に見えていた面が段々と崩れ始めている。何草生やしているんだ。「ヤバい!w」じゃないよ。こんなことになっているのは元はと言えばあなたら5Sのせいなんだけど?状況を舐め腐っている。
彼は線路を歩く間も、ガス濃度に言及するジャスミンに「詳しいですけど何か特殊なお仕事されている方ですか?」等鋭い発言をしている。かなり知的で頭の回転が速い印象の山田だが、正直世直し系配信者などという過去は全然賢いとは思えない。若さゆえの的な面もあるんだろうか。
その後のジャスミンに捕まった藤原がジマーだったと判明しているが、これはみんなと離れて何をするつもりだったんだろう。彼も如月努を愛したオカルトマニアで、彼についての冤罪に憤り、GRの成就を願っている。物騒なことをしようとしていたのは間違いないんじゃないか。
解体のためにセンター長から電話がかかってきた時、「ここなら電波が繋がる」ようなことを言っていたけど、2話の解体の件もあるため本当は繋がっていないんだと思う。その後木村に別の位置に連れて来られた時も、センター長と電話を繋げたままの様子がある。あの換気口みたいな部分の下じゃないのに。
ところで「BINGO!!これずっと言ってみたかったんですよ」て何?おもしれー男。
解体中にさらりとハッキングツールの話に触れている。1周目では凄いな、程度にしか思わなかったけど、廻屋の正体やオカルトの記事を読んだ今なら、これが歩の使ったナターシャ・サインのことだとわかる。本当に伏線の張り巡らせ方が凄い。
木村、もとい野村朋子、彼女があざみちゃんに言った「この7年どんな気持ちで生きてきたかあなたにわかるの!?」の言葉。あざみちゃんには分からないかもしれないけど、主人格の歩には痛いほどわかるだろうなあ。と思っていたらこの発言もやらせというか、周りに怪しまれないための演技のような描写もある。「あなた……なんだよね?」から続く言葉からも、彼女はあざみちゃん=如月努の妹で計画を手伝ってくれた人だとわかっているんだろう。
しかしこの後あざみちゃんが突然スッ……と電話を耳に当てるのが唐突で違和感がある。まるでセンター長がお話ししているように見せて、ここで歩に切り替わって辛辣めな内容を話しているのでは。そして突然「センター長さん、そんな言い方ないですよ」と優しいあざみちゃんに戻るため、野村朋子は「え……何?」と動揺しているんだと思う。「どうしたらいいの?」という言葉も美桜に通じるものがある。
歩としては、このツアーは計画の一部でしかなく、山田をおびき寄せ地下に誘い出す方が本命だったんだろう。
この場面、どうもこの犯人炙り出しツアーについての計画を歩は「きっとうまく行く」とあたたかく声をかけておいて、ここでは物凄く突き放すような態度を取っているように思える。それが自分の復讐計画のための冷徹さなのか、人生を丸ごと復讐に費やすことや兄はそんなことを望まないであろうことについての対応なのか、見ようによってはどちらとも取れるだろう。
最後解体センターチャンネルで「いかがでしたか?」しているのじわじわくる。いかがでしたか?系の記事は若干イラッとはくるものの、まあオカルト関連に関しては真実は闇の中なことが多いとは思う。オカルティックに感じられる事件や物事は、複数の事象が複雑に絡み合った結果そう見えたり解明を難しくしていることが多い。
4章 コトリバコ
やった!!コトリバコだ!!
自分はかなりオカルトが好きとはいえUFO・UMA系は割と守備範囲外でどちらかというとホラー寄りそして特に2chの洒落怖とかに夢中だったりしてその中でもかなり有名どころに含まれるコトリバコというのは出てきてかなり嬉しく思うわけでこの話は作り込み等も割と細かく物語としても読み応えがあり名作のひとつと言ってもいいでしょう更に派生のようなものもいくつか見受けられるのでまさに都市伝説として相応しいに違いないはずです。えぇえぇ。
呪われポイントの話で「最期まで同ポイントでいましょうね」の発言で笑ってしまったが、この直後の体調不良事件で早々、ポイントがジャスミンに偏ってはいるのでは?
ちなみに自分は多分3桁ポイントくらいあるはず。ここ最近、消費者側も呪いに巻き込むホラー作品が流行のように感じるし、そういうのを数えきれないくらい見てきたからだ。きっとわざわざこの記事を読んでくださっているほど都市伝説解体センターに夢中なみなさまなら、心当たりがある方々がたくさんいることだろう。
眉崎もセンター長に負けず劣らずのデコルテ晒しファッションだ。しかも美形!!!というキャラクターデザインで、目を閉じたグラですらまつ毛が長いことがわかる。ドット絵ってここまで表現できるんだ。本当にきれいだ。世直し系配信者よりもっと良いまともな活躍の場があったのでは。
胡散臭すぎる眉崎に対して、リナは結構倫理観はまともの人のような雰囲気がある。彼のビジネスパートナー及び恋人のインフルエンサーということで、ステマとかもやっていそうではあるけど、調査先がカスばっかりのためこの人もちょっと安心できる存在でもある。なんで眉崎なんかと付き合っているんだ。
あざみちゃんのポンコツ選択肢の中は本当にとんでもない発言が飛び出してきてこっちが動揺する。「これ飲んで24時間365日推しの配信を視聴しちゃおう!」の発言があるし、イケメンに群がられる水があったら定期購入してたかもとも言う。極め付けは「同人音声でASMR」の言葉。やっぱり深めのインターネット浸けオタクとしか思えない。
自分もかなりのインターネット浸けオタクの自覚があるけど、あざみちゃんの場合はものすごい手広くオタク趣味を楽しんでいるような発言ばかりだ。あざみちゃんの人生の記憶が捏造の可能性も考えたけど、これはやはり実在人生があるのでは?でなければ歩に広く深いオタク趣味があるか、わざわざオタク趣味を人格にインストールしたことになる。
ジャスミンが呪いにかかってしまった。なんで箱に触っちゃったんだろう。本人の人柄的にもノリと勢いもありそうだけど、警察として独自に調査しようとしたんだろうか。かなり深刻に体調が悪そうだし仕事を休んでほしいが、原因を探らないと悪化するばかりなので出張るしかないのか。しかもこの後の様子を見ていると、症状の進みが早すぎる。彼女にも蛇が見え始めたと思うと、早く解決しなければと焦る。
両面宿儺の都市伝説メモだけ、一部丁寧語での記載がある。普段は全体がトシカイくんの楽しげな口調で書かれているはずなんだけど、センター長?それとも昔話としての書かれ方?
Twitterでやたら芋けんぴがネタにされていたのはりぼんに連載決定して少女漫画的ネタからだと思っていたけど、あざみちゃんが芋けんぴ好きだからだったのか。イモーってなるってなんだ。
西谷の家にあった「呪いの完全マニュアル上」には如月努のサインが入っている。西谷がわざわざこの本を手に入れて如月努にサインを求めるほど元々オカルトに傾倒していたようには思えないし、歩の持ち物だったのかもしれない。今回も歩の計画のひとつだろうし、この本を渡して眉崎への呪いに加担させたのかな。
よく考えたら、呪いの箱は西谷がフリマサイトに出して売却済みになっているのに、西谷からの茶葉と一緒にオマケでついてきたというのはおかしい。誰かが購入し、西谷に戻して眉崎に送りつけるよう仕向けたということになる。それならフリマサイトで箱を買ったのは歩なんだろうか。
呪われた箱の出所調査のため、村に向かうと現れる第一村人お爺さんが貴重なホラーポイント。この雰囲気で無言のお爺さんに単身「こんにちは、えへへ」で話しかけられるあざみちゃんが強すぎる。但馬家のお屋敷に来た時のBGMが雰囲気があり、いかにもという感じでとても良い。
ここの蔵で勝手に扉が閉まった件と腕に巻き付いた蛇の件、今見ても全然理由がわからない。あざみちゃんが歩になって扉を閉めたのか?それにしても他に何かしたような雰囲気はない。このゲームプレイ中で登場する事件は全て人間が仕組んでいるようだけど、オカルトもある世界のようなので本当のオカルト案件なのか。そういえば、畠山は蔵の鍵にすら触りたくないと言ったのに、あざみちゃんを心配して蔵の扉を開けてくれたのか。純朴とまで書かれているし優しい。この人のことを騙しているようで少し気が引ける。
絶対に調べられると踏んでいた蔵の中の赤い液体は調べられなかったし、血痕に見えるのになぜノータッチなのかと怯えていたけど、もしかして壁の絵を描いた時の絵の具?
呪いの真相である、飲み合わせによって命の危険が発生するというのは、これまで見てきた事件からすると突飛に思えるかもしれない。ただ世の中には薬による併用禁忌等もあり、有名どころで言えばグレープフルーツ等の一部柑橘系と、一部の薬の飲み合わせは危険だ。でも飲料や食事による「飲み合わせが危険」という話ってかなり都市伝説っぽい。
よくわからない模様の描いてある箱自体より、中に自分の写真に針とかが刺さったものや藁人形と虫の死骸、さらに人の歯が入っている方が怖い。悪意の詰め合わせフルセットといった感じ。
3章には「神」という言葉が何度か出てくるけど、ひとつはお茶による幻覚の蛇、もうひとつは歩ことSAMEZIMA管理人のことだと思う。配達員、西ちゃんの話や悩みを聞いて、コトリバコ(偽)の作り方や呪いのやり方について教示した「神」は歩だろう。
配達員をあざみちゃんが鞄でぶん殴ったけど、かなり重めかつ強力な一撃で貴重なギャグ?シーンだった。その鞄そんなに重いんだ。本革とかでできてる?ドクターマーチンとか?
5章 ドッペルゲンガー
タイトルが「罪人の影」で直球だ。
富入の「私、これでも愛情深いの」のセリフが印象的で、本当に人情のある良い人だったなという思いがある。それにしても作中悪い顔選手権優勝候補な表情を散々出していたけど。センター長もこの人も、ドット絵なのでわかりにくいが蛇のような目をしているように見える。
今回の依頼者黒沢は最初嫌な感じもなくまともに受け答えできていたので、1周目では今度こそ倫理観崩壊してない人だと思っていたのに天誅事件の主犯格ともいえる立場だったなんて。
ポンコツ選択肢で突然黒歴史ノートの話が出てくる。オリジナル異世界転生ハーレムもの漫画びっしりノートにを描いていたとは恐れ入った。機密情報が盗まれるのは勿論最悪だけど、こういうものが誰かの目に触れる恐怖は半端じゃない。ところでこのノートは……いつ描いているんだろう……?もしや福来あざみとしての人生は思っているより長いんだろうか。
黒沢が直接出会ったドッペルゲンガーってなんなんだろう。他者の変装にしても、本人が自分だったと主張するレベルで似ているようなので謎だ。姿形の似ているジマーにやらせた?それともこれもガチオカルト案件?それとも黒沢がこの現状を盛り上げて、あざみちゃんを利用するためにした自演とか。ジャスミンの「ドッペルゲンガーを見たにしては妙に落ち着いている」発言的にもこれだろうか。でもそうすると、「ドッペルゲンガーが先に家に帰ってきていた」という家政婦の話は虚言のため、黒沢が上げた悲鳴に物凄い驚いたんじゃないだろうか。
SNS調査で見えた、如月努を持ち上げGRを望むジマーたちの様子は奇々解体の2番サビの歌詞のことを思い出す。「祀る祀るやいやいと 見え透いた手垢に塗れて」の部分とかまさにそう。過激派まで行くと、彼のことを純粋に尊敬しているというより、都合の良い妄想を押し付け勝手に持ち上げているような雰囲気を感じてしまう。歩にとってはジマーも復讐するべき民衆の中の存在でしかないのかもしれない。
アイカのところに届いた謎のDMも、歩か廻屋の使用したナターシャ・サインのアカウント乗っ取りなんだろう。便利〜。
1周目で思い切り見逃していたか忘れていたみたいだけど、黒沢が学生時代所属していた部活の顧問が如月努だった。そうなると彼は顔も人柄も知っている相手に殺人の罪を擦りつけたことになる。信じられない。SNSで暴言を吐く人について「画面の向こうの顔も人物も知らない人だからそんなことができる」というのはよく聞く話だ。それなのに画面の向こうでもなんでもない、生身の人間として知っている相手をそんな……。反吐が出そう。
HDDってハードディスクドライブだと思うけど、あざみちゃんこれもわかっていなかった。知識の偏りが激しすぎる。黒沢の部屋から無くなっていたHDDに5の記載があるようだけど、5Sの映像をまとめるのに使っていたのだろうか。処分していなかったことを他のメンバーに責められていた様子を見るに、犯罪の証拠でもあるものをまさか処分を忘れていたわけではないだろう。昔の栄光の時代について残しておきたかったのか。
ドッペルゲンガーの影も歩による状況把握の結果でしかないはずなのに、彼らがあざみちゃんを見て笑っていたのはどういうことなんだろう。ジマーが歩を見て笑っている、みたいな比喩なんだろうか。
夜道の帰宅シーンで、「見たくない…聞きたくない…怖い…辛い…助けて…」は如月努の声なのか、歩の心の声なのか。あざみちゃんも「ここは真っ暗なのにうるさい」と言っていることから、歩だろうか。このイベントの真っ暗な場所は既に帰り道ではなくて、歩という存在の頭の中なのか。
あざみちゃんが「私と静かなところに行きましょうか?」と優しく返答した結果、それに返ってくる呼びかけはセンター長の「あざみさん」になる。振り返った先にいるのはセンター長ではなくドッペルゲンガー。彼女が3つの人格のうちのひとつであることを考えるとこのシーンはとても象徴的に思える。
ポンコツ選択肢再び。中田と警備員がサーバー室で仲良く野球拳のコメントで絶句してしまったけど、あざみちゃん本人も「それはもう別件の都市伝説」と言っていて安心した。そんなにまともな感性があるのにあの選択肢はどこから来たんだ。
しかし都市伝説解体センターがジマーから敵視され、アンチが湧いてるのはなぜだろう。この章の最後的に、黒沢が噂を流してるとかかな。
「過保護だ親バカだと言われたこともありましたが」と黒沢征二は言う。当初はまあこういう雰囲気の人いるよね、ぐらいの気持ちだったけど、今見るとコイツ引っ叩くぞという気持ちになってしまう。自分としては、基本的には日本の警察というのは世界的に見てもかなり真面目にまともに職務をこなしていて信頼がおける組織だと思っている。それでもTVを見ていると時折汚職の話が出ていたりするので、ここまででなくとも不祥事はあるにはあるんだろうな。
ここで見られるドッペルゲンガーの影は実は黒沢本人だけど、あちこちで色々と触っているのは念視で見せるためで、あざみちゃんを金庫へ誘導するためだったんだろうか。つくづく罪を他人になすり付けるのが上手なんだな。特技にそう書け。
この辺り、登場している人物全員がなんとなくきな臭い。依頼者サイドの人間の他にも、全てを語らないセンター長や謎の人脈があるジャスミンもだ。物語が収束していってる感覚がある。
ジマーの中で過激派になってしまった皆さんを見ていると、新興宗教がテロ組織になってるみたいな空気感を感じてかなり怖い。
ジマー4人組が迫ってくる時のジャスミンの手の上がり方が完全に“やる気”で頼もしい。この後の突入からの展開が激アツだけど、今までギャルの相棒だったジャスミンに突き放され、位の高い警察だと知らされいきなり手の届かない存在になった感覚が寂しくもある。
ところであざみちゃん、センターが怪しいのは否定しないんだ。
ジャスミンが管理人の元へ突撃した時、管理人の顔を見て驚き、「ゼロ枚目」と呟く。ゼロ枚目は天誅事件に関わっているはずなので、彼女は管理人が天誅事件に関わる誰かなのだとこの時点で気がついている。廻屋がそうだと気がついたんじゃないかと思うけど、彼らはこの時点で顔を見られると困るのではないか。あざみちゃんとの関連に気がつかれかねないからだ。個人的には、管理人は配信で使われていたあのおかめに三角形の意匠のお面をつけていたのではないかと思う。配信でジャスミンは散々あのお面=センター長だと印象付けられていただろう。顔はバレないし、服ももったりしたローブなので男性女性の判別もつきにくい。
いつも思うんだけど、PCとか使う時はみんな部屋の照明とかつけた方がいいんじゃないかな。
6章 鮫島事件
SAMEZIMA管理人の全国電波ジャックでスタート。しかしものすごいハッキング技術だ。
センター前をデモ隊みたいな過激な人々に占拠されている様子で、彼らも5Sがやっていた勝手な世直し活動と何か違うのだろうか。こういうのを見ると不愉快な感情になるけど、いつ自分が彼ら側にならないかと不安な気分にもなる。自分もネットの世界をよく覗いているし、画像等は揺るがぬ証拠だと当然のように思い生きているからだ。情報に踊らされ、思い込みで過激な思想に染まらないとは断言できない。怖い。
「こんな夜中に呼び鈴が」に対してのあざみちゃんの「家に来たのはお母さんかな?」で笑い声が出てしまった。いきなり平和すぎる。
センター長の操作パートではこれまでの事件を振り返る形になるけど、コトリバコ(仮)もしっかり飾ってることになってるんだ。持って帰ってきたことはもともと描写があったけど、あの嫌な中身も当然そのままだろう。いくらオカルト好きでも奥歯とか虫の死骸入りの呪詛ボックスと同居はちょっと……。
時々「山田さんは異界から戻ってこられるでしょうか」「黒沢さんの末路が楽しみですね」等コメントがある。内心草を生やしているんじゃないかと思えてしまう。「あなたの嘘は人を貶める」も、今回のあざみちゃんの件に限らず兄の件についても言っているんだろう。
SAMEZIMA掲示板を見て、隠しリンク等に対するセンター長はのリアクションを見るに凄く楽しそうに見える。こういう仕掛けはオカルト的な楽しみがあるし、この人とことんオカルトマニアなんだなと思える。
得た情報をあざみちゃんと共有する際、「good ですよ」とセンター長はコメントしていた。good!は普段あざみちゃんが使っている言葉だ。これも製作陣は意識しているんだろうか。この2人の事情のことを考えると、この不意な言葉もドキッとする。
危ういところでの富入登場で安心感が半端ではない。なにせ本職の警察の登場だ。同行していると本当に表情差分がいいなと感じるし、凄んだような表情がジャスミンに似ていて感動する。
SNS調査は心がささくれるような発言が多いが、センターの動画が好きな人が再開を願っていたり、あざみちゃんが動画を手伝いたいと発言しているのを見ると穏やかな気持ちになる。でも、どちらとも実際は叶わない願いだと思うと胸が苦しい。
「破滅してもいいかも」の発言について、富入が「そういう子は悟ってるんじゃなくて想像力が足りないの」と返答している。自分も考えが足りない側だ。すごい勢いで痛いところに突き刺さる。
調査メモの途中、いきなりセンター長の言葉が書き込まれている部分がある。おそらくセンター長の操作パートの部分だからだとは思うけど、でもこのノートはあざみちゃんの記入しているもののはずだ。センター長の意識で書き込んでいるんだろうか。
クローゼットに行く時もエレベーターを降りている。ここもある意味異界なのかもしれない。通常では辿り着くことはない場所だ。
クローゼットの調査で、謎かけの答えを入力した後の画面に管理人が映っているが、なんだかイエーイみたいなポーズに見える。時々管理人のノリが若干軽く、呪いの動画のこともあり廻屋を連想する。
完全に1周目に見落としていたけど、天誅事件の時如月努は野村朋子と飲食店にいたというアリバイがあった。それで異界ツアーの時、彼女は「如月のことだってそう!」と名前を出し激昂したのだろう。努は日記で被害者で兄の野村のことも呼び捨てしていたし、以前から兄妹と交流があった様子だ。その上兄が殺されたタイミングで、自分と一緒に過ごしていたアリバイのある努が犯人扱いの果てに自死したとなれば、妹の彼女にとってはたまったものではないだろう。彼女は何重にも傷つけられたのだ。
遂に研究室まで辿り着いた。研究資料を守ってくれた同僚たちのことを含め、ここまで来ると如月努がたくさんの人に愛されたことは疑いようがない。ここのBGMは静謐で悲しい印象を受ける。
研究室での調査は核心に迫る部分ばかりだ。
努の影を見る時、突然あざみちゃんが「私震えてる?」という台詞を言う時がある。彼女は無自覚なんだろうけど、兄の姿を視た歩の震えなのではないかと思う。
子供の頃の歩が「頭の中がうるさい」に関しては、個人的にはギフテッドとしての知性の高さでそうなっているのではないかと思う。自分もあまり医学知識には詳しくないので想像でしかないけど、「発散のためにハッキングしているのか」と努も書いているし、処理能力が高いあまりに頭の中がごちゃごちゃしてしまっているのではないだろうか。頬に触れることで落ち着かせるというのも、切り替えが必要なのかもしれない。ここであざみちゃんが「私もわかる」と言っている。同一人物なんだなあ。
調査を進めた努が、犯人のことを「彼を思うと」と書いている。教え子の黒沢が犯人の1人であることを気にかけているのか。
ひみつけっしゃの落書きは富入には見えていないし、線も赤なので実際はそこにはないものなんだろう。昔の思い出を幻視しているんだろうか。右に多分トシカイくんの元になっているトナカイか鹿が描いてある。歩が好きだったのか。それともイマジナリーフレンドとして前から存在したのか。目の描いてある覆面は今の管理人の原型で、今この頃の思い出をなぞっているようで悲しい。
兄の予言は誰へ向けていたんだろう。残していく妹へだろうか。
メガネは当然兄がつけていたものだけど、センター長の身につけているネックレスも兄の遺品なんだと思う。兄が若い頃服に、そして大人になってからは帽子につけていたエンブレムだ。
研究室での調査を終え、富入は捜査のため去っていく。この時、彼は「私は如月弟がお兄さんのために用意した全てを破壊しに行くのよ」と言った。本当に優しい言い方だと思う。この前にも、この一連の事件は警察の責任だと謝罪もしてくれた。これらの言葉は歩にどう映ったのだろうか。
最終目的のため、これまで巡った場所へ行くというのはゲームの流れとしてすごくいい。
ちょこちょこと現れるあざみちゃんや管理人の過去の痕跡。本人は調査した時の痕跡だと思っているけど、おそらく歩として活動している時のものも混ざっている。
教会の墓地に自分の足で来ないなら誘拐するという旨の手紙も黒沢宅で見つかる。今更ながら、管理人のこの綺麗で丁寧な敬語口調は廻屋のことを連想する。管理人の覆面の下は廻屋の顔なのかと考えたけど、5Sメンバーの怯えや怒りの反応的には歩かあざみちゃんの顔で対峙したように感じる。
満を持して教会のシーンへ。
あざみちゃん=誘拐犯だと分かっている様子の5Sメンバーは尋常じゃなく怯えている。そこでナイフを持って「今楽にしてあげます」は言葉選びそれで良かったのか?恐怖を加速させている。
野村健吾の事件について完璧に犯人が明かされたことは、この瞬間でなくてもいつか妹は知るはずだ。彼女は今どうしているんだろう。
ジャスミンの格好良い再登場が本当に嬉しかった。この抱きつくシーンは感動的で良いんだけど、この後の展開でジャスミンの心境はめちゃくちゃだよ。
あざみちゃんの解体も激アツすぎる展開だ。6章は最終章なだけあり、盛り上がる展開が次々にやってくる。大興奮のセンター長、もとい真犯人である廻屋。いったい誰なのでしょうか!?じゃないよ。クイズ番組じゃないんだから。あざみちゃんの「解体」かわいい〜(血涙)。
今まで信頼を寄せ、助けてくれた探偵こそ犯人だと助手が突きつける構図の悲しさ。しかも探偵が、そのことを助手の成長や良いことだとして喜びを感じているのが余計に……。
ゲームスタート地点からここまで、廻屋の内面が大っぴらに明かされることはない。ずっと「興奮すると早口になる生粋のオカルトマニアで、若干人の心は欠けているが悪い人ではないだろう」くらいの評価以外の姿をあまり見せない。時折あざみちゃんへ向ける優しさや信頼も見え隠れするものの、どんな人物なのかははっきりしない。しかし、全ての解体を終えたその時、彼が使った「おぞましい」という言葉で少しその内側を覗けたような気がする。この言葉は追い詰められていた兄を励まそうとして、しかしかえって苦しめたかつての自分への形容詞だ。
「おぞましい」という言葉は、日常生活中に目にしたり使用することはそうそうないだろう。尋常ではない恐怖や嫌悪を示す、とにかく強い言葉だ。その言葉を、いつも余裕のある態度で、なんならいつでも笑っていた廻屋が使ったことで、彼の中に燃える憎悪の気配が感じ取れて悲しい。
復讐を止めたいあざみちゃんの「後悔が恨みの形で続いているのはお兄さんにとって絶望だ」というセリフについて、きっと本人たちはわかっているんだろう。多くの人に愛された優しい兄がそんなことを望むはずがないことを理解した上で、どうしても全てを許せなかったし、兄の汚名を濯ぐためにこうしたかった。
「私の良き理解者であり兄が望んだ私の」のシーンで電話を耳に当てる廻屋、全てを終えこれから命を断つ犯人の見た目をしている。断崖絶壁とかで話してそうだ。
上記セリフの続きについて、自分としては「私の姿」だったのかなと思っている。兄は人生を楽しく歩んで生きることを望んだのかもしれない。当然のことだ。でもそれは……最愛の兄を惨く恨みの残る形で失った人間にできることだろうか。
完遂されるグレートリセット。日本全国、そしてほぼ全員の国民への天罰及び呪いが成就した瞬間の絶望感が凄まじい。特に何も悪いことしてない人も、最低でもクレカ情報丸出しになるの地獄すぎる。全国民デジタルタトゥーと表現している人を以前見かけて、全く笑い事ではないのに笑ってしまった。
この後始まるシーンで流れ始める、初めてのフルバージョンの奇々解体で情緒おかしくなるかと思った。
ここからはあざみちゃんの操作ができなくなる。自分の解釈になるけど、このあたりから物語はジャスミン視点になったように思える。あざみちゃんはプレイヤーの手を離れる。彼女を動かし、ここまでの冒険を通して愛着を覚えたプレイヤーも少なくないだろう。それなのに、純粋無垢で可愛らしい福来あざみは別の存在に切り替わり、こちらを嘲笑う。まるであの子は連れ去られるかのようにして、全てを仕組んだ犯人と共に目の前で手のひらから抜けていく。プレイヤーの感覚はそのままジャスミンの心情に置き換えられるんじゃないかと思っている。
しかし常々思うのが、如月歩からはモリアーティとホームズ両方の要素を感じる。様々な人を操り事件を引き起こす様子はモリアーティだし、異常な洞察力と知識を使い真犯人に辿り着く、明かすものとしての姿はホームズを連想させる。追加であざみちゃんは助手のワトソンくんだし。1人で全部やっている。
警察の資料としての廻屋の写真が仮面姿なことにギョッとしたけど、そういえばあざみちゃんしか直接顔を見ていないんだった。みんなが知る廻屋は配信動画の中の姿のみか。
最後にジャスミンが「(解体センターの)噂があるんですよ」と呟く。都市伝説解体センターが丸ごと都市伝説となったことを示唆している。きっと廻屋は大興奮していることだろう。
以下、気になっていること
◯廻屋は本当に存在しないのか
個人的にはしていると思っている。もちろん一個人としてではなく、人格のひとつとしてだ。
ジャスミンと富入の話す内容を見ていると、「廻屋は存在せず、歩がひと芝居打っている」と捉えられているように感じる。確かに彼は声とお面姿しか見られていないし、声は岡本信彦なのでどう考えても男性とはいえ、そんなのは画面越しなのだからボイスチェンジャー等を使用する手があるからいくらでも誤魔化しがきく。あのお面の下が歩だと仮定しても矛盾は起きない。
ただ、2人は「兄をモデルにしたんだろう」という旨のことを言っているが、正直なところ本当にそうか?と思っている。ゲーム中で得た如月努の印象と、廻屋の印象が違いすぎる。自分の中で、男性でものすごいオカルトマニアというところしか結びついていない。
自分としては、「廻屋は歩のイマジナリーフレンドのような別人格」なんじゃないかと思っている。もう1人の兄弟のような。まずそもそもとしてあゆみとあゆむ、歩と渉で名前がものすごく近しい。それに廻屋は努のことを「兄」と言っているので、彼自身は弟の自認なんじゃないだろうか。
歩の中に生まれたもう1人の下の子が廻屋で、兄の無念を晴らす復讐のため歩と共謀したのが彼なのでは?という捉え方になる。イマジナリー双子みたいなイメージだ。これは完全に自分の解釈というか、感じた印象なので確証はない。
それにエンディング後のムービーの中、異国の解体センターであざみちゃんと入れ替わりに現れたのはどう見ても廻屋だった。歩には見えない。大衆への復讐が終わった今、廻屋のふりをする必要はないし、多分解体センター長の廻屋本人だと思う。
◯グレートリセットについて
善も悪もなく全員処刑されたので、多分エンディング後の日本は地獄みたいになっている。
免れることができるとすれば本当に電子機器に触れず過ごしている人とかだろうか。
あざみちゃんは「ひとつのグループだからとそこに属する人間を一括りにしたくない」というようなことを言っていたけど、歩は全てを一括りにしてグレートリセットを起こしてしまった。もちろんそれは褒められるべきことではない。
ただ、どうしても考えてしまう。
自分にも兄弟がいる。数十年一緒に楽しく兄弟をやってきたし、彼には今後も健やかに人生を歩んでほしいと思っている。
それなのに、その兄弟がある日突然謂れのない誹謗中傷に晒され、苦しみの果てに自分で命を絶ってしまったとしたら?
とてもではないけどまともに生きていけないだろう。悲しみと苦しみは想像を絶する。自分が逆の立場なら自分のことなど忘れて生きてほしいと願うだろうけど、とても無理な話だ。
不特定多数への不信感も当然生まれると思う。しかも悪いことに顔も見えない名前もわからない相手だ。街を歩いたとして、そこら中全ての人間が敵に見えるんじゃないだろうか。加えて報道機関まで兄弟を追い詰めた相手だ。しかも常人には難しいだろうけど、歩なら警察ですら信用ならないことに簡単に辿り着くだろう。それに彼女には他に家族もいない。自分ですら兄を傷つけたと思っている。もう信頼できる相手が1人もいない状況だ。
世界の全てに対する憎悪が燃料になり、ブレーキになる存在もいないならもう彼女には失うものはない。自分ですらどうなろうとかまわない最強の無敵の人だ。しかもそこになんだってできる高い知能とハッキングの力までついてくる。
彼女には選択肢がグレートリセットしかなかったんだろうか。
◯エンディング後について
「ここがお前の新しい解体センターなのか?」という台詞に対して、異国解体センターの雰囲気たっぷり玉座と雰囲気たっぷりローブからあざみちゃんが現れて返答するの意地が悪くないか?ジャスミンは絶対歩が出てくると思っていたよね。しかも、存在しないと考えられていた廻屋への切り替わりも見せつけられる。悪質なドッキリなんじゃなかろうか……。
ここでも歩は一切顔を見せない。そういうところが謎めいたキャラクターとして良いと思う。
結局、復讐は終え表に出てくるのはあざみちゃんと廻屋なこと、なぜ高跳びしたのちまた解体センターを再スタートさせているのかは謎に包まれている。歩の心情や人間性、性格などの詳しい部分については闇の中だ。なので、このあたりの理由についてはプレイヤーが想像するしかない。
自分の想像、いやもはや妄想だけど、個人的には歩の人生についてはもう本人が復讐に費やし捨てているに等しい状況になっているんじゃないかと思っている。別ゲームの文言だけど「復讐を遂げるまで安らかに眠るなかれ」のように。すごく悲しいことだけど。
その結果、復讐を終えた今廻屋とあざみちゃんに一旦生きることを託してるんじゃないか、というせめてもの希望的観測でいる。何よりもう復讐が続いていて欲しくないという思いもある。人格のひとつでしかないとはいえ、2人から特別に切り離された人格のあざみちゃんという「理解者」を得て、憎悪もとりあえずでも沈静化ていてほしい。
とはいえ最後の最後の音楽がものすごい不穏だったのでどうなっちゃうんだ感は強い。
あの後ジャスミンはどうするんだろう。しょっぴくのが無理な相手とはいえ、自分の正義を簡単には曲げるような人ではないという信頼がある。「あざみは何も知らない。あなた方はあの子をどうする?」の回答をしに来たんじゃないか、という感じもする。
おわりに
2周目も発見が多くて楽しかった。
やはりこの物語は自分の手で、ゲームの形プレイしてこそ楽しめる面が大きいと思う。初めから小説や漫画の形ではこうはいかなかっただろう。多分、違和感を感じつつも形にならないまま次のシーンへ移行していくのも難しかっただろうし、あざみちゃんを操作してこその真相の衝撃があるだろう。
物語の閉じ方としてすごく良かったので、続編はある方が野暮なのではないか、これで完結でいいだろうと思っている。ただ、この世界にまだ触れていたい、もっとプレイしたいという思いがある。続編があれば喜んで手に取るだろう。いやでも野暮かな……いや……でも……。
とにかく、今後も様々なメディア展開もあるようだし楽しみに待ちたい。これを書いている間にもりぼんの連載が開始されたし、グッズももうすぐだし、ボイスドラマも予定があるらしい。
楽しみ。



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