だから高市が標的に…中国は大喜び! 竹中平蔵「立憲・岡田議員は外交的センスが欠如」詰問に苦言 “経済と外交で綱渡り状態に陥った日本”
岡田議員の「外交的センスの欠如」
野党側、具体的には立憲民主党の岡田克也議員が国会の場で執拗にこの点を問い詰め、それに対して高市早苗さんたちがポロッと本音の答弁をしてしまった。これは、高市さんも口が滑ったのでしょうが、岡田議員も外交的センスが欠如していると言わざるを得ません。 「台湾を巡りアメリカが中国と戦闘状態になれば、日本にも火の粉が降りかかる」。これは日本政府内では誰もが理解している「暗黙の了解」であり、中国政府だって「日本はそう動くだろう」と分析済みの話です。しかし、それを公の場で「言語化」してしまったことが問題です。言わなくてもいいことを言った結果、現状維持のバランスが崩れ、中国側に反発の口実を与えてしまったのです。発言そのものは間違っていた訳ではありませんが、一度口に出してしまった言葉は、もう取り消すことができません。 では、なぜ中国はこの発言に対して、これほどまでに過敏に反応し、制裁を示唆するような動きを見せているのでしょうか。単にメンツの問題だけではありません。ここには中国国内の深刻な経済事情と政治事情が絡んでいます。 端的に言えば、中国は「外に敵を作る」必要があったのです。
中国が日本の失言に飛びついた「真の理由」
現在の中国経済は、皆さんが想像している以上に悪い状況にあります。長年続いた不動産バブルが崩壊し、かつてのような高い経済成長率はもう望めません。去年より今年、今年より来年と、成長率が徐々に低下していくのは不可避のトレンドです。これまで中国共産党は、圧倒的な経済成長という果実を国民に与えることで、一党独裁の矛盾や社会的不満を覆い隠してきました。チャーチルが述べたように「成長は全ての矛盾を癒やす」というわけです。しかし、その成長が止まった今、隠されていた矛盾が一気に噴出し始めています。 さらに深刻なのが、現在の共産党指導部に対する国民の視線です。中国には「科挙」の伝統があります。激しい競争を勝ち抜いてきたエリートに対するリスペクトが社会の根底にあるのです。かつての共産党指導部には、共産主義青年団(共青団)出身者のように、実力でのし上がってきたテクノクラートたちがいました。しかし、習近平体制下でバランスが崩れ、いわゆる「太子党」(親の七光りで権力を持った二世、三世たち)による支配が強まっています。