正解はまだない…だから面白い。2025年のスマートグラス界は「無法地帯」

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正解はまだない…だから面白い。2025年のスマートグラス界は「無法地帯」
Image: Raymond Wong / Gizmodo US

Meta(メタ)を筆頭に、今年は本当に多くのスマートグラスが発表されました。各社・各モデルが「スマートグラスとは?」で試行錯誤していることが、その仕様・機能からよく伝わってきます。

ディスプレイを搭載する。カメラもスピーカーも排除して軽さにコミットする。スポーツに特化する。バッテリーを重要視する…など、正解探しが続いています。

米GizmodoのJames Pero記者は、そんな多種多様なスマートグラスを今年多くレビューしてきました。今、彼が思うのは、「Androidスマホの初期みたいだな」。

ワイルドさ、混沌さ、ハングリーさがあのころを思い出すといいます。以下、Pero記者の2025年スマートグラス総括オピニオンです。


今では当たり前のスマートフォンですが、初期のころは(特にAndroid端末は)なんと言いましょうか…、個性的というか、はちゃめちゃというか、支離滅裂の無法地帯というか。

形状が独特だったり、FMトランスミッター載せてみたり、カラバリも思いつく色すべてやってみたり。とにかくかつてワイルドな時代があったのです。そして、今あのワイルドな時代を生きているのが、スマートグラス業界だと思います。

2025年のスマートグラス業界は激動でした。業界で先陣を切ったMetaのRay-Banコラボグラスに新モデルが出て、ディスプレイ搭載モデルのMeta Ray-Ban Displayも出て、Oakleyとのコラボグラスも登場。Metaのスマートグラスは4モデルもリリースされたのです。

数でも市場をリードするMetaに続き、多くの企業がスマートグラスに参入し、スマートグラスというモノの幅を広げています。

Metaの考えるスマートグラスとは、カメラがあり、オーディオがあり、AIがある全部乗せです。ここにスクリーンを加えたのがMeta Ray-Ban Display。スマートグラスユーザーが求めるのは、写真や動画を撮影でき、かつAIアシスタントと音声でやり取りできるメガネなのだとMetaが考えているのは明らかです。しかし、スマートグラス市場に参入する者すべてがそう考えているわけではありません。

例えばEven G2をリリースしたEven Realitiesは、カメラもスピーカーもないスタイル(スクリーンあり)。

カメラのないスマートグラス「Even G2」。ユニークだけどまだ未完成感あり

前ではなく、360度全方向に進んでいる雰囲気漂うスマートグラス業界。まだ正解が何か定まっておらず、各社が試行錯誤しているところが、ガジェットとして最高にわくわ...

https://www.gizmodo.jp/2025/12/even-realities-g2-review.html

周囲のプライバシーが気になる人を含め、ガジェットよりもメガネ寄りのアイテムで多くの人が手に取りやすい仕様です。搭載されたスクリーンはヘッドアップディスプレイで、ユーザーに通知やメッセージ、ナビを表示するためのもので、メガネらしく視覚に特化しています。

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Image: Raymond Wong / Gizmodo US

スクリーンありで、より未来を見据えたのがフルカラーディスプレイ搭載のInmo Air 3。

努力してまで使うスマートグラスは無意味。Inmo Air 3が示した現実

今秋ドイツにて開催されたIFAにも出展していたスマートグラスInmo Air 3。フルカラーディスプレイ搭載のスマートグラスで、指輪で操作するのが特徴です。M...

https://www.gizmodo.jp/2025/10/inmo-air-3-smartglasses-review.html

ヘッドアップディスプレイではなく、目の前に大画面が広がります。この手のタイプはVRヘッドセットの印象が強く、家でのエンタメ利用が主になりますが、Inmo Air 3はあくまでスマートグラスをかけて出かける想定なんです。そこにあくまでメガネで周囲になじむアクセサリー的立ち位置にいたいのか、顔に貼り付けるコンピューターとしてガンガンに目立ちたいのか、どっちつかずでゴールが何かが揺らぐ印象を受けました。

スクリーンで言えば、他にも会社ごとに目指すところの違いがわかりやすい。MetaのディスプレイはLCOS技術を採用しており、LEDライトで照らす方法。これがフルカラーで明るさ最大5,000ニト。フルカラーじゃなくていいし、輝度もそんなにいらなくない?というのがRokid

ライバルはMeta。ディスプレイ搭載スマートグラスRokidを触ってきた

「大ヒット」と公式が豪語するRay-BanとコラボしたMetaのスマートグラス。スマートグラスは、ここ最近再び大きな盛り上がりを見せています。が、それも本格的...

https://www.gizmodo.jp/2025/09/rokid-glasses-hands-on-smart-glasses-buggy-voice-assistant.html

グリーンのモノクロディスプレイでmicroLEDを搭載。Metaほど画面が明るくないものの、十分見えます。タスクはこなせます。

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Image: Raymond Wong / Gizmodo US

スマートグラス1つで完結させないというのも、また試行錯誤するユニークなアプローチです。MetaはNeural Bandというリストバンドでの操作を導入。Even Realitiesは、Even R1という指輪での操作を導入。前者は同梱で、後者は単体でもスマートリングとして使用できる別売のオプションなことも、違いが見えるいい例です。

今は各社が思うスマートグラスをリリースするワイルドな開拓時代にあるわけですが、Apple(アップル)もここに参入すると噂されています。

来年から再来年にはリンゴ印のスマートグラスが発表される可能性が。Appleの試行錯誤がどんなものになるかはわからないものの、1つ確かなのはiPhoneとの連携がガッチガチだろうなということ。Apple Vision ProのソフトウェアであるvisionOSも、きっと使われるでしょう。

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Image: Raymond Wong / Gizmodo US

今のスマートグラスはまだまだアーリーアダプターが面白がって使う段階。一般的に普及する、つまり多くの人にとって実用的なフェーズにはありません。

でも、スマートフォンを、Androidを見てきたからこそ期待したくなるのです。いつか、今このときを振り返って「あのころはめちゃくちゃで面白いやつがあったよね」って思いながら、スマートグラスをかけている未来がくることを。

まだ多くの賛同は(まったく)得られないものの、僕個人としてはスマートグラスに期待しています(プライベートで実際に使ってもいるんです)。

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