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15年の現場で掴んだゲーム開発を前に進める唯一の方法

  • アイデアはあるのに形にならない

  • 調べてばかりで一向に作り始められない

  • 作り始めても、永遠に完成が見えない

  • 時間が経つにつれて、どんどん気持ちが重くなる

ゲーム開発って、なぜあんなに前に進まないのでしょうか。いつの間にか時間が経過している。

…これ、昔の僕そのものです。

15年間、現場(会社員、業務委託、個人開発)でずっとこの「前に進まない問題」に向き合ってきました。

そしてある時、気づいてしまったんです。

「ゲーム開発が前に進まない理由は、技術不足でも、才能不足でも、環境のせいでもない。"遅さ" こそがすべての元凶だ」と。

これが、現場で15年過ごしてたどり着いた結論です。結局、色んな意味で「遅い」ことが最もモノづくりを阻害する要素なのです。

このnoteでは、僕が15年かけてやっと言語化できた

「ゲーム開発を前に進める唯一の方法=破壊的スピード開発」

この思想についてお話していきます。もしあなたのゲームが前に進まなくて困っているということでしたら、ぜひ最後まで読んでみてください。

1.現場で「ある残酷な事実」に気づいた

開発の現場に入ったばかりの頃、僕はこう思っていました。

「技術が高ければゲームは前に進むだろう」
「優秀なメンバーがいればうまくいくだろう」
「正しい設計をすれば失敗しないだろう」

これらの要素が揃っていたら製品はちゃんと完成しそうですよね。

……結局、全部間違ってました。

●現場で本当に起きていたこと

  • 設計に時間をかけすぎて期限が消える

  • 実装せず議論だけ続く

  • 仕様が迷走する

  • 「完璧に作ろう」として1mmも前に進まない

  • 個人開発者は、そもそも作る前に心が折れる

15年の中で、大型タイトルも個人開発も、
止まる理由はいつも同じでした。

「作るスピードが遅い」というただ一点。

技術でも才能でもなく「動くものを作るスピード」 が圧倒的に足りていない。

これが、ゲーム開発を殺す原因でした。

2. 「破壊的スピード開発」とは高速で作り、壊し、前へ進むための思想

僕がたどり着いた答えはとてもシンプルです。

高速で作り評価、必要ならすぐ壊す。
その繰り返しが、ゲーム開発を前に進める唯一の方法だ。

ここでいう「高速」とは雑に作るという意味ではありません。

●高速開発=「触れるものを最短で作る」こと

これができると、

  • 思っていたものと現実のギャップがすぐわかる

  • 判断が速くなる

  • 仕様迷走が消える

  • チームでも個人でも進捗が可視化される

  • 作っている本人のモチベが続く

逆に言えば、

触れるものがない状態が一番の地獄。

結局触って判断してみるしかないんですよね。頭の中では完璧に出来ていても実際作ってみたら全然イメージと違っていたということないですか?

僕は何度もあります。特にチーム開発では各メンバーの頭の中にそれぞれゲームの完成イメージがありますが、1つに収束する必要があります。これは仕様書だけでは収集がつきません。

形になって実際に実機で触って体験、評価できるものがあって始めてイメージは固まっていきます。

つまり「考えているだけ」の時間は開発の寿命をどんどん削っていくわけです。

だから僕は、いつも「まず高速で形にする」ことを最優先にしてきました。この考え方を、僕は「破壊的スピード開発」と呼ぶことにしています。

高速に開発し、評価、必要なら壊して前に進めていくという意味で「破壊的」というちょっと怖そうなキーワードを入れています。


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3. 僕が見てきた「速度で勝つ人・負ける人」

15年現場で見てきてできる人と出来ない人には大きな差があります。その1つが「速度」です。

とにかくできる人は速度がとてつもなく早いです。

速度で勝つ人

  • 悩む前に作る

  • いったん仮で作る

  • 捨てる前提で作る

  • 判断が速い

  • 遅くなりそうな作業を避ける

  • とにかく量を出す

  • セクションを飛び越えてやる

速度で負ける人

  • 完璧主義

  • 調べすぎる

  • 設計にこだわり過ぎる

  • 触れるものが出てこない

  • 手が遅い

  • 判断が遅い

  • 自分の領域内だけで作業する

この違いは才能じゃなくて

「速度を大事にするかどうか」

だけ。

「でも結局これって技術力が必要なんじゃないの?」

って思いますよね。

僕も以前はそう思っていたのですが、それは違うと断言できます。もちろん技術力がある方がより効率的に作れるかも知れません。

しかし最も大事なことは速度が大事という「思想」なのです。

いくら技術力があっても「速度」を軽視すれば先に進みません。逆に技術力が少ない状態で思想があれば、プロジェクトは前に進みます。

なぜなら形になっているものがあるからです。技術は自然と身についていきます。

4. 実体験:大規模タイトルで起きた「前に進まない地獄」

これは僕の開発経験の中でも特に強烈に覚えている話。

当時、所属プロジェクトでは新規性の高いバトルシステムを作っていました。答えが見えない。

仮実装しても思った通りに動かない。問題点が多すぎて、何から手をつければいいのか誰もわからない。

バトルチーム全体が「霧の中」にいました。

僕は別の機能を担当していたので、正直「大変そうだな……」くらいにしか思っていませんでした。

ところがある日、上司から呼ばれました。

「オオバ、この状況どうにかしてくれないか?」

これが地獄の始まりでした。

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▼僕がやったこと

  • 出ている課題を高速で全部洗った

  • 必要な検証を端から作ってはつぶした

  • 作業の障害になりそうな既存機能は壊した

  • プログラムも3DもUIも、できる範囲は全部巻き取った

  • 完成度ではなく「判断に必要な動き」を最優先にした

本来は複数セクションで分担する作業でしたが時間が本当にありませんでした。判断に必要な素材を出すことが最優先の状況。

最短でゴールに辿り着くためにはどうしたら良いのかを常に考えていたのを覚えています。

その時、確信しました。

「高速で作り、問題をあぶり出すこと」こそがプロジェクトを前に進める唯一の方法だということです。

このとききれいに作る必要はなく、評価できる状態にすればよいということ。きれいに作るのは後からできます。

また見て見ぬふりをしてはいけません。火の粉は必ず自分に飛んできます。そして、できる範囲を広げることは、チームの速度を救う力になるということです。

本当に地獄のような状況でしたが、今振り返ると「破壊的スピード開発」という思想の土台になった経験です。

そして、この経験から学んだことは、そのまま独学でゲームを作っているあなたにも役立つはずです。

5.毎日発信している「速度の技術」は思想の枝葉

僕がXで毎日投稿しているショート動画は、ただ思いついたことを適当に喋っているわけではありません。

例えば以下のような発信をしています。

  • Unityの設定

  • 便利ショートカット

  • 操作テクニック

  • 最適化の初歩

  • ファイル整理の仕方

実際に以下のような発信を毎日投稿しています。

これらは全て面白いゲームを作るための技術につながります。

「でもUnityの設定とか面白いゲームを作るためには必要なくない?」って思いますよね。実はそうではありません。

これまでお話した通り、早く作ることが出来なければゲーム開発は前に進みません。僕が発信している内容は全て早く作るためのTipsです。

それはつまり「破壊的スピード開発」の思想の枝葉なのです。

もちろん技術は大事だけど技術だけでは前に進みません。

大事なのは、
「なぜ速く作るべきなのか」
「どこに時間を使うべきか」
「どこを雑にしていいのか」
「どこを絶対に削ってはいけないのか」

この「判断基準」が重要になります。

6. 破壊的スピード開発「6つの基本原則」

ここからが今日伝えたい核心です。破壊的スピード開発を進めるうえで大事にしている基本原則があります。

▷原則1:0→1を高速で作る

形にすることを最優先とする。形にしなければ最終ゴール(完成)の方向がわからない。

▷原則2:壊す前提で作る

最初から綺麗に作ろうとしない。結局作り直すのできれいに作った時間が無駄になる。

▷原則3:悩んだら仮で進める

実物を触ってから判断をする。触ってみて初めて分かることが多すぎる。

▷原則4:最初に作る部分を間違えない

「体験の核」を最初に作る。ゲーム開発の間違いあるあるの1つが作る順番。コアを先に作らなければ先に進めてもまた元の場所に戻される。

▷原則5:時間を使わない判断をする

あえて作らない勇気と捨てる勇気が大事。結局時間は有限。限りあるリソースをどう分配するかで結果が決まってくる。

▷原則6:完成ではなく「検証」をゴールにする

作る目的は、完成ではなく、次の判断材料を出すこと。もちろん最終ゴールは完成だが、遠い目標を掲げると心が削れる。一段ずつ階段を登っていくことが大事。そのためのゴールの方向を決める検証。


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結局どうすればよいのか?

ゲーム開発において「速度が大事」という事は理解できたと思います。

「今日からスピードを上げて作るぜ」って思ってくれたら嬉しいなと思います。その反面、

「結局、どう判断したら良いのだろう?」って思った人もいるはず。

その通り今回はお話した内容はほぼほぼ抽象的。ゲーム開発のさまざまなケースの中で具体的な事例が必要ですよね。特に経験の浅い方ならなおさらです。

やっぱり人生という人類全員が平等にもっている資産である「時間」を有効に使いたいはず。

勘の良い方は気づいていますよね。

この思想の本当に重要な部分は抽象ではなく 具体的な事例と判断にあります。

  • オオバが現場でどう判断したか

  • どの順番で作るのが最速なのか

  • どう壊して、どう立て直したのか

  • なぜその判断を選んだのか

  • 個人開発で何を捨てて何を残したか

15年の経験の中でいろんな状況があり、さまざまな判断をしてきました。その中には大きな失敗もありどん底に落ちたこともありました。

しかし、今となっては大きな失敗を避けるための大事な経験・資産となっています。

このような長年の開発経験から導かれた成功の原則・法則をnoteで発信しています。

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より具体的で個別な内容になっているため、あえてメンバーシップという形を取っています。

このnoteはあくまで「入口」です。本noteだけでもゲーム開発に役立つ内容は詰め込んだつもりです。

しかし、この先には本noteの何倍にも濃い内容が共有されています。いわゆるカルピスの原液状態です。味は濃いかも知れませんが、確実にあなたのゲーム開発の役に立つと思っています。

ゲーム開発を本気で前に進めたい人に、

「完成しない地獄から抜け出すために"速度"という武器を手に入れましょう」

このnoteを読み終わった「今」が一番開発スピードを上げやすいタイミングです。「いつか」ではなく、「今日」から一緒に前に進めていきましょう。

こちらから内容を確認してみてください。
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ゆ〜たろ

趣味でゲームを作っている者ですが、正直開発速度が速いメリットはあまりないように思えます。 最低限の実力が伴わないと、ロクにDL数が伸びない作品ばかり増える。 こうして大量の失敗作に押し潰されたのが私です

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