昔のアニメ公式サイトが“オンカジ誘導”に悪用、制作会社が注意喚起 ドメイン放棄が原因に
アニメ制作会社の旭プロダクションは10日、同社が制作し2015年に放送されたアニメ「温泉幼精ハコネちゃん」の“公式サイト”を装った偽サイトが存在していることを受けて、「弊社および本作品の製作委員会とは一切関係ございません」との声明を発表した。 【画像】実際にあるオンラインカジノへ誘導する記事 同社によると該当のサイトは、正規の運営から外れており、アクセスすると個人情報の不正取得などの被害に遭う恐れがあるとして、アクセスや情報入力を行わないよう強く呼びかけている。 アーカイブサービスを通じて状況を確認してみると、公式サイトが消失したのは直近ではなく2019年ごろ。2021年以降はアニメの公式サイトを装ったブログベージに変化している。 当該ページには「あらすじ」などが記載されているものの、記事エリアに「ハコネちゃん聖地巡礼の楽しみ方。その際はオンラインカジノもプレイしよう」と不自然に違法サービスへ誘導する文言が確認されている。
ドメイン放棄→再取得で改変の事例
所有状況を公開するWhoisの検索結果によれば、当該ドメインは熊本市内の住所と個人名の記載があることから、第三者が再取得したものとみられる。 こうした問題はこれまでも多数確認されている。契約切れ・運営停止などでサイト管理者がドメインを更新しなかったことで、公式サイトが放棄され、第三者に取得されて再利用される…という仕組みで、ときには悪質性の高い使われ方をする事例も報告されている。 今年に入っても、以前配信終了したスマートフォンゲーム「BLUE REFLECTION SUN/燦」の旧公式サイトが、オンラインカジノなどの不審サイトへと転用された例が報告され、公式からも注意を呼びかけた。 旭プロダクションはサイト上で「偽サイトにご注意ください」と明示し、問い合わせは必ず公式サイトの問い合わせフォームを通じて行うよう案内している。
Yoshioka