あなたはどっち派???「やりたいことをやる」か「やりたくないことをやらない」か。職業選択の軸の持ち方。
友人である兼業文筆家ひらりさ(@sarirahira)ちゃんと三石さん(アカウントなし)のポッドキャストラジオ『明日はゆっくり読めますように』にゲスト出演しました。
皆、聞いてくれたかな!?ビジネスインフルエンサーぱぴことして出演しています。俺は、ビジネスインフルエンサーだ!
課題本は岩波新書 濱口柱一郎『ジョブ型雇用社会とは何か』です。本書は私がJTC文脈でキレ散らかす際に必ずと言っていいほどご紹介する名著です。
ここが変だよ日本型雇用制度!という感じで、濱ちゃんが全てをバッサバッサと切り捨てていくのは痛快の一言に尽きます。
「どうしてこうなりましたか?」という日本型謎雇用制度の歪さに泣きぬれたことがある人の心には刺さりまくるタイプの書籍なので、ぜひ手に取ってみてください!あとラジオ聞いてね!
前回は桜花ちゃん(@oukakreuz)ゲスト回だったのですが、こちらのテーマである「時間の使い方」に関するおしゃべりも大変面白く、私の余暇の使い方についても記載しているのでこちらも併せて読んでみてください。チャンチャン。
仕事を選ぶ視点
このラジオの中で「新卒就職時の職業選択」について少し触れました。尚、次回は引き続きゲスト出演し複数テーマの中で「アルバイトの話」というテーマで職業選択についても語っているので、ぜひ次回も聞いてみてください。
そんな宣伝を挟みつつ、ラジオを聞いていない方向けに軽く文字列でも振り返ると、私の就活は「やりたくないことを避ける」就活でした。現在も含めて、選択の意思決定における大きな部分が「やりたくないことをやらなくてよい」が占めています。
就職活動をしていた22歳頃は「やりたいこと」ベースで仕事を選んでいたと思っていたのですが、ラジオ内で語ったように「これが無理」を避けつつ、「やりたい・やれる」を紐づけた活動をしていたなと振り返るに至りました。
そりゃ仕事のモチベーションを聞かれても「仕事なので…」としか回答できないよな~と個人的に妙な納得をしてしまいました。別に好きで仕事してないですからね。
新卒就活時に見ていた業界と以外な共通性
具体的にどんな就職活動をしていたのか?を簡単に記載しておきます。
最終的に筆記や面接を受けたのは10社程度だったと記憶しています。ESはもっと出していますが、3月中に内定出たので4月以降は日経しか受けていないです。ちなみにMarch以上の学歴があればメガバンクは誰でも内定出るくらいの時期にメガバンクにES落ちしました。適正が…ない!!!
第一志望:新聞記者(日経新聞)
その他:出版広告、IT・PC及びPC周辺機器メーカー(含外資)
新聞社は私の時代ですら斜陽産業でした。
メディア・コミュニケーションとジャーナリズムが専攻であり、かつ曾祖父・祖父が新聞記者だったこともあり、自分も「なりたい」とは思っていたものの、業界将来性と業界移動の難しさを鑑みた時に「経済新聞以外は将来性が難しい」と判断しており、1社に全ベッド状態です。このころからまぁまぁ考え方が…こう…こう…?という部分がありますね。
第一志望の日経新聞は最終で落ち、秋採用にチャレンジするのは見送って、内定受諾していた会社にお邪魔することになったわけです。こうして私の外資ITキャリアが始まりました。
この時はまだ「新聞」への憧れもあり、デジタル化する中でITという専門性があることで、新聞社に入る道があるかも…なんて考えたのは覚えています。結果として、新しい業界にログインしておいてよかったなぁ!とは思うので、あの時、落としてくれて有難うな!!!という気持ちは多少あります。
やりたくないことを徹底的に避けたら、職種別採用に吸い込まれていた
脇道にそれまくってますが、この就活で何があったかというと「入社後ガチャがある会社は嫌だ」を明確に自分が理解したことです。スリザリンは嫌だ!スリザリンは嫌だ!!
新聞社は新聞記者とその他職種の採用口がそもそも分かれています。そのため、新聞記者職で採用された人間は、基本的に新聞記者になります。また、各種ITコンサルティング職種も、ITコンサル/エンジニア職として採用されており、口が分かれています。つまり「入社時に確約された職種に必ずなれる」就職活動をしていました。
その観点で見た時に「新聞社:新聞記者」と「IT職種:コンサルティング・エンジニア職」には共通性があります。
これは、総合出版社(3大)や電博を(一応は)受けた際に「配属ガチャに耐えられないな」と直感したことに起因します。興味が持てる職ややりたいことはその会社群にあるし、入れたらとても嬉しい会社です。しかし、なんでもできるってことは何になるかわからないってことなわけ。
実際、電通に行った先輩が営業志望だったのに人事配属になっていて「代理店に行って営業志望で初手人事とかあるんだ…。」と衝撃を受けたことも大きいです。
私は、絶対に出版に入りたい!とか、絶対に広告に関わりたい!とか、そういった大きな括りではなく、「この仕事」の範囲で収まることを重視していました。
紐解けば、学生時代のバイト選択時にも「やりたくないこと」を除いた上で、自分の興味・趣向と目的(金を稼ぐ)に合致するものを選んでおり、意思決定フローが「イヤなことを外してリスクを下げた上で、優先度の高い条件を比較して意志決定する」に最適化されているようです。まぁ、曖昧性が高いの、嫌いだからな…。
できないことが多いと、こういう時の意思決定が「死なない」という大前提を超えた上でしか発生しないのでシンプルになる好例かもしれません。
絶対にやりたくない!!!
もちろん「やりたくないことを絶対にやらない」で生きれるか?というと無理です。ではどうするか?
特にキャリアにおいては「修行」という名で、ゴールに到達するために必要な「やりたくないこと」を踏むことはあります。直近だと25年 第一四半期の業務がまさにで、自分の適性や職能範囲を広げるための実験も含め、無理やりに目標設定して血反吐を吐きながら仕事をしました。
最近、仕事で儀式をやっている(意味はわからないが古くからの言い伝えで手順を守らないと死ぬと言われている)ので、マジで1回儀式をやるたびにHPMPが0になり回復までに1〜2週間かかっている。儀式による消耗。
— ぱぴこ (@inucococo) May 30, 2025
おおよそ仕事には「儀式」が必要な瞬間はあるのだが(形式的にでも頭を下げるとか、訪問してご挨拶をするとか)、JTC内部儀式は何かを進めるためではなく、儀式そのものが目的となっており、儀式用の空虚な人形が必要であることが多々ある。本社の仕事はだいたいこれ。え、私が?これを?え?
— ぱぴこ (@inucococo) May 30, 2025
今年、仕事で儀式と呪術をやる実績解除したことで何かの経験値が積まれて新しいスキルの獲得に成功しました。
— ぱぴこ (@inucococo) July 13, 2025
「爆発するまでマジでフルシカトする」です。
しかし、修行は「期限」付だし「完了条件」があります。これをずっとやれ!!!って言われたら死にます。
実際、本当に3か月で死にそうになって、寿命が削れる音がしました。目的思考の人間を殺すのには長時間労働は不要で、意味不明だけどやることが決まっている儀式をやらせると勝手に死にます。
「修行」と「地獄」の境界線を見極める
「絶対にやりたくないことがある」タイプの人間が、「いつ終わるかわからない」「何のスキルが得られるかも不明瞭」な状態で、やりたくないことをやらされるのは、もはや修行ではなくただの「地獄」です。 私が新卒就活で徹底的に避けたかった「配属ガチャ」の正体は、まさにこの「ゴールの見えない地獄」への恐怖だったのでしょう。勘がいい。
そして、JTCに所属する方々のキャリア不安はおよそ「何になるかわからない」というルートの不明瞭さから来ているなと、ご相談を受けていても感じます。当初は不明瞭さと曖昧性に適応できる素直さ(濱口本でいうips細胞)を買われて採用されるも、自社に最適化だけしていると、市場価値のギャップが生まれることが不安の根幹なんですよね。
比喩的にいうと、日本のメンバーシップ型の教育と採用の在り方はiPS細胞方式です。iPS細胞は何にでもなります。今は何でもないけれども何にでもなりえます。iPS細胞を手にくっつけたら手の細胞になりますし、足にくっつけたら足の細胞になりますし、頭にくっつけたら頭の細胞になります。そういう何にでもなりうる潜在力を持ったものとして、日本の教育システムは学生を育ててきました。その中で、これしかできませんという形で育てられた人間は、レベルの低い素材だとみなされてしまいます。お互いに企業の側も、学校の側も、そのシステムの中で最適化しようとすればするほど、よりメンバーシップ型に特化した形になってしまうのです。
株式会社 岩波書店. Kindle 版.
ラジオ課題本として紹介した濱口桂一郎先生の『ジョブ型雇用社会とは何か』でも語られていますが、日本のメンバーシップ型雇用は、職務(ジョブ)ではなく人(メンバー)に紐づく契約です。だからこそ、会社の命令一つで営業から人事へ、経理からエンジニアへと、本人の適性や意志とは無関係に飛ばされることが正当化されてしまう。
「何でもやる」ことは「何者でもない」ことと同義であり、それは私にとって「いつ死ぬかわからないロシアンルーレット」を回し続けるようなストレスなので、新卒でJTCに入らなくて本当によかったね…となります(まぁ、メガに落とされてるのでそもそも門前払いだった可能性は非常に高い)
当時の私は「ジョブ型」なんて言葉は知りませんでしたが、本能的に「自分の職務範囲(Job Description)が明確でないと死ぬ」と察知していたのでしょうね。勘がいい。
結果として、職種別採用や専門性が担保される外資系ITへと進んだのは、私の生存戦略として間違っていなかったかもね~。そもそもADHDがJTCに行くのが無理って話は大いにあるんだけどね!
あなたは、やりたいこと派?やりたくないこと派?
キャリア論となると、どうしても「やりたいことを見つけよう」「夢を追いかけよう」というキラキラした言葉が並びがちです。私は自分が「やりたいことなんて何もない、労働なんて嫌い」という人間なので、いつもいつもいつもいつも、仕事のモチベーションとか、仕事のやりがいを聞かれるたびに「何を言ってるのかわからない」って顔をしています。
労働しないとご飯が食べられないから「絶対やりたくないこと」を避けて、そこそこ稼げてストレスが少ない仕事を選んで、仕事をしてまっとうすべき品質を納品しているだけなんで…。
でも、私のように「やりたくないこと」を本能的に察知するか、自分が理解して選択できるレベルまで言語化し、それを避けるためのルートを選ぶという消極的な(しかし戦略的な)選択肢があってもいいはずです。
「自分が何に耐えられないのか」を知ることは、「自分がどうすれば機嫌よく生きていけるのか」を知ることと表裏一体です。もう今の会社で働くの無理~~~~と言っている私ですが、JTCでの経験は私により強い境界線を意識させてくれました。本当に感謝しています。
そんなわけで、今回のラジオでは、こうした「後ろ向きな動機から始まる生存戦略」についても、ひらりさちゃんと三石さんと赤裸々に語っています。
「今の働き方がしんどい」「何が嫌なのか言語化できない」というモヤモヤを抱えているJTC戦士の皆様、そしてこれから社会に出る学生の皆様。ぜひポッドキャストを聞いて、そして濱口先生の本を読んで、ご自身の「生存戦略」を練り直してみてはいかがでしょうか。
次回の配信では「アルバイト」をテーマに、さらに私の偏った職業観が炸裂していますので、そちらもどうぞよしなに!
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