防衛省、交信時に「了解」の意伝えず 中国の無線報道に反論
小泉進次郎防衛相は10日、臨時の記者会見を開き、自衛隊機が中国軍機からレーダー照射を受けた問題で、中国軍の空母が訓練直前に自衛艦に訓練実施を無線で伝えたと中国国営メディアが報じたことについて、「内容を聞き取った」とした一方、訓練を行う航空機の規模や具体的な空域についての情報がなく、船舶等に示す航行警報も事前に通報されていなかったと明かした。「その結果、危険の回避のために十分な情報がなかった」などと反論した。 【写真】中国軍のJ15戦闘機 防衛省によると、中国側との交信は2回で、1回目の直後に空母艦載ヘリが発艦した。交信時に自衛隊は「了解」といった意味の言葉は使っていないという。 また、木原稔官房長官も10日の記者会見で「中国軍機が自衛隊機にレーダー照射を行った際、両機の距離は目視できないほど離れており、自衛隊機が接近して妨害したとの中国側の指摘は当たらない」と指摘した。【竹内望、畠山嵩、松浦吉剛】