/ 0

高市首相、トランプ米大統領に「早期に会いたい」 日中関係悪化受け

詳しくはこちら
think!多様な観点からニュースを考える
岩間陽子さん他2名の投稿岩間陽子益尾知佐子川島真

高市早苗首相は10日の衆院予算委員会で、日米首脳会談に意欲を示した。「私がワシントンを訪ねてもいいしトランプ大統領が海外に出られた時でもいいので、できるだけ早期にお会いしたい」と語った。国民民主党の玉木雄一郎代表に答弁した。

玉木氏は日中関係の悪化を受け、トランプ氏が訪中する前に首脳会談を開くよう求めた。首相は「大統領に電話などでいろいろとお話ししている。主要7カ国(G7)の方々にも情報提供、働きかけをしている」と説明した。

玉木氏は中国が情報戦を仕掛けていると指摘し、日米の連携の強化を訴えた。2026年1月に開く世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)にあわせた会談を提案した。

ダボス会議は1月に召集する通常国会の日程との兼ね合いで首相が出席できないことが多い。玉木氏は「国会日程はいつも問題になるが、協力する」と述べた。

台湾有事を巡る首相の答弁について「撤回する必要はない。毅然と日本の立場をこれからも説明していってほしい」と話した。

所得税の非課税枠「年収の壁」の178万円への引き上げを改めて要請した。首相は「自民党税制調査会が議論している最中で、良い方向に結果が出ることを大いに期待している。議論の結果を踏まえ、政府としても対応したい」と答えた。

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

  • この投稿は現在非表示に設定されています

    (更新)
    (0/300)
  • 岩間陽子のアバター
    岩間陽子政策研究大学院大学 政策研究科 教授
    分析・考察

    中途半端な結果しか得られない会談であれば、かえって逆効果になりかねません。トランプ政権内の流れが、新しい「モンロー主義」の方向に向かっているのであれば、アジアとてどこまで優遇してもらえるのかは不確実です。会談を行うのであれば事務方でしっかり下準備をしてからにするべきです。ウクライナ和平の方向性や発表されたばかりの米国の『国家安全保障戦略』を見て、今年の2~3月以来久々に欧州諸国が軽いパニックになっており、何とか中国からロシアに圧力をかけてもらえないかと北京詣が始まっています。ここで日米間にすきま風が吹けば、「西側」がてんでバラバラの印象を与えてしまいます。

    この投稿は現在非表示に設定されています

    (更新)
    (0/300)
  • 益尾知佐子のアバター
    益尾知佐子九州大学大学院比較社会文化研究院 教授
    分析・考察

    日米会談を開くなら、日本は中国外交部が「サンフランシスコ条約は違法で無効」というキャンペーンを行なっていることの意味をしっかりと訴えるべきです。同条約は、朝鮮戦争が勃発し、米国が中華民国を支えてアジアの共産主義ドミノを食い止めるという意思を固めた後に調印されました。日米同盟とのパッケージディールです。同条約に中国やソ連は調印していません。つまり、同条約は戦後日本の主権の範囲を定めたのみならず、米国を中心に成立し今日に至る東アジアの自由な地域秩序の基盤です。中国がいまこれを攻撃し始めたということは、これから太平洋に進出して現状打破を目指すという意思の表れであり、自らの行動を正当化する準備です。

    この投稿は現在非表示に設定されています

    (更新)
    (0/300)
  • 川島真のアバター
    川島真東京大学大学院総合文化研究科 教授
    ひとこと解説

    中国が仕掛けている情報戦、また日米離間政策に対して、最も有効なのは然るべき反論を世界に対して、またトランプ大統領はじめ各国首脳に対して直接行うことだろう。今回、トランプ大統領に対して中国側が直ちに自らの立場を伝えたことは一定の有効性があった。日本は同盟国だとは言っても、アメリカが日本の言い分を直ちに支持してくれるとは限らないということも認識すべきだ。サンフランシスコ講和条約は無効、すなわち東アジアの戦後の秩序の根幹を揺さぶろうとする中国のキャンペーンをしっかり受け止め、オールジャパンで反論を試みなければ、言説の面での中国による「現状変更」を許してしまうだろう。

    この投稿は現在非表示に設定されています

    (更新)
    (0/300)

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら
日中対立

高市早苗首相の台湾有事に関する答弁を契機にした日中の対立が尾を引いています。習近平(シー・ジンピン)政権下の日中対立を追います。

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
エラー
操作を実行できませんでした。時間を空けて再度お試しください。

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_