高市首相、議員定数「1割」削減の理由は「民主党が提出したから」
国吉美香
高市早苗首相は10日午前の衆院予算委員会で、自民党と日本維新の会で衆院議員定数(465)の削減数を「1割」で合意した理由について、「以前に民主党から提出された(法案)がおおむね1割削減だった。それが納得感が得られるレベルではないかといった話し合いがあった」と述べた。立憲民主党の奥野総一郎氏への答弁。
立憲の源流となる民主党は政権与党時代の2012年、「一票の格差」是正に向けて小選挙区定数を「0増5減」し、議員定数を減らすため比例区定数を「40削減」する法案を衆院に提出していた。首相の答弁に対し、奥野氏は「10年以上前の多党化が進む前の話だ。人口動態も変わって議席が都市部に集中している。必ずしも納得感があるとは言えない」と反論した。
与党が提出した定数削減法案については、首相は「総理大臣としてはお答えを控える」などと繰り返した。国会審議についても「いつ採決をされるかは国会に委ねられる。総理大臣として答弁はできない」と言及を避けた。
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