冥界の機械人が新エリー都に来るそうです   作:プティパット

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お-遅くなりましたが...すみません


[Episode 05] Retrieve the Vault (金庫を奪還せよ)

 

あれから数日が経ったある日、ニコからやっと金庫の情報が来たことでやっと奪還の準備が整ったらしく、今こちらに向かっているらしい...

 

「今回の依頼は簡単じゃなさそうだな。整理しておいた資料は作業台のタブレットに入れてあるから、必要ならチェックしてみるといい...V1はついさっきインターノットの連絡先で送ってあるはずだ」

 

『その事ならすでにチェックしてある。いつでも準備出来ている』

 

「じゃあV1、先に駐車場で待ってて。私はまだこの資料を確認するから!」

 

『オーケーだ、先に待ってるぞ』

 

そうしてV1とアキラが駐車場へ向かうと、そこには邪兎屋の面子が揃っていて、ビリーが先に手を振る

 

「お!V1、店長!」

 

「来たわね。金庫の場所は把握したわ。それで、この前頼んでたのはどうなったの?」

 

アキラはメモリディスクを取り出す

 

「それなら、もう修復出来ている。しかも予想通り中には金庫の暗証番号が保存されていたよ」

 

「さあみんな!プロキシのおかげで準備は整った。そろそろ次の計画に移るわよ!」

 

『なあニコ、その計画ってのは?』

 

「アンビー、説明して!」

 

「了解、コホン——」

 

アンビーが咳払いをして、軍事映画でよくある指揮官的なそれの真似をしながら話す

 

「諸君、こちらにある新エリー都の地図を見てくれたまえ...」

 

アンビーは地図を広げて、金庫がある場所に指を指す

 

「我々の行動計画は、クリティホロウに入り、上級エーテリアスの『デュラハン』を倒し、金庫を回収することである」

 

「「「「............」」」」

 

「で、その次は?」

 

「以上よ」

 

アンビーとキッパリしたその回答に大半がずっこける...そしてV1が近づく

 

『随分と分かりやすい作戦だな。——もう少し細かく説明できるならまだいいが...それに、地図は要らなかったんじゃねえか?』

 

「ニコは協力者になめられないようプロらしく振る舞おうと言っていた。じゃないと後々値切りが面倒——んむむっ」

 

もう手遅れだと思うがニコは余計な口出しをするアンビーの口を塞いで止めた

 

「ま〜た余計なこと言って!ビリーもちゃんと見張ってなさいよ!」

 

「いやいや!俺もアンビーが準備した『プロ』のミーティングがこんな物だとは思わなかったんだよ...あ!だからアンビー、集合前に探偵映画のミーティングシーンを観てたのか!」

 

『おーいお前ら〜?話全ッッ部プロキシに聞かれてんだが?』

 

「うん...全部聞こえますけど...」

 

そう言われ放題のニコ達だが、気を取り直す

 

「コホン!と-とにかく!アンビーが説明したように計画はシンプルよ。金庫を探して取り返す!——外からじゃホロウの中の状況をリアルタイムで確認出来ないから、中での支援とガイドは任せたわ!」

 

『そうと決まれば出発か... プロキシ、ホロウの裂け目を開いてくれ』

 

「分かった、じゃあみんな、気をつけて」

 


 

クリティホロウ、駅内部

 

『...よし、ホロウに入る事ができた』

 

「それじゃ、早速金庫を探すわよ〜」

 

「待って...今プロキシ先生との通信を接続してるから」

 

『まだ繋がっていなかったか... 俺は近くにいるから早めに終わらせたほうがいいだろう』

 

そうしてプロキシが繋がって、ニコとビリーが一緒に歩き出す... だがそれとは別にV1とアンビーは一緒にいる

 

『アイツらの隣には行かねえのか?』

 

「そっちこそ、この世界で聞きたい事たくさんあると思う...そういう時にプロキシ先生が頼りになると思うんだけど」

『その事なら、もう色々調べたさ...俺が元居た地獄(世界)とは全く違うな』

 

そうアンビーと談笑しているうちにニコが呼びかける

 

「ほらあんた達!行くわよ!」

 

「今行く...V1、行こう。」

 

『了解だ』

 


 

チャリンッ!バァン!

 

『上手えじゃねえかビリー、やっぱ俺の読みは間違ってなかった——よっ!ドゴォ!

 

「いやー!いいなコレ!なあV1!もう少し借りても良いか?」

 

 

『いいぞ、この依頼が完了するまでな』

 

そう言いながらも4人はエーテリアスを薙ぎ倒して、アンビーが最後の一体を倒した...そしてこの辺のエーテル濃度が高いことに気づく

 

「...この辺りの空気、やけに淀んでる」

 

「俺の視覚センサーの解像度も下がっちまってるぜ...あのデカブツ、相当やべえな」

 

『逆に言えば、目的地に近づいてるって事だろ?俺も元の世界の戦場じゃあ—...コホン、まあそういう事だろ?プロキシ』

 

V1はイアスを見つめて返事を待つが、イアスの目が赤くなったり元に戻ったり点滅していることに気づく

 

「ねえプロキシ?ねえってば!」

 

『——め...ん、なんかいった?』

 

「こっちは大金を払ってるんだから、ガイド中にボーっとしないでよね。プロキシの『パエトーン』さん!これ以上サボるなら低評価を——」

 

『割り込むようで悪いが...いくら大金を払っても、案内はしてもらってるんだろ?それに、こんな芸当はプロキシしか出来ねえはずだぜ?むしろ感謝すべきじゃないか?』

 

「ぐ...ぅ、それも...そうね...」

 

「おお、親分が珍しく反論された!」

 

「今のV1の正論パンチ...かなり痛いと思う」

 

「う-うっさいわねあんた達!」

 

正論を言われて若干凹むニコをよそに、V1はプロキシに話しかける

 

『おいプロキシ?』

 

『んな...気を...ケテ...ホロウの...H.D...支障を...きたしているみたいだ...はぐれ...ブツッ』

 

『プロキシ?おい?』

 

「なあ店長、なんて言ったんだ?」

 

「プロキシ先生、もう一度お願い」

 

V1がイアスを持ち上げると、目が赤く光っていて、その直後にV1の腕から離れて歩き出す

 

『なあ、おいっ!』

 

「ちょっと、プロキシ...?」

 

『............』

 

『クソッ、何がどうなってやがる...』

 

V1は早歩きでイアスを追いかけて側にいる...そしてイアスが歩いた先には、エーテリアスの大群

 

『チィッ!護衛任務は苦手なんだよ!昔っからな!——ニコ、ビリー、アンビー!援護してくれ!』

 

「何が何だか分からねえけど、ヤバいのは分かったぜ!」

 

V1はリボルバーを取り出してエーテリアス共に弾丸を撃つ、後方から3人が追いついて守りに尽力する

 

『ビリー!アンビー!側面と背後からも敵が来てる!そっちは任せた!』

 

「「了解ッ!」」

 

『クソッ...何でこうなったんだ...!?』

 


 

しばらくして...

 

「G-GRAAAAAHHH——...

 

ドシャッ!

 

『チッ、キリがねえ...』

 

あれからどれほど経っただろうか...V1はイアスを守りながら、銃を放ち、拳で攻撃やエネルギー弾をパリィする...それをほぼ毎回繰り返すも、兄妹の通信はなく、音信不通

 

「V1、こっち!」

 

ニコが廃棄された列車の影からV1を呼び、V1は駆けつけた

 

『どうした?』

 

「実は、もう既に4回『ホロウ内安全活動推奨時間』が過ぎた...これ以上居続けたらいつ侵食されるか分からねえ状況だ」

 

「それに...ついさっきあそこにホロウ調査チームが居たの」

 

『ホロウ調査チーム...それって確か——』

 

ホロウ調査チーム...その名の通りホロウ調査の為に作られた治安局の部隊の一つ...調査する主な理由は危険度を調べることと、無許可で内部に侵入しているホロウレイダー...例を挙げるならV1達の事を捕まえる事...

 

『なるほど...それでプロキシを引き渡すか俺に意見を聞きたいんだな?』

 

「そうよ。ホロウ調査員にイアスとプロキシの情報を売れば捕まった時に減刑される...けど私はもちろん、ビリーとニコも反対している...でもあなたの意見も聞きたい」

 

『答えはもちろんノーだ、もし仮に引き渡したとして、ヤツらがそう易々とタダで減刑するはずが無いから...経験談からすると、減刑はしても釈放した時に体ン中にGPSかなんかが埋め込まれるのがオチだ』

 

「ハ-ハアァッ!?そうなのか!?」

 

『声がデケェぞビリー、そしてそうだ...だからバカな真似はやめとけ』

 

「ん、待って...じゃあV1はどうやってそのGPSを——」

 

『あぁ...埋め込まれてる部分抉ってぶっこ抜いた』

 

全員ドン引きしたが、気を取り直し直してニコが続ける

 

「...とにかくこの案はナシで決定ね。行きましょ、ここにずっと居てもいずれエーテリアス達にも見つかるわよ」

 


 

「ガウゥ、私達ホロウに飲み込まれて化け物になっちゃった...ガジガジ」

 

『う-ウヴォォ...?これで合ってるはずだが...

 

アンビーとV1がふざけてエーテリアスの真似をしながらビリーにちょっかいかける

 

「アンビー、ばっちいから手ぇ噛むのはやめろ、V1も俺が今朝セットしたばっかの髪の毛触んないでくれ!」

 

「ごめんなさい、ニコを笑わせようと思って。やっぱり私はこういうことには向いてないことを再確認した」

 

『笑わせるってのは難しいモンだな...』

 

ニコがしゃがみ込みながら溜め息をついて落ち込む

 

「はぁ...あたしらしく無いわね。金銭至上主義の邪兎屋、自分以外のことはどうでもいいっていうのがあたしの信条なのに...」

 

『ニコは思っていたよりも銭ゲバじゃなかったって事』

 

「別に慰めなくったって良いわよ。ストリートで育った人間の本質はあたしがよく知って——」

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ!?プ-プロキシィィ!?」

 

『やっと戻ったか...大丈夫か?』

 

『うん。少しトラブルがあっただけ、大丈夫だよ!』

 

『と言っても、実はさっきからいたんだけどね。ニコが感傷に浸ってたり、3人はふざけてたりして。何よりいつも通りで安心したよ』

 

『そうか、なら良い』

 

「ちょっと待って、って事は...全部聞かれて...うっ、うぅぅぅぅ〜〜!

 

ニコは恥ずかしそうにまたうずくまって丸くなる...

 

『よし。プロキシが戻ってきたんだ...準備はいいか?』

 

「え-ええそうね!無駄話はさておき、金庫奪還作戦再開よ!」

 


 

金庫があり、デュラハンが守っていたその場所には...剣を持った機械が待っていることをプロキシ、V1達は...この時まだしらなかった




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