【試し読み】金原瑞人『英米文学のわからない言葉』「プリンとプディング」
2025年12月上旬、金原瑞人『英米文学のわからない言葉』を発売いたします。英米文学を読んでいると遭遇する“わかるようでわからない”おなじみのアイテムや表現。アルコーヴやプディング、マントルピースなどなど……本書はそんな、ふだんは読みとばしがちな言葉を深堀りしていくエッセイ集です。
本書の刊行を記念してエッセイ「プリンとプディング」を無料公開いたします。英米文学に登場するさまざまなプディング、プリンとの違いは? ぜひお楽しみください。
【書籍概要】
アルコーヴ? プディング? ターキッシュデライト? マントルピース?
砂色の髪? オリーブ色の肌?
英米文学に登場する“わかるようでわからない”おなじみのアイテムや表現を、翻訳家・金原瑞人がひも解く!
【試し読み プリンとプディング】
日本のプリンは潔い。迷いがないのがいい。あの甘いプリン、プリン・アラモードのプリン、あれがプリンだ。ハウスの「プリンの素」で作るプリンが日本のプリンだ。
そこへいくと、英語のプディングはまったく潔くない。意味不明だ。わけがわからない。もちろん甘いものもあるけど、まったく甘くないものもある。そのうえ、蒸したものもあれば、ゆでたものもあれば、煮たものもあれば、焼いたものもあれば、混ぜただけのものもある。
たとえば、血のプディングというのもあって(blood puddingともいうしblack puddingともいう)、これは豚の腸に、豚の脂身のミンチと豚の血をたっぷり入れてゆでたもので、フランス料理のブーダン・ノワールにあたる。やわらかく、ちょっと癖のあるにおいと味が特徴で好きな人も多いし、ぼくも好きなほうだが、これは日本人のプリンのイメージの対極にあるものといっていいだろう。なにしろ、ソーセージなのだ(これについては、あとでゆっくり)。
日本語のプリンは、英語のpuddingがなまったものとはいえ、カスタードプリンを指す。ただ、『ランダムハウス英和大辞典』にも『ジーニアス英和大辞典』にもcustard puddingは載っていない。これって和製英語かなあと思って、アメリカの角谷くんにメールできいてみたら、こんな返事が。
「Custard pudding、こっちでも使います。もっとも、プディングであって、日本のプリンを想像すると別物。最初、こっちのスーパーでpuddingと書いてあって「プリンや!」と喜んで買ったら全然違ってガッカリした。日本のプリンはプルプルしていますが、こっちのは容器から出したら形が保てない。スプーンですくって傾けると、日本のはつるりとスプーンから滑り落ちますが、こっちのはぼたっと落ちる感じ。重いムースや、硬めのカスタードクリームっぽい」
まあ、プリンとプディングは別物。カスタードプリンも一種の和製英語と考えていいらしい。
というわけで、プディングの話をしよう。
クリスマスプディング
これはプラム・プディングのことで、『ランダムハウス英和大辞典』によれば「干しブドウ、スグリ、シトロン、スエット(ケンネ脂)、香辛料などを入れた味の濃いプディング:とくにクリスマスに食べる」とある。これを読んで、あれ、それって、ミンスパイと中身、同じじゃない? と思った人はイギリスのお菓子の好きな人だろう。その通り。そしてどちらもクリスマス料理というところも同じ。じつはミンスパイ≒クリスマスパイなのだ。
ただ、クリスマスパイはパイ生地で包んでオーヴンで焼くけど、クリスマスプディングのほうはボウルに入れて五、六時間、蒸す。
これで一件落着。
ただ、材料に書かれているスエット(ケンネ脂)って何? と思った人も多いと思う。まず日本でこれを使う人はあまりいない。普通はバターで代用するのだが、本場、イギリスではプラム・プディングでもミンスパイでもこちらを使う人がいまでも多いらしい。「cookpad」の英国大使館のレシピでも、「牛脂(スエット)」を使うとあって、最後のほうで、こう書かれている。
伝統的には秋に準備を始め、クリスマス当日に温めていただきます。牛脂が手に入らないときはバターでも。
これ、何かというと、牛の腰や腎臓あたりの脂肪のことだ。すき焼き肉を買うと、いっしょについてくる白い脂身(なのだが、松阪牛などの高級な霜降り肉を使う場合、これは必要ないらしい)。英語ではスエット(suet)という。ただ、ここで気になるのは、これをなぜ「ケンネ・ケンネン脂」というのか、だ。英語でこんな単語はきいたことがない。
この「ケンネ・ケンネン脂」、いくつか辞書を調べてみたのだが、語源は書かれていなかった。そこでネットで検索してみたのだが、みつからない。しかたなく、だめもとでChatGPTにきいてみたら、絶句したのか、返事がないまま。
しかたなく、ぼくのHPの「近況報告」で、どなたか御存じのかたがいらっしゃったら、ぜひ教えてくださいと訴えたら、次の日、三人の翻訳者からメールがきた。三人そろって、kidney(腎臓)が日本語風になまったのではないかという。え、うそ! と思って、よく考えてみたら、たしかにそうかもしれない。なにしろ、メリケン(American)粉、ラムネ(lemonade)、ワイシャツ(white shirt)など、原型をほぼとどめていない日本語になった英語はある。たしかに、キドニーとケンネは似ている……といえば似ている……けど、もう原型をとどめていない。とくに内臓に関しては、ハツ(heart)、レバ(liver)、タン(tongue)、シビレ(sweetbread)などの例もある。似たようなものかもしれない。
さっき、ケンネ・ケンネン脂は「英語ではないらしい」と書いておいて無責任だが、どうやら、語源は英語らしい。そのうち、『広辞苑』にも「ケンネ脂(kidneyから)。牛の腎臓のまわりについている白い脂肪のこと。」という項目が追加されるかもしれない。とはいえ、もうこの言葉は死語に近く、ほとんどの人は知らないと思う。
ところがその翌日、翻訳家の中村久里子さんが「国立国会図書館デジタルコレクション」からこんなものをさがしてきてくれた。
原島善之助 著『最新獣医宝典 3版』有誠堂書店、昭和三年。
最新とはいえ一九二八年出版。獣医のための百科事典みたいなもので、小さな文字で八百五十ページ以上ある。その最後に「馬ノ病名其他ノ俗称」という項があって、そのなかに「腎臓 ケンネン」と書かれている。やはり元になったのはkidneyらしい。
ともあれ、クリスマスプディングはめでたいお菓子なのは間違いない。これがじつにうまく使われているのがチャールズ・ディケンズの『クリスマス・キャロル』だ。
「(略)『メリー・クリスマス』などとほざく連中は、みんなプディングといっしょにゆであげて、心臓にヒイラギの枝を突き刺して地面に埋めてやりたいもんだ!」(中略)
蒸気がもうもうとあがる! プディングはうまく鍋からとりだせた。洗濯をする日のようないいにおい! 蒸すのにつかう布巾のにおいだ。食堂とお菓子屋がならんで立っていて、そのとなりに洗濯屋があるようなにおい! そう、それがプディングの香りだ。
ほんの三十秒のちに、ミセス・クラチットは頬を赤く染め、けれども誇らしげに微笑みながらもどってきた。てっぺんにヒイラギの枝がさしてある、かたくしっかりした、まだら模様の砲丸のようなプディングをささげ持って。ブランデーをふりまいて火をつけているので、プディングは炎につつまれている。
ヨークシャー・プディング
ヨークシャーというのはイングランドの北部の州の名前だ。
ヨークシャー・プディングというのは「小麦粉に牛乳、塩、卵黄、泡立てた卵白を加え、天火で焼き、肉汁をかけて焼いたもの:ローストビーフに添える」(『ランダムハウス英和大辞典』)。
ざっといってしまえば、ケンタッキーフライドチキンのビスケットとシュークリームのシューの中間みたいなものだ。ついでに書いておくと、これにもスエット(ケンネ脂)を使う。重要なのは最後の、「ローストビーフに添える」というところ。つまりは、つけ合わせ。これだけで食べるものではない、そこが肝心だ。
サマセット・モームの『人間の絆』から、二箇所、引用してみよう。
フィリップはアセルニーと、修道僧が座っていそうな椅子に腰かけた。サリーがローストビーフを運んできた。つけ合わせはヨークシャー・プディングと焼いたジャガイモとキャベツ。アセルニーはポケットから六ペンス硬貨を出してサリーに渡すと、ビールを買いにやった。
「こんなヨークシャー・プディングを食べたことがありますか。これを妻ほどうまく作る人間はほかにいませんよ。レディと結婚しない利点はこれです。もうお気づきでしょうが、妻はレディなどではありません。そうでしょう」
なんとなく、十九世紀から二十世紀にかけてのイギリスの庶民の食事風景が想像できる。
さて、日本ではホテルで何かの賞の授賞式のあとは立食式のパーティになることが多い。そのとき、行列ができるのが寿司のコーナーとローストビーフのコーナーだ。だから、そのへんの事情に詳しい人や気のきく編集者は、パーティが始まるとすぐ、そのどちらかに並ぶ。寿司はともかく、そういう場合のローストビーフのコーナーで出されるのは、目の前でカットされた、肉汁のしたたるおいしそうな牛肉にソースとホースラディッシュが添えられたものだ。イギリスではローストビーフにつきもののヨークシャー・プディングがない。なぜないかというと、まずくはないけど、なくていいからだ。あんなものを食べる余裕があったら、ローストビーフをもうひと切れ食べたいというのが日本人の本音だろう。
ただ、おいしい肉をおいしくレアに焼いたローストビーフから出る肉汁は、いうまでもなくおいしいから、ヨークシャー・プディングをそれにひたして食べると、おいしいことはおいしいのだと思う……が、そんな余裕があったら、ローストビーフをもうひと切れ……と、イギリス人にいったら、次のように反論された。
「ほんとに刺身が好きで、寿司屋にいくと刺身ばかり食べている日本人がいるけど、あれは間違いだ。寿司ってのは、シャリの上に刺身がのったものをいうわけで、あの微妙、いや絶妙なバランスが寿司のうまさってもんじゃないのか。ローストビーフとヨークシャー・プディングの組み合わせは、それに似たものがあるのだ」
絶対に違うと思う。
ライスプディング
じつはトルコ専門の旅行会社のHP 「ターキッシュエア&トラベル」が好きで、たまにみるのだが、ここにも、ライスプディングの特集のページがある。タイトルは「世界で愛されるライスプディングのおすすめレシピ! 各国の作り方の違いは?」。
欧米の文化に詳しい人なら、ライスプディングといえばイギリスの伝統料理というのは常識……なんだけど、これって、基本、米を牛乳で煮て砂糖を加えたもの(ほかにドライフルーツを加えたり、香辛料を加えたりするけど、それはさておき)だ。だけど、考えてみれば、米ってアジアが原産で、それこそ世界のいろんなところで食べてるんだから、イギリス以外に、この手の料理がないはずがない!
「ターキッシュエア&トラベル」のライスプディングの特集は、そのあたりにもしっかり目配りがしてあって、紀元前七、八世紀にブッダが乳粥を食べて元気になったという逸話まで紹介されている。また、牛乳は入っていないが、中国のライスプディングも取り上げられている。
中国
パーパオファン/八宝飯と言う、もち米に8種類のフルーツやナッツなどを混ぜて餡子を中に包んで蒸し、砂糖のシロップを仕上げにかけた料理があります。軽食に分類され、主に春節に食べられます。
さすが中国。力の入れ方が違う。はっきりいって、イギリス、負けてると思う。
それはともかく、古今東西を問わず、米を牛乳といっしょに甘く煮て食べるのはそう珍しくなかったということだ。
しかし、英語圏の作品の翻訳者としては、やはり本場イギリスのライスプディングについて書いておくべきだろう。次も『人間の絆』から。
「わが家の決まりの一つがこれです。日曜日のメイン料理は決して変えてはならない。
いってみれば、儀式のようなものでしてね。一年に五十回、日曜日はローストビーフとライス・プディング。イースターの日曜日は、ラムとグリンピース、聖ミカエル祭には焼いたガチョウのアップルソースかけ。こうして、伝統を守っているわけです。サリーも結婚すれば、わたしに教わった賢いことの多くを忘れてしまうでしょうが、これだけは忘れないと思いますよ。つまり、善良で幸せでいたければ、日曜日にはローストビーフとライス・プディングを食べなくてはいけない」
そう、「日曜日にはローストビーフとライス・プディングを食べなくてはいけない」、それが一般のイギリス人なのだ。モームはこれが好きらしくて、『英国諜報員アシェンデン』にもこんなふうに出てくる。
「シンプルなものはなんでも好きです。ゆで卵、オイスター、キャビア、マスの蒸し焼き、サーモンのグリル、ロースト・ラム(が特に)、ライチョウの冷製、糖蜜のタルト、ライス・プディング。ですが、すべてのシンプルな料理のなかで唯一、毎日食べて飽きないどころか、そのたびに食欲の増すのがマカロニです」
そういえば、イギリスのヤングアダルト小説作家、ロバート・ウェストールの『水深五尋』にも、こんなふうに登場。
だれも手をつけていない、日曜のごちそうのライス・プディング(米を牛乳で煮こんで砂糖を加えた、イギリスの伝統的なデザート)に、さーっと霜がおりたような雰囲気になった。でもおかげで、チャスはこっそり温室へいけた。
やっぱりイギリスでは「日曜のごちそう」(のあとの、おいしいデザート)なのだ。
もちろん、イタリアにもスペインにもフランスにも、これに似た料理はある。たとえば、フランス料理なら、リ・オ・レというのがあって、リは米でレは牛乳、ほぼライスプディング。しかしどの国も、イギリスほどこれを大切にしないし自慢しない。まあ、ほかの国としては、こんなもの自慢してどうするといいたいのかもしれない。
血のプディング
レイ・ブラッドベリの『何かが道をやってくる』の四十四章にこんなところがある。
Where his left hand should be was this swelled blood pudding...
ここを最初、「左手があるべきところには、腫れ上がったブラッド・プディングがあって」と訳したのだが、原文とのつきあわせをしてくれた野沢さんからこんなチェックが入ってきた。
「(代案)ブラッドソーセージor血の入った黒いソーセージ(blood puddingとはblood sausageと同義で、「血を多量に入れて作った黒っぽいソーセージ」の意)」
そこで、ブラッド・プディングを血のソーセージに直した。そう、最初のところで軽く触れたあれだ。
ほかのところでも書いたけど、日本人は昔から動物性タンパク質を魚からとっていたせいで、鳥や獣の料理が貧しく、とくに内臓などはあまり食べることがなかった。戦後になってようやく焼肉などで内臓も食べるようになったが、いまでもまだその部位は限られているし、「血」にいたってはいまだに食用に供されることはほとんどない。たまに、スッポンや鯉の生血が料理の前に出てくることもあるものの、嫌がる人も少なくない。
さて、そこで「血」を使った料理についてちょっと。
まずはデイヴィッド・ソズノウスキの『大吸血時代』からの引用を。これは近未来物(パラレルワールド物?)で、ヴァンパイアたちが頑張りすぎて、みんな吸血鬼になってしまった世界が舞台。人血をすすれなくなったヴァンパイアたちはスーパーでパック入りの人工血液を買って飲みながら普通に働いている。ところが、裏の社会に「人間牧場」があり、ここでは「生きた人間」を飼育して、金持ちや権力者に提供している。その人間牧場から逃げだした娘を中年の男のヴァンパイアがみつけて、そのうち血をすすってやろうと育てるうちに……という物語だ。とても好きな作品なのだが、残念なことに絶版。それはともかく、そのなかにこんなところがある。その中年ヴァンパイアが父親のことを語るくだりだ。
親父は人間だったが、血が好物だった。血をかためたものなら、なんでも好きだった。血のソーセージ、カモの血をかためたものを入れたスープ、焼いたチキンの皿にたまった肉汁に浮く赤茶色の固まり、チキンの骨髄。とくに骨髄が大好きだった。(中略)さぞやいいヴァンパイアになっただろうに、親父はその機会に恵まれることなく死んじまった。
ぼくも中国の成都で、カモかアヒルの血をかためてスープに浮かべたものを食べたことがある。くせのないレバーのような味で、おいしかった。あと、築地の朝日新聞のビルにあるレストランで、牛の髄の料理を食べたこともある。こちらは骨を縦半分に割って、なかの髄に調味料を振りかけてオーヴンで焼いたものをスプーンですくってパンに塗って食べる、という料理だった。あまりおいしくなかった。しかし、どちらも初めての経験で、タンパク質を動物から摂取する人々の大胆さと繊細さをみたような気がした。中国やヨーロッパにいく機会があったら、ぜひ試してみてほしい。日本でこういった血の料理を出すレストランはまだ少ないようだ。
あと、遊牧民のマサイ族が牛の血を牛乳に混ぜたものを主食にしているのは有名だ。
さて、その他、いままでに訳した作品のなかから印象的なプディングの出てくる場面をいくつか。
ガチョウのサンドウィッチとチョコレートプディングという贅沢な昼食の後、エマは泳ぎに行こうと年長の子どもたちをあおった。
すぐに興味を引くものはほとんどなかったが、スカーレットはカバンをいくつかこじ開け、十分ほど念入りになかをあらためてから、役に立ちそうな品物を選び取った。肉の缶詰三缶、チョコレートプディングの缶詰一缶、手回し充電機能付きの懐中電灯、そして本を二冊。
すると幼い紳士が馬車からおりてきて、幼い婦人に手を貸して馬車からおろすと、御者にお金を渡しました。そしてこういったのです。
「今晩、ここに泊めてください。居間をひと部屋、寝室をふた部屋、お願いします。それから、ラムチョップとチェリーのプディングを二人前!」
おいしいものが大好きで、バターを塗ったパン、クリーム、ポテト、脂身たっぷりのプディングに目がなく、一年のうち、十一ヶ月は食べたいものを食べて、一ヶ月だけはカールズバッドにきて減量することにしていた。
港には、ネコのえさ売りがみおくりにきていた。出発のおいわいに、大きなスエット・プディング(バターのかわりにウシのあぶらをつかった、むして作るケーキ)を持ってきている。外国ではスエット・プディングは手に入らないときいたんでね、とえさ売りはいった。
次の引用は、アメリカの作家アーネスト・ヘミングウェイの『武器よさらば』から。
当番兵がデザートとコーヒーを持ってきた。デザートは黒パンのプディングにハードソース(バターと砂糖を混ぜてクリーム状にしてラム酒などで香りをつけたソース)をかけたものだった。ランプがくすぶって、黒い煙がのなかで渦巻いている。
最後は日本でも「プリン」というお菓子を食べるようになった頃の例をひとつ。
『日本国語大辞典』では「(「プディング」の変化した語)プディング。特に、カスタードプディングのこと」と説明されていて、太宰治の『斜陽』(一九四七年)からの引用が載っている。
「私がお勝手で、プリンをこしらへて、それをお座敷に持って行ったら」
【目次】『英米文学のわからない言葉』
はじめに
あだ名
アブサン
アルコーヴ
イースター
色
エシャロット
煙突掃除
オリーブ色の肌、ブロンズ色の肌
髪
キロとマイル
クリケット、サッカー、ラグビー
コート、オーバー、外套、マント
コルセット
獅子鼻、鷲鼻
スコーン
石盤、石板
ターキッシュデライト
煙草
テラス、ベランダ、バルコニー、ポーチ
トランプ、カード
ハート型の顔
パイ
ヒマシ油
ひよこ豆、空豆
封蠟、印章
フランス窓
プリンとプディング
フルーツ・ポンチ、フルーツ・パンチ、ポンチ、パンチ
ペーパーバック
ペチカとストーブとオーヴン
帽子、ハット、キャップ
マントルピース
羊皮紙、ちょっとパピルス
ワードローブ
付録 こんなことがありました
あとがき
本書に登場する金原瑞人著書・訳書
【著者プロフィール】
金原瑞人(かねはら・みずひと)
1954年岡山県生まれ。法政大学名誉教授。翻訳家。訳書に『世界でいちばん幸せな男 101歳、アウシュヴィッツ生存者が語る美しい人生の見つけ方』(河出書房新社)、『不思議を売る男』(偕成社)、『バーティミアス』『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』(静山社文庫)、『青空のむこう』(求龍堂)、『ブラッカムの爆撃機』『さよならを待つふたりのために』(岩波書店)、『国のない男』(中公文庫)、『月と六ペンス』『このサンドイッチ、マヨネーズ忘れてる/ハプワース16、1924年』(新潮文庫)、『リンドバーグ 空飛ぶネズミの大冒険』(ブロンズ新社)、『文学効能事典 あなたの悩みに効く小説』(フィルムアート社)など約650冊。日本の古典の翻案に『仮名手本忠臣蔵』(偕成社)、『雨月物語』(岩崎書店)など。 著書に『翻訳ワークショップ』(研究社)、エッセイ集に『サリンジャーに、マティーニを教わった』(潮出版社)など。ブックガイドの監修に『今すぐ読みたい! 10代のためのYAブックガイド150!』(ポプラ社)、『金原瑞人[監修] による12歳からの読書案内 多感な時期に読みたい100冊』(すばる舎)、『13歳からの絵本ガイド YAのための100 冊』(西村書店)などがある。



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