外国人と多文化共生へ知事会が「国民メッセージ」 阿部会長「無秩序な受け入れではない」 「移民」と日本人
全国知事会は、外国人との共生社会を目指す共同宣言「国民へのメッセージ」をまとめた。人口減少を背景に、外国人は地域の一員として社会を支える存在になっていると説明。外国人政策について基本法の制定や司令塔組織の設置などを国に求めた。一方で、違法行為には「厳正に対処する」と強調した。 ■静岡県に多数の反対意見 宣言は「多文化共生社会の実現を目指す全国知事の共同宣言(国民へのメッセージ)」で、先月26日に東京都内で開いた全国知事会議で決定した。「多文化共生の推進」「ルールに基づく共生と安心の確保」「正確で積極的な情報発信」の3項目からなる。 会議では、宣言のまとめ役を務めた静岡県の鈴木康友知事が「7月に知事会が外国人政策を国に提言したことが報道された後、静岡県に対し誤った認識に基づく反対意見が多数寄せられた」と説明。 「こうした状況も踏まえ、知事の間から国民に向けたメッセージを出すべきとの提案があった」と述べた。会議では宣言について熊本県知事の代理と、三重県の一見勝之知事が賛成意見を述べた後、原案通り決定された。 ■「地方は積極的」と言われるが 知事会会長の阿部守一・長野県知事は同日の記者会見で「最近、『国は慎重、地方は受け入れ積極』のような対立構図で語られるケースが増えているように感じるが、宣言にあるように、多文化共生は無秩序な外国人の受け入れや融合を意味するものではない」と強調。 また、「外国人が急増し、言葉が通じない人が大勢いる環境に懸念や不安を持つ国民がいるのも事実と思う。正確な情報に基づく冷静な議論が必要だ」と指摘し、政府に対し正確な情報発信を求めた。 阿部氏はこの日、小野田紀美・外国人共生担当相と立ち話をしたとし「大臣とお話しして、考えていることは基本的に同じだと受け止めた」とも語った。