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楽しみにしていたデートを突然恋人に切り上げられる話/Novel by はるき🌸次はDR2023

楽しみにしていたデートを突然恋人に切り上げられる話

2,945 character(s)5 mins

※二次創作・夢小説です。二次創作・夢小説がなにかをご存知でない方、嫌悪感を示される方の閲覧はご遠慮くださいませ。

fryさんと久々のデートだと思ったのに、そのデートを早々にfryさんが切り上げてしまうお話

※本作には以下の要素を含みます。

◆女lのl子lのl日lネタ含む

◆ご都合主義

◆誤字脱字標準装備

なお、本作に登場する人物、組織、事件などは全てフィクションであり、実在のものとは一切関係がございません。

そろそろ長編が書きたい頃合い。
Pixivは週一ですが、普段はほぼ毎日Twitterで小ネタ呟いています。

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注意!
この作品は二次創作作品・夢小説です。二次創作・夢小説が何か分からない方、あるいはそれらのものに嫌悪感を抱かれると言う方はここでお引き取りください。 また、本作には以下の要素を含みます。

◆女の子の日ネタ含む

◆ご都合主義

◆誤字脱字標準装備


以上、ご了承いただけました方のみお進みください。
なお、本作に登場する人物、組織、事件などは全てフィクションであり、実在のものとは一切関係がございません。


 私の恋人は忙しい人だ。朝は新聞の配達と同じくらいの時間に家を出るし、帰宅するのは大抵時計の針がてっぺんを指して以降だ。家にはほとんど寝に帰ってくるだけみたいな日が多くて、彼が家でくつろいでいるのが見られるのは月に一度あるかないかだ。仮にゆっくりしている時間だとしても、緊急事態を告げる電話があればすぐさま家を飛び出していく。そんな生活の彼——零くんとは、一緒に暮らしていても二人の時間をもつことすら難しいから、外でデートだなんてできるのは本当に稀だ。だから零くんが時間が取れると言ってくれた時は、何が何でも予定を合わせたいと思っている。零くんは無理しなくていいと言ってくれるけれど、無理なんかしていない。私自身が零くんと一緒に過ごしたくして仕方がなくて、自分の意志で自分のためにしていることだ。
 だから昨日、いつもと違って日付が変わる前に帰ってきた零くんに、「明日時間あるか? 良かったら、前に行きたいと言っていたケーキ屋に行かないか」と誘われた時は二つ返事でオーケーしたし、今朝だって、朝起きたその瞬間は行く気満々だったのだ。
 いつもより少し早く起きて、念入りにメイクやヘアアレンジをしようと思って起き上がった途端に腹部に鈍痛を感じて。ああ、遅れればいいと思っていたのに、月のものが予定通りに始まってしまったと察した。それでも薬を飲めば大丈夫だろうとよろよろと身体を起こして、私より先に起きて朝ごはんを作ってくれていた零くんにあいさつをする。
「おはよう零くん」
「ああ、おはよう。早いな」
「零くんこそ。朝ごはん、作ってくれてるんだね。ありがとう」
「ああ。いつも家のことはほとんど君に任せきりだから、せめてこういう日くらいはな」
「ふふ、でもありがとう」
 お礼を言ったところで、チクリとお腹に痛みを感じる。朝ごはんを食べたら忘れずに、そして零くんにバレないように薬を飲まなければと考えながら「顔洗ってくるね」と声をかけて洗面所へと向かった。
 重い痛みを感じながらもなんとか身支度と食事を終えて。零くんが席を外している隙に、キッチンでガラスのコップに水を入れ、ポケットに忍ばせていた鎮痛剤を飲む。これできっと、零くんと目的のケーキ屋さんへ辿り着く頃には、痛みは耐えられる程度にまでは治っているだろう。

 零くんの運転に揺られて、ケーキ屋さんのすぐ側までたどり着いたのはそれから1時間ほどした頃だった。今回は痛みがひどいのか、薬の効きがいつもよりよくなくて未だに鈍い痛みがあるけれど、耐えられないほどではない。それよりも目的のケーキ屋さんは黒を基調とした外観からしてオシャレで、見るからに高級そうな雰囲気を醸し出している。
「すごいね、雰囲気からして絶対美味しいケーキ屋さんって感じ」
「そうだな。実際、価格帯も普通よりやや高めみたいだし」
「食べてみたいの絞れなかったらどうしよう」
「食べたいだけ頼めばいいだろう」
「う、でも今月新しい服いっぱい買っちゃったんだよね……」
「気にするな。ここは僕が出すから」
「え、でも悪いよ」
「僕からしたら、こんなの普段のお詫びにもならないんだが」
「じゃあ、お礼として甘えようかな」
「そうしてくれ」
 ショーケースの中のケーキはどれも宝石のように繊細で、キラキラしていて。どれも目移りしちゃうくらいに美味しそうだなと思いながら、どうしても絞りきれない三つを選んで店員さんに伝える。対して零くんが頼んだのは一つだけで。
「以上でよろしいですか?」
「はい」
「お品物はこちらで召し上がられますか? お持ち帰りされますか?」
「テイクアウトでお願いします」
 零くんの言葉に思わず「え」と言葉をこぼしそうになる。二人でここに来たのだから、てっきりお店で食べていくものだと思っていたのだけれど。もしかして、私が調子に乗って三つも頼んでしまったらから、一緒に外で食べるのが嫌になってしまったのだろうか。あるいは、怒らせてしまったのだろうか。
 不安になりながらも店員さんも目の前にいる場で真意を訊ねることもできなくて、箱詰めされたケーキを店員さんから受け取って店を出る零くんの後に続くことしかできなかった。

 結局、二人きりの狭い車内で空気が悪くなるのが嫌で、零くんにテイクアウトにした真意を訊ねることはできないまま、家へとたどり着いた。その頃には早くも薬の効き目が切れ始めていて正直零くんに訊くだけの気力は残っていなかった。
「昼ごはん、パスタとスープでいいか」
「うん。手伝うね」
「いや、いい。それより君はこれでも飲んでいてくれ」
 零くんから渡されたカップには、私が生理痛に悩まされている時に淹れてくれるハーブティーが入っていて。
「え、嘘。気づいてたの?」
 私が薬なしではやり過ごせない程度には生理痛が重いことを知っている零くんは、きっと今ままさに生理痛に苦しんでいるというのを知ったら今日の予定は延期にすると言うと思っていたから、バレないようにしていたつもりだったのに。
「朝、出かける前にガラスコップを使った形跡があった。君があれを使うのは、夜寝る前にサプリメントを飲む時か、薬を飲む時くらいだ。で、ふとキッチンのゴミ箱を見たら鎮痛剤のシートが捨てられていた。君が出かけたがっているのはわかっていたから、薬で治るなら……と思っていたんだが、結局あまり具合はよくなさそうだな。無理をさせてすまない」
「ううん、私が選んだことだから。ねえ、それよりもテイクアウトにしたのって……」
「ああ。家のほうが、ゆっくり落ち着いて自分のペースで食べられるだろう」
 まあ、本来ならケーキのような甘いもの自体避けた方がいいのかもしれないが、甘いものが好きな君には酷だろう。零くんの言葉はそう続いた。
「よかったあ……三つも選んじゃったから、呆れられたのかなって」
「そんなことで呆れるわけないだろう」
 別に、仮に君がケースの端から端まで一種類ずつ頼んだところで今更何とも思ったりしないさ。そう笑う零くんに「それってどういう意味?」と思わずムッとして訊ねる。零くんから見た私は、そこまで食い意地が張って見えるのだろうか。
「どんな君でも僕にとっては可愛く見えるってことだ」
 惚れた弱みってやつだな。そう言う零くんの目があまりに私のことを愛しくてたまらないという色を滲ませていたから、思わず俯いて、それきり何も言えなくなってしまった。
 私が零くんの顔を見られない間に用意された食事が、鉄分やらビタミンやらしっかり配慮されていて、ここにもまた零くんの愛を感じることになるのは、十五分ほど後の話だ。

Comments

  • すぐり
    June 20, 2022
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