思い描いていた頃から10年たってこの作品ができたんです。
●まず、作り終えてみての手応えはどうですか?
上杉さん:もう10年・・・10年かかってやっと作れた作品です。
自分がロックキッズだった頃に、こういうアルバムを作れたらいいなあと思っていたんですよね。
自分にとってのパーフェクトなロックアルバムを作れたらいいなあと思い描いていた頃から10年たって、
やっと実現できた。もっとも近いモノがね
●なるほど。だからこそ、ここまで深い作品になったわけですね。で、僕は何よりも潔くロックを感じたんです。
曲がどうこうというんではなく、全体の雰囲気やヴァイブレーションに。ロックであることに強いこだわりがあると思うん
ですが、二人にとってロックとはどんなものととらえてますか?
上杉さん:うーん。泣き声かなあ・・
●それは歌だけではなく?
上杉さん:そう。ギターも何も、全てがね。
柴崎さん:僕は、あまりジャンルに対するこだわりはなくて、ロックやジャズ全部ひっくるめて音楽をやってるという
意識しかないんですよ。たまたまいろんな音楽を聞いてきて、性にあってるのがロックにすぎないと思うんです。
ジャズが一番フリーダムを感じるからジャズが好き、というミュージシャンもいるし、ファンクがそうだ、という人も
いるしね。
●確かにそうですよね。でもロックはいろんなジャンルを取り込めるほど、幅が広いし、深い世界ですよね。
柴崎さん:うん。その、ある種、異種格闘技みたいなおmのは、上杉とやることにおいては、凄く望むところです。
定番物にはしたくないですからね。
●曲作りはいつ頃からやっていたのですか?
上杉さん:だいぶ前で・・・2年前くらいからです。
●それは、2人でやり始めた頃なんですか?
柴崎さん:いや、もっと前
上杉さん:2年くらい前に作った曲もあれば最近のものもあるという感じです。
●そういうブランクを感じさせない、統一感はすごく感じられますよ
柴崎さん:ギターやベースを録り直したりとか、そういうこともしたんだけど、基本ラインは崩したくなかったんで
2年もたつと、どうしても今のビジョンと違ってくる曲もあるけど、トータルのイメージは変えないように、意識しました。
●また、何よりも歌詞がとても意味深くて、考えさせるものをもっていますよね。
僕は詩的な印象を持ったんですが、上杉さんは、なにかからインスピレーションを受けて書かれるのですか?
上杉さん:全部、自分の中から出てきたものです。このアルバムを作ってる頃は、精神的に疲れていて、助けが欲しいと
思ってて・・・でも、なぜ自分がこうなっているのか、というのは悩んでるドツボの状態では、客観的に見れないじゃないですか?
だから、とにかく自分を癒す曲が欲しいというだけで作ったものなんです。それが「晴れた終わり」という曲なんですね。
この曲を作ったことによって、少しクリアされたんです。冷静になって客観視できて、今は悩んでいたことに対して、
こうだったんじゃないか?とは思いますね。まあ、歌詞に関しては、自分なりに一つの答えが出せたと思います。
特に「晴れた終わり」「カナリア」などはね
●なるほど。本当にそう言った気持ちがリアルに伝わってきます。でも、上杉さんはいつもこんなこと考えてるんですか?
上杉さん:え、どうなんだろう・・。でも、僕ネクラですよ(笑)
柴崎さん:(笑)
●自分でそう言い切れる人は、実は違いますよ
上杉さん:まあ、ファミコンやったりはしますけどね(笑)あんまり外に出て騒ぐといったタイプではないですね
●その上杉さんの詞を受け止めて、演奏する柴崎さんは、何か気をつけていることってありますか?
柴崎さん:あまり考えないですね。何年かやってきてる中でわかってきたのもあるし、
特に考えないでできるんですよ。普段しゃべってる中で、今はこういうことを感じてるんだと思うことはあるけどね
●で、アルバムタイトルの「セイレン」はこの全10曲を象徴する言葉ととらえていいんですか?
上杉さん:そうですね。自分たちのことを象徴して「セイレン」というよりは、人を惑わせてしまうロックという魔力
によって、いろんなことになってる自分たちが作ってるアルバムだから・・・という意味が込められてます。
●次はファンを惑わすだけですね。では最後に読者にメッセージをお願いします
上杉さん:このアルバムを持ってると魔除けになるし、厄払いにもなりますので、是非買って下さい(笑)
柴崎さん:近々にライヴもあるので、このアルバムを聞きまくって、ライヴで感情をあらわにして欲しいです