大河ドラマ「べらぼう」放送中に、ドラマに関連した用語や登場人物などを解説している【べらぼうナビ】。第10回の内容をまとめました。
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≪あらすじ≫
第10回「『青楼美人』の見る夢は」
瀬川(小芝風花)の身請けが決まり、落ち込む蔦重(横浜流星)。そんな中、親父たちから瀬川最後の花魁道中に合わせて出す、錦絵の制作を依頼される。調査に出た蔦重は、自分の本が市中の本屋から取り扱い禁止になり、捨てられていることを知る。江戸城では、意次(渡辺 謙)が家治(眞島秀和)から、種姫(小田愛結)を自分の娘にして、将来は家基(奥 智哉)と夫婦にする計画を告げられる。発言の裏には家基のある考えがあった…。
【べらぼうナビ🔍北尾重政(きたお・しげまさ)】
女性の頭身や肉付きをリアルに描いて浮世絵界をリードする存在となり、弟子に北尾政演(きたお・まさのぶ)や北尾政美(きたお・まさよし)などを輩出しました。ちなみに特定の師につくことなく独学で絵を学んでおり、勝川春章(かつかわ・しゅんしょう)とは家が向かい同士で親しかったようです。
【べらぼうナビ🔍勝川春章(かつかわ・しゅんしょう)】
役者絵のパイオニア。様式美重視で本人と似ていないものが多かった伝統的な鳥居派の画風に対し、個性を描き分けたリアルな春章の絵はたちまち人気に。「五代目市川団十郎と初代中村仲蔵の暫」「東扇・初代中村仲蔵」などが有名です。
【べらぼうナビ🔍青楼美人合姿鏡】
当時人気のあった吉原の女郎166人を描いた彩色摺(さいしきずり)の豪華絵本。最新流行の衣装をまとった彼女たちの日常を四季様々の景色の中に再現しています。画は一流の絵師・北尾重政と勝川春章、序文は版元・蔦重自身によるものです。
【べらぼうナビ🔍田安賢丸(たやす・まさまる)】
白河藩主松平定邦の婿養子になった賢丸は、松平定信と改名し、安永4年(1775)に江戸城内の田安家から八丁堀の白河藩上屋敷に移り住むことになりました。
【べらぼうナビ🔍五代目瀬川の身請け】
大田南畝(おおた・なんぽ)の随筆『半日閑話』には、安永四年(1775)、松葉屋の瀬川を鳥山検校(とりやま・けんぎょう)が身請けしたと記されています。この身請けを巡る騒動は江戸中の話題となり、田螺金魚(たにし・きんぎょ)の戯作『契情買虎之巻』にも取り上げられました。