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スパイチェックからしばらく経った頃、SPSから電話がありました。


電話に出てみると、「R師ですか?」「はい」


「パスポートはお持ちですか?」「はい」


「モスクワに行って頂きます。」「はい~?」



どういうことだろうと思ってしまいましたね。


モスクワと言えば島流しと相場が決まってますからね。(笑)


問題を起こした奴はほとぼりが冷めるまでモスクワに送っておけって感じでした。



スパイチェックはクリアしたはずなのになんでだろうなあ?


と思っていたら、SPSのサマナが「尊師に選ばれるなんて素晴らしいです。」と言いはじめました。


あ、なんだ、やっぱりクリアしてたんだと思っていると、説明会があるので上九の警備班まで来てくださいということなので行ってみました。



警備班の部屋の中はとてもサマナのいる場所とは思えない有様でしたね。


あちこちにミリタリー系の雑誌や格闘技の本や武器、そして格闘技のビデオが転がっていました。


あの当時の流行はやっぱりK-1とグレイシー柔術ですかね。


僕も何本か見ましたけど、かなり面白い内容でした。

スパイチェックは2回受けました。


1回目のときはスパイチェックをやるから第6サティアンのAHIまで来てくれと言われて、何の冗談だと思ったぐらいでしたね。


で、そのAHIの隣の部屋で林 郁夫から受けたわけですが、なかなか重装備でしたね。


いわゆる嘘発見器というやつですが、手の汗の量、心拍数と血圧、そして呼吸の回数。


この4つの項目を測定しました。



質問に対しては、「はい」でも「いいえ」でも好きなように答えるということでした。


最初は、「あなたはサマナですか?」「はい」


とか、「あなたはR師ですか?」「はい」



で始まり、続きまして、「あなたはスパイですか?」


これは笑いそうになりながら、「いいえ」


続いて、「あなたは公安のスパイですか?」「いいえ」


さらに、「あなたは創価学会のスパイですか?」


おいおい、本気なのかよと思いながら、「いいえ」



まあ、このあたりまでは笑って済ませられることでしたが、この先がヴァジラヤーナでしたね。


「あなたは人を殺せますか?」「え?」


はいでもいいえでもなく、思わずえっと言ってしまいました。



もう一度、「あなたは人を殺せますか?」


「いや、ダメでしょそれは。」と答えるしかなかったですよねえ。


続いて、「あなたはグルの命令があれば人を殺せますか?」


「う~ん。」と唸るしかなし。



そこで質問が変わって「あなたはグルの命令があればポア出来ますか?」


「まあ、そういうことなら、はい。」


しかし、シチュエーションが思いつきません。


ポアするといっても一体誰を?何の理由で?


この当時は教団が毒ガスで攻撃されているということになっていたので、それに対する反撃なのかとも考えました。



で、この辺で気づきました。


これは「はい」と言っておかないとまずいことになるかもしれないなと。


それでその後の質問には、


「あなたはポアであれば人を殺せますか?」「はい」


「あなたはグルの命令があれば人を殺せますか?」「はい」


ということでスパイチェックは終了しました。


まあ、結果は自分では見られないので、どういう評価だったのかは分からないですけどね。

このときの軽トラの運転手はCBIのサマナだったと思いますが、思い切りのいい運転でしたね。


まったくスピードを緩めることなくかっ飛んでいました。


まあ、それぞれがそれぞれに覚悟を決めたって事でしょうね。



僕はと言えば、歌の文句じゃないけれど、車に揺られながら不思議な気持ちで周りの景色を見ていましたね。


舗装されていない山道の両脇は雑木林で日陰になっています。


時々、木々の切れ目から強い日差しが差し込んで来るのですが、それをぼんやり見ていました。




すると突然、急に明るくなって広い場所に出ました。


道路が舗装されているので、どうやら県道に出たようです。



あれ?どういうことだ?


車はどこにもいなかったよな。


で、トランシーバーでやりとりをしたサマナが言うことには、「尊師は右翼と仲良くなって一緒に帰って行ったって。」



なんだそりゃ。


恐るべし、麻原彰晃。


得意の話術で右翼を丸め込んでしまったのか。



はあ~~~~ぁ。


一気に力が抜けましたね。


なんだったんだ一体。


これはマハームドラーだったのか?



どうでもいいけど、これにて一件落着。


帰りはのんびり揺られて帰りましたよ。

波野村にいたとき、麻原がやって来てちょこっと説法をして帰って行ったことがありました。


あの当時まだプラントは完成しておらず、がらんとした建物の中に大きな実験器具のようなものがいくつか置いてあるだけでしたね。



麻原が帰ってから直ぐのことだったと思いますが、血相を変えて平田が飛び込んできました。


「尊師の車が右翼に襲われた!」


「男はみんな車に乗れ!」



こんなときでも優しいよねえ。


わざわざ「男は」って断らなくても、女は誰も乗らないと僕は思うのだが。



まあ、とにかくグルの一大事なので、2台の軽トラの荷台に飛び乗って直ぐに出かけることに。


道が悪いのであちこち身体をぶつけながら猛スピードで飛ばしていると、トランシーバーでやりとりをしていたサマナがぽつりと「右翼は拳銃を持っているって。」と言いました。



沈黙に包まれましたね。


しばらくして誰かが「ぅわらーーーー!」と意味不明の叫び声をあげていましたが、気持ちは分かる。


これから拳銃持った右翼と喧嘩せにゃならんのだから。



あ~あ、大変なことになったなあと思いながら、道具は鉄パイプか角材かどっちにするかなあと考えていると平田がおもむろに口を開きました。


「俺が右翼の車の前に出て車を止めるから、お前たちはフロントガラスをぶち壊して外に追い出してくれ。」


「俺が仕留める。」




ここにもいましたね。


拳銃の前に平気で出て行けるお方が。


まったく、林 泰男といい平田 信といい、みんなどうかしてるぜ。


これで帰依が足りないとか言ってるんだから、信じられん。


こうなってくると、もうサマナの誰かが職業を間違えているということじゃなくて、そもそも麻原が職業を間違えているという気がしてくる。


もし麻原が別の方向へ進んでいたとしたら、もしかしたらオウムは何か新しいものを生み出していたんじゃないだろうかと思ってしまいますね。

そう言えば、帰依マントラを100万回唱えると言っていたことがありましたね。


「俺は帰依が足りないから100万回唱えるんだ。」


とか言っていたような気がしますが、僕は「いや、十分だと思うが。」と思っておりましたね。



そんな平田 信には知る人ぞ知る武勇伝がありました。


まあ、そんな大げさな話でもないか。




富士の道場がユンボで襲撃されたときのことです。


いや、しかし、書いてて凄い文章だなこれ。(笑)



平田 信は道場の外の車の中で寝ていたそうです。


後部座席で横になっていると、もの凄い衝撃で車が揺れたので起き上がってみると、運転席にショベルが突き刺さっていたとのことです。


それで急いで車の外に飛び出し、ユンボに乗っていた奴を引き摺り下ろしてボコボコに。



秒殺だったらしいんだよねえ。


まったく、頼りになる男です。