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ではなぜ、地下鉄サリン事件が二液式であるなどという間違った考えが広まってしまったのだろうか?


地下鉄サリン事件で使われたサリンは、通称「茶色いサリン」であるのだが、実は茶色いサリンと透明なサリンの2種類があったのだ。



地下鉄サリン事件に使用されたサリンを作ったのは、遠藤と中川である。


この時点ですでに2種類とも言えるのだが、この時に作られたサリンは不純物が非常に多く、茶色い部分と透明な部分の二層に分離していた。



二層に分離してはいるのだが、茶色い部分も透明な部分も、どちらにもサリンが含まれていた。


二層に分離しているのだから、上からビニール袋に詰めていっても下からビニール袋に詰めていっても、どちらにしても茶色いビニール袋と透明なビニール袋が出来上がる事になる。



これが地下鉄サリン事件の真相なのだが、当時はまだその事実を知る人が少なかったのだろうと思う。


裁判記録が公表され、オウムでのサリンの製造方法が分かった今となっては、そんな戯言に耳を貸す人はもういないだろう。

化学反応は全ての原料に起こるわけではない。


何も反応せずにそのまま残るものもあれば、反応の途中の段階で生成される物質もある。


また、反応が不可逆的であるとは限らず、生成と分解という両方向の反応が同時に起こる事もある。



サリン製造の最終段階がまさにこれで、サリンの生成と同時発生する酸をジエチルアニリンを使って中和しなければ、サリンは分解されてメチルホスホン酸ジフルオリドに戻ってしまう。


だからと言って、ジエチルアニリンの量が増えすぎてもサリンは出来ない。


酸とアルカリ(笑)のバランスを取り続けなければならないのだ。



ここで、かつてあった都市伝説が嘘だという事が分かるだろう。


地下鉄サリン事件で使われたサリンが二液式であったという説の事だ。



二液に分けるとは、最終段階でメチルホスホン酸ジフルオリドとイソプロピルアルコールのふたつに分ける、ということである。


この二つの液体を混ぜ合わせれば確かにサリンが生成されるのだが、同時に発生する酸の働きでサリンはメチルホスホン酸ジフルオリドに戻ってしまう。


二液式でサリンを発生させ続けるには、米軍が持っているような酸を中和させ続ける装置が必要である。


オウムがやったような、ビニール袋に穴をあけるだけというやり方ではサリンはほとんど発生しないのだ。

サリンの合成は三ツ口フラスコで行われた。


高校の化学の実験と同じく、手作業で行われている。


三ツ口である必要というのは、例えば合成の最終段階を見てみれば分かる。



主原料であるメチルホスホン酸ジフルオリドでひとつ。


滴下するイソプロピルアルコールでふたつ。


反応により発生する酸を中和するための、ジエチルアニリンでみっつ。


ということになる。



大変危険な作業ではあるが、作業自体は高校の化学のレベル程度に過ぎない。


サリンの製造が難しく見えるのは、全部で5段階の作業が必要であり、そのすべてを知っていなければ完成しないというところにある。


詰め将棋に例えるなら、15手詰めを頭の中だけで解く様なものだと言える。


これを3手詰めの詰将棋5個に分解すれば、恐ろしく簡単な問題となる。


しかも、解答図を見てもよし、盤駒を動かしてもよしなのだ。


この条件なら小学生にでも出来そうだ。



続いて、その作業の難易度だが、イソプロピルアルコールの滴下とか、ジエチルアニリンで酸の中和とかですぐに思い出すと思うが、小学校の実験レベルである。


塩酸に少しずつ水酸化ナトリウムの水溶液を加えていき、リトマス試験紙でペーハー(笑)を測る。


中性になったら水分を蒸発させると塩が取り出せる。


5段階あるそれぞれの工程のひとつひとつは、日本の義務教育レベルから見て特に難しいものではない。

電王戦がらみでいくつか特番が組まれている。


http://live.nicovideo.jp/watch/lv251249828


http://live.nicovideo.jp/watch/lv251252771



それらとともに今年もやります、コンピュータに勝てたら賞金がもらえるシリーズ。


今までに何度か賞金100万円が出ているが、今年は賞金が300万円に大幅な増額。


ponanzaはますますパワーアップしているが、去年と同様の事を期待しての増額かもしれない。(笑)



去年は対コンピュータの戦略をアマチュアが見つけ出し、本番でプロが同じことをやって勝つという、事件とも言うべきことが起きた。


ponanzaはどんどん強くなっているので、賞金を3倍にしてなんとかアマチュアを諦めさせずに対コンピュータの戦略を研究させようということなのだろう。(笑)



で、ここでの見どころがいくつかあるという事になる。


①去年と同じ手を指した場合、ponanzaはどう対応するのか?


②アマチュアは去年とは別のバグを見つけられるのか?


③バグが見つかった場合、プロは去年のようにアマチュアと同じ戦略を選択するのか?


さあ、どうなる。

化学反応は、分子と分子が出会う、ぶつかる事によって起こる。


そのぶつかる可能性は、温度が高くなるほど、圧力が高くなるほど大きくなる。


ただ、圧力が関係してくるのは気体の場合であり、サリンの製造にはほとんど関係がないように思える。



オウムでは、オイルバスを使って温度管理を行っていたという事なので、それほどの高温ではなかったようだ。


オイルバスとは油のお風呂、要するに湯煎なのだが、油を使っている分水を使うよりも高温にすることが出来る。


まあ、フライヤーのようなものだと考えればいいだろう。



次に、化学反応はどのようにして起こるのか、である。


基本的には、エネルギーは高い方から低い方へしか流れない。


エネルギーの低い状態になればなるほど、放出するエネルギーが減って反応しにくくなる。


つまり、より安定した状態になろうとするということである。



大抵は、反応前の二つの物質から、反応後に二つの物質が出来る。


反応前の二つの物質のエネルギーの総和よりも、反応後の二つの物質のエネルギーの総和の方が少ない。


この時、この差分のエネルギーを放出する。


つまり、発熱するのだ。