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法友(とも)へ

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目の前に金属の壁が押し寄せてくる。


だからといって、何か特に感慨があるわけではない。


いうならば、お気になさらぬよう。


そんな感じかもしれない。



警察に対する憤りも、自分を見捨てた仲間たちに対する怒りも、何もなかった。


もし、そんなものを感じるのなら、初めからNと同じように道場の中に逃げ込めばいいだけの事だ。


道場の中にいれば、機動隊と正面からぶつかる必要などないのだから。



機動隊の突入を、しかもど真ん中で真正面から受け止めようとしているのは、自分でそれを選んだからだ。


誰のせいでもない。


全ては、自分のカルマによって起こっているだけの事。



壁が近づいてくる。


50センチ、


30センチ、


20センチ、


10センチ、



人間というのは面白いもので、緊急事態になるとその状況をスローモーションの様に感じる。


ゴツ、


ゴツン、


身体のあちこちが固いものにぶつかった。



全力で押し返そうとするのだが、びくともしない。


ずりずりと地面をすべるようにして、門扉に押し付けられる。



動けない。


その時、


メキッ、メキメキッ、


と、背中で不気味な音がした。



と思った、次の瞬間、


バキバキバキ~、ガシャーン、


と、ものすごい音がして、門扉ごとサティアンの方へ押し込まれてしまった。

いやあ、久々のハリウッドじゃないゴジラ、作ってくれてとりあえずは有難う。(笑)



ゴジラと言えば、破壊。


全てを破壊する破壊神、シヴァ・ゴジラ。


じゃなくて、シヴァ・シン・ゴジラ。



善も悪もない、敵も味方もない、是非に及ばず。


全部まとめてぶっ壊してしまう。


痛快だ。



ゴジラに関しては、面白いテーマがてんこ盛りだ。


ガメラでもそうなのだが、巨大生物がどれほど多くの人間を殺しても、自衛隊は出動できない。


なぜなら、憲法9条があるからだ。


もちろん、災害救助でなら出動できる。



ゴジラ単独のテーマとしては、年月を経るごとにゴジラが巨大化しているということがある。


その理由は明快ではあるのだが、その件に関して中沢新一が論文を書いており、それが大学入試の問題として出題されたというのが面白い。


さすがは中沢新一、シヴァ・シンに関する事にはどこにでも首を突っ込んでくる。(笑)

号令一下、機動隊員たちが一斉にしゃがみ、その姿はジュラルミンの盾の陰に消えた。



ジュラルミンの盾が、一枚の壁のように動き始めた。


ザッ!ザッ!ザッ!ザッ!


靴音が響く。



十数人の靴音のはずなのに、一つにしか聞こえない。


その音が全くよどみのないリズムで、こちらに向かってくる。



盾の上には、何も見えない。


盾の下にも、何も見えない。


盾の下にはわずかに隙間があるのだろうけれど、靴の中には鉄板が入っているのだろう。


人間が盾を手に持ち、それを動かしているはずなのに、まるで盾だけが一つの生き物のように動いている。



隣り合った盾の間には、隙間がない。


しゃがんだ姿勢で歩いているのだから、盾が左右交互に斜めに傾いてもよさそうなものだが、その様な隙はどこにもなかった。



見事な動きだ。


これじゃあ、鉄パイプや刃物を持っていても歯が立たない。


こちらからは見えないが、機動隊員たちはジュラルミンの盾の上部に開いたスリットからこちらの様子をうかがっているのだろう。



鈍い銀色に光る盾の壁は、空き地から小道へと入った。


靴音は一定のリズムを刻んだまま止むことがない。


そして、小道からオウム敷地内のコンクリートの上へとやって来た。


門扉までの距離、残り1メートルを切った。



来い!(笑)

不思議なタイトルの作品が受賞した。



オウムには文章を書くのが上手い連中が大勢いたのだから、真似して書いてみればいいと思う。


「オウム人間」(笑)



オウムの中でしか生きがいを見つけられず、オウムの中でしか生きられない。


ヴァジラヤーナの名の下に、マニュアル化された救済活動に励む。


なんて素晴らしいんだ!



これでは間違いなく、芥川賞は取れないだろうなあ。(笑)

声を限りに叫ぶというむなしい抵抗を続けている間、機動隊は着々と準備を進めていく。



実はこの時、テレビカメラがこの状況を捉えていた。


後に支部活動をやることになるのだが、その時に信徒さんから「ああ、あの時の。」


と言われてしまったことがある。(笑)



この日の強制捜査は早朝から夕方まで行われたのだが、その様子が夕方6時のニュースで流れたらしい。


まあ、その映像は見ていないので、元R師がどれほどカッコ良かったのかは確認出来ていないが。(笑)



それにしても、テレビカメラはいったいどこから撮影していたのだろうか?


少なくとも、機動隊の周りには何も人影はなかった。


かなり遠いところから望遠レンズで撮影したのだと思う。


事件後アーチャリーがサティアンの前にいるところを撮影されて、その事に気付かなくてショックを受けたらしいが、そんな事はお付きのものが教えておくべきだ。


熊本県警強制捜査の段階で、遠くから狙っていることがはっきりしていたのだから。



それなりの時間叫んでいたと思うのだが、機動隊は横一列に整列したまま動かない。


その間、左側にいた背広が、こちらに向かって何か言っていた。


しかし、こちらは三人揃ってうるさくしているものだから、背広が何を言っているのかは聞き取れない。(笑)



それでも、背広が最後に言った一言だけは、どうにか聞き取ることが出来た。


彼は、手を前に突き出し、横に薙ぎ払うようにしてこう叫んだのだ。


「ハイジョーーーー!」