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質問5

どうして高学歴の科学者がオウム真理教のような宗教に入り、事件を起こしたのか?

 

中川は、自分個人ではなく教団の科学者一般の話として次のように答えている。

第一に、そもそも科学と宗教とはまったく別のものである。

第二に、重大事件にかかわった者が入信したのは、ごく一部の例外を除き1988年以前で、当時の教団は殺人やサリン製造などとは無縁の宗教団体だった。

麻原は宗教家以前に犯罪者だが、ヨガや瞑想の指導者としての能力はきわめて高かった。

また、麻原は教団の外部に対してだけでなく、内部の大部分の者に対しても「実際に殺人を行う(行っている)」とは言わなかった。

中川を含めて、教団が殺人を犯すなどと思って入信したものは皆無だった。

そして麻原は、自分を絶対的に信頼している者を選んで、殺人や化学兵器の製造などを命じた。

 

いかなる理由があろうとテロは許されない。

しかし、ある人物が、危険な宗教やテロ組織に入ってしまう背景と後にテロを実行する背景は、多くの場合違っているように思われ、両者は区別するべきではないだろうか。

 

そして、中川は最後に、事件の被害者の方々、ご家族の方々には重ねてお詫び申し上げます。

と締めくくっている。

 

 

この質問に対する答えは、毒ガスの製造方法などとは違い、事実関係についてではなく中川の個人的な意見なので、特に解説すべきところはない。

 

まあ、僕の個人的な意見としては、オウムだけが特別であるというのが正しいと思う。

 

世界中で起こっているテロと、オウムの起こしたテロは違う。

 

日本国内にある様々なカルト集団と、オウムは違う。

 

 

オウムだけが、オウムだけが違う。

 

それが、実際に教団内部にいて麻原や幹部たちを身近で見てきた者の、率直な実感である。

 

現在のアレフやひかりの輪はオウムとは違う。

 

日本国内に多数存在する、ただのカルト集団と同じ。

 

そうひとくくりにして間違いはないと思う。

第二の理由

 

サリンは漏れやすく、長距離の運搬には向いていない。

中川自身も、気が付いたら中毒していたことが何回もあった。

 

サリンは作るにせよ持ち込むにせよ、オウムのような死ぬ覚悟を決めた連中でなければ扱える代物ではなさそうだ。

 

現在の日本には、そんな覚悟を持った集団はどこにも存在しないだろう。

 

 

第三の理由

 

サリンよりも爆発物や可燃物の方が入手や製造、取り扱いが容易である。

化学兵器であれば、イペリットが製造がかなり容易である。

生還を考えていない者が起こすテロを防ぐことは不可能。

対策を検討するとともに、テロが起こった後の医療体制の整備も考えていただきたい。

 

 

まさに実際にテロに関わり、化学兵器を作り出してしまった人間ならではの意見だと思う。

 

たしかに教団は200kgのイペリットを製造し所持していたので、サリンに比べればかなり簡単に作れるのだろう。

 

これほど大量のイペリットを持ちながら、それが使われることがなかったというのは不幸中の幸いといってもいいと思うが、オウムはなぜ使わなかったのかというのも事件の一つの謎と言えるかもしれない。

サリン製造に関する困難は、製造そのものだけでなく治療に関してのものもある。

オウムでは、治療は中川や林郁夫の役割だった。

中川は、捜査機関がこういった条件を備えた対象に注意を払っていれば、国内製造のサリンによるテロは不可能に近いと思われると結論付けている。

 

 

前にも書いたが、注意を向けるべきはやはり医師ということになると思う。

 

どんなに化学の知識があったところで、目に見えない毒ガスを作ってしまったらほぼ間違いなく死んでしまう。

 

その治療が出来る医師なくして、サリンテロは有り得ない。

 

 

そして、注意を向けるべきは薬品だけでなく、量産が出来る反応釜と今回中川の指摘にもあったGC-MS。

 

テロを起こせるだけの量のサリンを製造するということになると、土谷がやったような実験室レベルでの20g程度の製造ではとてもじゃないが追い付かない。

 

実験室を100個作っても2kgしか出来ないが、反応釜ひとつがあれば一気に何十キロものサリンが作れる。

 

 

テロを起こすのにオウムがやろうとしたような巨大プラントなど必要ない。

 

だからと言って実験室レベルでは量が少なすぎる。

 

サリンテロにおいて、反応釜は非常に重要な役割を果たす事になる。

 

 

これらをまとめると、医学の分野からは医師と治療薬。

 

化学の分野からは、薬品と反応釜。

 

この四つが揃ったなら、そこでサリンが作られていることになる。