台湾の養蜂家たちはハチクマがスズメバチを退治してくれることを知っているし、ハチクマもまた人間が飼っているミツバチを襲ったりはしない。
日本では考えられないことだが、人間と野生動物であるハチクマがとても近い距離にいながら友好的な関係を保っている。
ミツバチの巣がある程度以上に大きくなると、養蜂家はその部分を切り取って地面に投げ捨てておく。
するとハチクマたちがやって来て美味しそうに食べている。
仲間同士で争うこともなく、とても平和的だ。
見た目はちょっと大きめのかわいい鳥にしか見えない。
この鳥が、あの凶暴なスズメバチに戦いを挑み、一歩も引かないとはとても思えない。
台湾のスズメバチは日本のものとは違う種類である。
最近では外来種として日本でも問題になっているので、知っている人も多いだろう。
ツマアカスズメバチ。
このスズメバチは日本のスズメバチよりも繁殖力が強く、1メートルを超える巣を作ることもある。
当然そこには、巣の大きさに比例したたくさんの働き蜂がいる。
しかもその巣は高い木の上にあり、人間にとっては駆除が困難である。
しかし、ハチクマにとって空中はホームグラウンドだ。
人間を含め、他の動物がやってこない木の上は、ハチクマにとってむしろ都合がいい。