「鉄道のまち」佐賀県鳥栖市、思い出や半生を重ねて…1903年築の駅舎「市民の誇りとして保存するべき」
九州の交通の要衝として発展した佐賀県鳥栖市。その礎を築いた鉄道の歴史を顕彰し、まちおこしに取り組む有志グループ「門トス鉄道復活隊」が11~21日、JR鳥栖駅そばのJR九州関連施設「鳥栖電力区・通信信号区」で、鉄道ファンや地域住民が楽しめるイベント「門トス 鉄道フェス」を開く。グループの代表を務める岡本哲朗さん(71)に、イベントの概要や活動にかける思いを聞いた。(河村輝樹) 【写真】ゆふいんの森をイメージしたデザインになったJR鳥栖駅ホームの立ち食いうどん店
――どんなイベントか。
「昨年に続いて2回目の開催で、今回のテーマは『いまもなお鉄道のまち』。一番の見どころは鉄道模型のNゲージと鉄道玩具『プラレール』の展示コーナーだ。特にNゲージは愛好家の協力を得て、会場の一角に10メートルのレールを敷いた鉄道ジオラマを作り、6線で列車を走らせる予定なので、かなり見応えがあるだろう」
――前回のテーマは「かつて鉄道のまちだった」だが、今回は何か趣向を凝らした展示を準備しているのか。
「鳥栖駅を中心に鉄道の歴史を記した縦約1メートル、横約5メートルの年表パネルを会場に設置する。鳥栖駅開業の1889年(明治22年)から現代までの出来事や駅長を列記し、下段の空白部分に『私の年表』欄を作った。来場者が駅や列車にまつわる思い出などを付箋に書き、自由に貼り付けてもらう」
――どんな効果を期待しているか。
「我々の目的は市民に地元駅への愛着や誇りを持ってもらうこと。鳥栖駅の乗車人数は1日6500人を超える。駅前でデートの待ち合わせをしたり、進学や就職で家族や友人とホームで別れたり、色々な思い出があるだろう。鉄道の歴史をたどりながら半生を重ね合わせることで、親近感がわくのではないか」
――顕彰活動にとっても有益なのでは。
「貴重な歴史的証言を得られないかと期待している。前回は来場者アンケートの中に、鳥栖駅に隣接していた機関区(車両基地)の解体に関わった元国鉄職員の書き込みがあり、あまり知られていない史実に驚いた」