「鉄道のまち」佐賀県鳥栖市、思い出や半生を重ねて…1903年築の駅舎「市民の誇りとして保存するべき」
――グループの活動を振り返ってみてどうか。
「昨年5月、鳥栖市で鉄道をテーマにしたカフェを経営していた田中伍夫さん(当時71歳)が亡くなり、彼の遺志を引き継ごうとグループが発足した。イベントのほか、JR九州に働きかけて遺品の鉄道ジオラマを新鳥栖駅で常設展示することにも一役買った。今年7月には、古里が鉄道とともに歩んだ歴史を市民の誇りとして位置づける『鉄道のまち』宣言を打ち出した。鳥栖駅の各ホームを結ぶ地下通路に、往時の写真と並んで宣言文が掲示されている」
――今後の目標や展望を聞かせてほしい。
「鳥栖駅東側の公園に展示されている268号蒸気機関車は鳥栖市の重要文化財になっているが、明治時代のたたずまいを残す1903年築の駅舎は何の文化財指定も受けていない。市民の誇りとして大切に保存するべきだ。イベントや啓発活動を通じ、地域資源としての価値を高める機運につなげたい。まちづくりに生かせる鉄道記念館の開設も目指していく」
◆おかもと・てつろう=鳥栖市出身。国鉄職員の家庭で生まれ育ち、大学卒業後に生命保険会社へ入社。転勤生活の自炊で料理の腕を磨いた。定年退職後、往時のにぎわいを失っていたJR鳥栖駅周辺で「シャッター通りの撲滅」を自身のテーマに掲げ、同市大正町で飲食店を経営している。結成に尽力したグループ名の「門トス」は、地元にあった「門司鉄道管理局鳥栖区」の略称。「モン・トス」は仏語で「私の鳥栖」という意味になるという。